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2008年08月24日00:07

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秒速5センチメートル

今日、もなか氏の家で鍋を食べた。

食べた後に、秒速5センチメートルというアニメをみた。


普通の、初恋を題材にした良くある内容。


主人公とヒロインは、結ばれそうで、でも、距離が離れ。

うまくいかず。

彼女は、次の恋に。

彼は、次の恋をするが、常に乾きを感じ。

最期まで苦難をする。

ありがちなストーリー。


でも。なんだろ。さっきからおかしいな。


おかしいな、


新幹線の扉の前で、急にぽろぽろと泣き出した。

彼女の顔が浮かんだ。


最近、実家に帰ったとき古い携帯に電源を入れた。

その中に、昔付き合ってた彼女宛のメールに

「只今、時速300キロ以上で接近中!」

テンションの上がった私の文面。


そうだ。

私は、着るものも持たず。

土曜日、思わず始発に乗って、高知から名古屋の彼女に逢いにいったのを思い出した。

5時前に急に逢いたくなり、眠さもなく、ただ、ひたすら彼女のことを思いながら。

私は、新幹線の中で彼女に

「只今、時速300キロ以上で接近中!」

多分、驚いただろうな。返答。
あの日以来、受信メール消しちゃったけど。

名古屋駅に着くと彼女がいて、ただ何をするでもなくただ、ひたすら、手をつないで歩いていた。

それだけで充分だった。

眠さ。疲れ。それはあっただろうけど。感じなかった。


携帯の充電器。忘れて携帯が使えなくなった。


彼女は高校生で、最終電車までは到底一緒にはいられなかった。
19:00前に帰した記憶がある。

そして、次の日曜日は、用事があるようだった。


私は、名古屋駅の近くのホテルを探し泊まった。

明日は早く帰ろう。そう思いながら、私は。満足気になりながら眠った。

次の朝。

寝ていた私に、
フロントから電話がかかってきた。

なにかまずいことをしたんだろうか…。


次の瞬間、目が覚めた。

彼女からだった。

私は、このホテルに泊まったことも伝えてない。

彼女は私に逢いたい一心で電話帳に載ってる名古屋駅周辺のホテルを虱潰しに探した。

そう言ってた。また、
その暖かくて柔らかな声が、私に逢いたいと言ってくれた。

名古屋駅で合流した。

私は、その場で彼女を抱きしめた。

今でも、その感触は…。

私は、すぐに帰るつもりだった。

けど、すぐに新幹線の最終を調べ、彼女とまた、目的のない。
手をつなぐだけの、楽しい散歩を始めた。

最終の新幹線。

彼女はホームで抱きついてきた。

私は新幹線のデッキに乗り込むと、扉が閉まるまで彼女を見つめた。



新幹線の扉の前で、急にぽろぽろと泣き出した。


「かーくん…」

私も、私も。泣きたかったのかもしれない。

そんな顔するな…。そう言うのが精一杯で…

扉が閉まり。

新幹線が進みだすと…声を殺しながら。

泣いた。


高知に遊びに来てくれもした。

家に遊びにも行ったし…

月日が過ぎても、私は彼女のことを思い続けた。

だけど、彼女に変化があった。


「好きな人ができた。」


私は気が狂いそうになった。

いや、狂った。泣いた。叫んだ。

恥ずかしいが、若さ故だろう。

それが、もう4年も前の話。


名古屋駅。私の場所。

思い出の場所。


忘れられない場所。

今でも。

去年の10月。彼女から電話があった。

私は携帯の会社を変えたが、番号は変えなかった。

どこかで、彼女のことを忘れられなかったかもしれない。


彼女は、別れた彼の話や、大学院に進学することを話してくれた。

私は、いるはずも無い新しい彼女の話をする。

心の中で、この電話が一秒でも長くつながっていることを願いながら。


私はもう、人を本気で好きになることはできないかもしれない。

そう、好きになる資格もないことも

そう思った。


…久々に彼女の声を思い出した。

これだけで、今の私には充分。


今でも大好きで、今でも元気をくれる。


そして、淋しさも、くれる。


楽しかったな…。

自分が弱くて恥ずかしい小さな人間なのは重々承知だよ。

おやすみなさい。
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