ゴトンゴトン…
と堅物の機械に揺られながら学校に向かう。
しかし最近胃腸の調子が悪くこの日も朝から五臓六腑が壮絶な戦いを繰り広げる始末。
縦揺れが胃腸を襲う!
横揺れが腎臓を襲う!
と一瞬たりとも気が抜けない緊迫した状況に自然と周りの温度もマッチする。
がしかし。
降りるべく駅に着くほんの前だった。
一瞬。ほんの一瞬気を許し肛門筋が緩んだ瞬間…
『PU♪』
というポップな旋律を奏でてしまった。
しまった。と思ったが不幸中の幸にも犯行人物を特定できる状況でもなかったため、ポーカーフェイスをそのまま持続していた自分は誰に見られるでもなく。疑われることもなかった。
がしかし悪魔はすぐそこに潜んでいた…
『うわぁーマジかよー。放屁の時ぐらいマナーモードにしとけよー。』
という衝撃(笑撃)の発言が近くにいた子供の口から飛び出した。
…
クソガキが。敵ながらなかなか洒落た言い回ししてくれるじゃねぇか。と思い、子供大好きクラブの私が初めて子供に手を挙げそうにはなったが『それなら着拒にしとけ!!』と心の中で激怒し、我ながら良い返しが出来たと平静を取り戻した。
その後はまた胃腸との戦いが続くが駅内のトイレで終戦をむかえ、無事学校まで着くことができた。
そんなくさくてせつない事件でした。
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