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2007年01月18日06:53

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「海を渡る友情」

 知人主催の映画上映会で観た2本目『海を渡る友情』。1960年作の教育映画。これも50分。こちらは以前も見たことがある。

 日本人達にいじめられ、一家で北朝鮮へ帰国することになる在日の少年。その子をいじめていたら、実は自分自身が父親が朝鮮人、母親が日本人のハーフであることを知らされ、衝撃を受ける別の少年。夫と一緒に北に行くことを嫌がるその子の母親(いわゆる日本人妻)。結局、皆それを乗り越え、同級生たちの友情にも支えられて、共産北朝鮮に未来を託して一家で帰国を選択する... 北朝鮮への帰国事業をとても肯定的に描いた映画。

 有名商業映画『キューポラのある街』の1年前の作品で、やはり同じテーマを扱っている。が、本作は、児童向け教育映画という限界を考慮しても、酷い駄作。駄作というか、当時の左翼的(日教組的?)なダメダメさが全開になっているというか。
  ・なぜ彼らは日本から出て行こうとするのか?に無反省。日
   本人を嫌って、日本が生き難くて、故郷ではない北(在日
   の故郷はほとんどが半島の南)に出て行くのに「まぁ、良
   かったわね」はないでしょー
  ・ダブルの子も二分論的アイデンティティを持つべきだという
   イデオロギーに無反省かつ無批判
  ・北朝鮮社会に無批判。どこかに"解"があるはずだ、という
   天皇制的・宗教的思考から抜け出せていない
  ・カミングアウト至上主義。どころか、児童の秘密を教師が
   勝手にアウティングしてしまう。児童自身がまだ咀嚼出来
   ていないのに... その無神経な行為を映画は肯定的に描く
他に、左翼的とは関係ないけど
  ・家父長制に無批判。父ちゃんが北に帰りたいと言えば、日
   本人の母ちゃんと息子は従って当然という思想
などなど、様々な欠点があるお話なのに、映画は「私たちの善意って素晴らしいわぁ」という自己陶酔で終わる。

 見ていて胸が悪くなる作品。こんな教員が今いたら、とっとと死んで欲しい。いくら小学生向けとは言え、酷すぎる。46年前の教育界って、滅茶苦茶だったということがよく分かる。こゆ教育で団塊の世代がダメになり、結果その子供の世代もダメになり、そのまた結果が今の日本、なのかも。
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