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2008年04月16日10:53

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【仕事】 ラーメンとチャーハン

昔、年若い友人と昼ごはんを食べに食堂に入りました。中華屋さん。
友人はラーメンを注文しました。
およそ 3分後、ラーメンが来る前に友人は言いました。「あ、親父さん、やっぱりチャーハンに変更して」
親父さんが店員の女の子と目を見合わせているのを見て、僕はたしなめました。
「お前、馬鹿を言うな。もう麺を茹でてるじゃないか。変えられるわけないだろ。」



昨晩、お仕事に行きました。
何度か行った事のあるお店で、作業内容はいままでと同じものでした。居残りの店員さんに挨拶して、作業を始めます。
一部、床にシートが両面テープで貼ってありました。シートを貼った箇所に関しては作業しないのがその店での過去の通例です。やる箇所が少し減った、と喜びながら作業を始めました。

掃除の仕事は、洗ってワックスを塗って、終わりです。超簡単に言うと。
ワックスは 3層塗る予定でした。乾かしては塗り、乾かしては塗り、です。

(1) 使用した道具は、最終的に水場で洗って、きれいにしてから持って帰ります。

(2) 作業が終わった箇所には、ワックスを塗る人間しか立ち入りません。汚れを落としてきれいにしたばかりの床は、化粧を落とした肌みたいなもので、ちょっとした汚れ、靴痕や車輪の痕でも染み込んでしまうからです。
また、ワックスを塗ってすぐの床も、同じく汚れやすいので、ワックスを塗る人間以外は立ち入り禁止です。
ただし、最終的にワックスが全て乾いてしまえば、それは通常営業用の床、ということなので、靴を履いたまま、普通に歩いてもよいのです。

1、2 の条件より、作業は通常、水場から一番遠いところから始められます。徐々に水場に近づき、その後をワックス塗りが追いかけていく、という工程です。ワックスを塗り始めた箇所には誰も立ち入ることはできません。塗る人以外は。

作業は順調に進んでいきました。そして、水場に近づき、残りわずかとなったとき、事件は起こったのです。

店員さんが僕を呼びます。トイレに行きたいのかな? と思いました。トイレに行くときは、ワックスがその時点で塗られていない箇所を案内するから、必ず呼んでくれ、といってあるのです。
案の定、店員さんはトイレに行きたかったので、『こっちからこう回って行ってください、帰りもおなじルートで』 とお願いしました。

と、驚きの発言が。

『あ、このシートなんですけど、簡単に剥がれるんですよ。剥がして通常の作業をしてもらうことはできますか? あ、剥がしたシートは、脇の方によけておいてもらえばいいので。』

・・・。
もう終わろうかと全員がほっとしている、このときにそんなことを言うなんて・・。
しかも、トイレのついでに・・。
シートは、よりによって作業を始めた箇所のすぐ側です。つまり水場からは最も遠い箇所。

『あー、少々お待ちください。』
不可能か、と言われれば、不可能ではありません。
でも、これはイカンです。僕だけの判断ではとてもできません。社長に報告です。

『やつら、こんな事言ってますぜ』
『なにー、できるわけないだろーー』
『じゃ、そう言ってやってくださいよ』
『おう言ってやらぁ』

・・・社長は憮然として戻ってきました。説得に失敗したようです。
しょうがない、やることになりました。

やらなければいけないところから、ブルーシートを敷いて、水場までの道を作ります。
両面テープを剥がした痕は無残なことになっているので、強めの洗剤を用意します。

僕がワックスを塗っていたのですが、まだ塗らなければいけないところにブルーシートが敷かれており、作業の段取りがめちゃめちゃです。


・・・

いや、別に僕はね、怒っているわけじゃないんです。
うちにも非はありますしね。つまり、最初に作業箇所を確認しておけばよかったのです。もちろん初めて作業するお店などでは、当然確認します。超重要事項です。
ですが、何度も入っているお店なので、いちいち確認まではしませんでした。
シートに関しても、その店とおなじ経営のほかの店で、何度も見ています。が、一度も剥がしてくれなんて言われた事はなかったのです。

油断していました。

でもさ、もうちょっと、もうちょっとお店の人も考えてくれてもいいんじゃない?
せめて最初に言うとか、あらかじめ剥がすだけ剥がしておくとか。



ほんとにねえ、ラーメンを茹で終わりかけてるそのときに、『チャーハンに変更』 と言われた親父さんの心境がよく分かりましたよ。『こいつなに言っちゃってんの』 ですよ。

ぐったりしました。
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