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2008年05月07日22:27

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DREAM. 2

※ネタバレの上に長文です。

昨日、『DREAM. 2』を観ました。スカパーでPPV放送を録画しておいたものです。
観客は9割程度で、ミドル級GPの一回戦で、桜庭も田村も出場するというカード編成からすれば、満員にならないのはさびしい気がしました。
好試合ばかりだったので、今回は見送りしたPRIDEファンも、ミドル級二回戦が行われる『DREAM.4』には戻ってくると思います。

<第1試合 ライト級GP一回戦> 青木真也 vs J.Z.カルバン
1R序盤、カルバンの打撃で青木の顔面をとらえて危険な場面もありましたが、全体的には青木がグラウンドでのサブミッションでカルバンを圧倒し続け、青木の判定勝ち。第1試合から最高です!!一瞬でも気を抜けばカルバンの拳が降ってくるところを、青木が完全にコントロールしていた上に、1Rではチョークスリーパーで惜しいシーンもあったし、2R終盤は右腕を極めたシーンもありました。カルバンは破壊的なパウンド技術を有するトータルファイターですが、それを捌き続けた青木のグラップリング技術(世界一では!?)の高さは、あまり総
合格闘技を観ない人でも理解できると思います。地上波のゴールデンタイムで放送されないのが本当にもったいないです。
試合後は青木が泣きながら、『DREAM.1』から今まで苦しかったことと、この試合に全力でかけていたので次の試合のことは考えていないとマイク・パフォーマンス。
勝利して本当に良かったです。

<第2試合 ミドル級GP一回戦> 金泰泳 vs ミノワマン
金泰泳の煽りVTRがリアル・パッチギやK-1の裏番長といった内容でした。
試合はスタンドでの戦いが多く、したがって金ペース。1Rは右ローキックでミノワマンの左太ももを真っ赤にし、2Rは頭部への膝蹴りを狙っていき、金の判定勝ちでした。
ミノワマンは膝蹴りの捌きが、ありえない捌き方で、非凡なセンスが光っていました。
金は、田村戦ではグラウンドでの膠着を誘発しても無問題にブレイクになるHERO'Sのルールに助けられているという印象でしたが、今回はミノワマンの速いタックルを切りまくり、グラウンドになっても負けてはいなかったので(グラウンドでの決め手はないですが)、総合格闘技の練習を相当にやっているのでしょうね。何より、ミノワマンのタックルを切る、金の体幹の強さは超一流です。
DREAMのルールでやっても、田村は危ないかもしれん、と戦慄を覚えました。

<第3試合 ミドル級GP一回戦> ユン・ドンシク vs 大山峻護
大山の煽りVTRに美輪明宏が大きくフィーチュアされていました。三輪様のうっとりした顔に続けて大山のお尻を映すのはアブいアブい。
試合は、ユンが積極的にタックルをし、グラウンドでも大山を極めにいっていましたが、大山のガードも固く、という展開で、ユンの判定勝ち。もの足りない試合でした。

<第4試合 ミドル級GP一回戦> マゴメド・スルタンアクメドフ vs ゼルグ“弁慶”ガレシック
打撃のマゴメド、寝技のジャカレイの二人が今大会の未知の強豪選手。
壮絶な打ち合いになるかと思っていたのですが、1R始まってすぐにマゴメドがテークダウンを奪い、2転3転と上のポジションをとり合っているうちに、ゼルグが下から腕をとり、腕ひしぎ逆十字固めで勝利。スタンドでの打撃が得意なはずのゼルグの、まさかの関節技での勝利に驚きました。
ゼルグはユン・ドンシクに負けてからサブミッションを練習した、とマイク。日々鍛錬ですね。素晴らしい。
アゴメドの打撃技術を封したゼルグの作戦勝ちでしょう。ヴォルク・アターエフもそうでしたが、マゴメドも会場の雰囲気に飲まれて、ついついゼルグのグラウンドにつき合ってしまったのかもしれません。

<第5試合 ミドル級GP一回戦> ホナウド・ジャカレイ vs イアン・マーフィー
ジャカレイが飛びひざと引き込みの二択のような技からグラウンドに持ち込み、無我のように動き回った末にチョーク・スリーパーで勝利。強い!!!
ジャカレイは勝利後は得意のワニの動き(ジャカレイとはワニの意味だそうです)をリングの上で繰り出し、上機嫌でした。明るいキャラも良いし、地上波で(以下略)。
総合格闘技初戦のイアン・マーフィーは見事にワニの金魚になってしまいました。

休憩を挟んでここから後半戦。

<第6試合 ミドル級GP一回戦> 田村潔司 vs 船木誠勝
煽りVTRが秀逸でした。連合赤軍の映像を交えつつ、"狂気"や"狂った季節"という言葉を用いて、日本中を席巻したUWFブームを説明し、Uを守りつづける田村とUを精算した船木の戦いを説明していました。もちろん前田日明もVTRに登場!!葉巻を吹かしながら練習生が練習中に亡くなったエピソードなどを言葉少なに語り、狂気を盛り上げていました。さらに、昨年の大晦日に勝利した田村に向かってトロフィーを投げつけた映像も登場し、格闘技の原点は『必死でやる』ってことですよ、とコメント。煽りVTR史上最高の作品です!!

試合は、試合開始直後から上下の繋がりの良い打撃を繰り出す船木に対して、田村のフックが的確に船木の顔面に捉え、そのまま押し倒すように田村が船木をテイクダウン、動きの止まった船木に田村が鉄槌を落とし、TKO勝ち。試合時間57秒という田村の秒殺勝利でした!
勝利した田村は複雑な表情のまま、マイク・パフォーマンスなしに花道を引き揚げました。
試合後にも観戦者の妄想が入り込む余地があるのがUWFというかプロレスの良いところですね。
船木はチームドラゴンで練習していたそうで打撃が非常に良かったけれど、プロレスの練習をしていないのか、倒れたときに後ろ受身が取れずに後頭部を打ってしまったように見えました。

<第7試合 ミドル級GP一回戦> デニス・カーン vs ゲガール・ムサシ
三崎と秋山に連敗しているものの、やはり本命のカーン。ですが、グラウンドのムサシにパウンドした右腕を捕まれ、一気に三角絞めを極められて負けてしまいました。
ムサシはストライカーで、序盤のグラウンドでもカーンのサブミッションを防ぐのに手一杯(といってもカーンの寝技を防げるだけでも凄い実力ですが)に見えましたが、奥の手に、超高速の三角絞めを隠していたとは驚きでした。

<第8試合 ミドル級GP一回戦> 桜庭和志 vs アンドリュース・ナカハラ
煽りVTRは桜庭おかえりなさいムード。
試合は、序盤に桜庭がロー・ブローを受けたものの、とくに大きな打撃は当てさせず、片足タックルを狙い続け、テイクダウンをとり、グラウンドでアームロックを狙いながらバックに回ってフェイスロックをし、ナカハラの顔面を捻じ曲げて完勝しました。総合格闘技らしい試合でしたね。
極真のナカハラは総合格闘技初戦で、グラウンドでは何もできず。しかし桜庭の片足タックルでなかなか倒れなかったことからもボディバランスの良さが感じられました。今後に期待です。

全試合終了後、ユン・ドンシクを除くミドル級GPの勝者がリングに上がり、抱負を語る中、桜庭は「2回戦に進出した方はおめでとうございます。僕は関係ないので頑張ってください」とのこと。体調を考えると本気のような気がします。

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田村潔が右手小指骨折により『DREAM.4』でのミドル級二回戦に出場できなくなりそうです。その場合は船木が出場になります。中途半端なタイミングで桜庭vs 田村を組まれる危険性を考えれば、ずっと良いと思います。桜庭も出ないかもしれないですが。

ミドル級GP一回戦のもう1試合は『DREAM.3』で柴田勝頼 vs ジェイソン・ミラーが行われることになりました。GPには秋山は(三崎も)出場しなくなってしまいました。

『DREAM.3』で予定されていた青木真也 vs 永田克彦(ライト級GP二回戦)が、青木がドクターストップにより『DREAM.4』に順延されました。2005年のPRIDEライト級GPみたいに、同日で2連戦の方が肉体的に楽、というか誤魔化しがきく、のでしょうか。川尻達也とルイス・アゼレードと連戦して破った五味は驚異的でしたね。

怪我や『戦極』との兼ね合いで出場が微妙になるトーナメントはもうやめてランキンング制にした方が良いと思います。


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