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2006年10月07日15:44

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田園、鉱山、峡谷 (長文)

えぇと、一週間前の旅記を今更あげます。しかも妙に長文。なんだ、結局まとまってないんじゃん(ぉ)。えぇと、読み流し推奨です。あと、写真は他にもあるので、ご興味の方はアルバムご高覧ください。





9月29日の23時40分。仕事→倶楽部29月例と終えて東京駅八重洲口から飛び乗りましたるが、JR古川駅行きの夜行バス「ドリームササニキシ」号。もうちょっと良いネーミングはなかったのか?


9月30日の早朝6時半頃、宮城県大崎市の古川駅に到着です。曇天ですが、時折見える雲の切れ目に晴れ空を期待します。や、曇りって天気も好きなんですけど、やっぱり実った稲穂が一番輝くのは太陽の下ですからねー。


さて、今回の旅の目的は、前の日記でも書きましたが、来年3月末で廃止される「くりはら田園鉄道」(くりでん)に乗ってみること。あわせて、この辺の面白そうなところを2、3、巡ります。


JRを乗り継いで石越へ。駅前に、くりでんの石越駅がありますが無人駅です。中には「くりでん文庫」と書かれた棚があり、待ち時間に本を読んだり、貸し出したりしてくれるそうです。

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石越駅構内より


また、「運転士各位」と書かれた張り紙には、「(始発終電では)待合室、便所の開錠施錠は忘れずに」という注意書きとともに「月末発生の金沢氏からの速達袋の受領は石越駅(ゴム判)で。」という謎の文。誰だよ、金沢氏。


土曜日とはいえ朝の8時過ぎ。誰もいない駅に唯一いるのがTV局のカメラクルー。何故?と思って待っていたら、やってきた電車が「OH!バンデス号」という名前で、これ、くりでんの存続を願う「くりでん応援クラブ」とミヤギテレビの番組「OH!バンデス」と、くりはら田園鉄道との協力で企画された列車だそうです。カメラクルーは、これを取りに来ていた模様。

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OH!バンデス号


列車の外装には、地元の子供たちの描いた絵が書かれ、車内にも絵が飾られ、俳優の津川雅彦氏が寄贈した、くりでんをイメージしたトイも飾られています。車内アナウンスは、「OH!バンデス」司会のさとう宗幸氏。くりでんや、周辺の観光案内をしながらのアナウンスですが、たまーに噛んだところがそのまま使われているのには失笑。リテイクしようよ!


ようやく数人が乗って石越を発車しますが、駅が進むと、地元の高校生とかで徐々に人が増え始めます。外に広がるのは田園風景……なるほど「田園鉄道」の名を冠するだけあって、特にちょうど稲刈りシーズンで実りきった黄金色の絨毯が、どこまでもどこまでも広がります。

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夜行バスの疲れからか、うつらうつらしていたら、一時間弱で終点の細倉マインパーク前駅に到着。かつては、ここにあった炭坑からの貨物を運ぶのが、今はくりでんになった鉄道路線の役目でした。小さく寂しい無人の駅舎ですが、駅前だけは妙に立派。お店はないけどロータリーが小綺麗。


さて、ここですぐ戻るようなことはせずに、その炭坑後を利用したというテーマパーク「細倉マインパーク」に行ってみることに。もう、行く前からそのショボさは想像がついているのですが、故にショボいもの好きとしては行かないわけにはいかないっ!


徒歩5分ほどで着いた細倉マインパーク。広大な駐車場に車は一桁。これだ、これだよ!と、地元や施設の人が聞いたら殴られそうな感慨を抱きつつ、取りあえず土産物屋へ。誰もいない、土産はショボい。これだ、これだよ!


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観光坑道入口&出口。真ん中のはここのキャラ。ユルい。。。

900円、という安くない入場料を払って「観光坑道」に入ってみることに。ここは、かつて実際に掘られていた坑道を使って、その当時の模様を展示してあるそうです。さっきから茶化していますが、この細倉鉱山自体はどうやら1100年の歴史があるようです。


年間16度程度に保たれているという薄暗い坑道内を歩き、鉱山の歴史、掘削の仕組みなんかを見ていきます。お客はほとんどいませんが、見ていると、やはりここで実際に採掘されていたリアルさ故か、意外にも面白いものです(上中写真)。あと、人形が妙にリアル。

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なんかリアル。


途中、お子さまが遊べる探検コーナーみたいなちんまい設備があるんですが、親はマジックミラーでその模様を外から見られる……

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……ということを、極限まで主張した張り紙。ステキ。


そして観光坑道を半ばまで来るとその先は「タイムトラベルゾーン」。鉱山という“胎内”で皆さんが、その赤ちゃん「ホソキュリアン」になって、宇宙を含めた大自然との関わりについて目覚めてもらうべく創造した世界d……って、なんだよそりゃ!


これですよ!コンセプトも分からないまま無理矢理くっつけた感満載のテーマパーク。いったいどこの代理店が仕切って自治体にどんなプレゼンしたんだか知りませんが、もう、小生こういうの見るとワクワクしちゃいますよ!


宇宙創生空間、遺伝子受胎空間、恐竜の巣、など、ブラックライトと東急ハンズで売ってそうなインテリアグッズ、たまに業務用装置も使いながら、様々に演出された空間が続きます。そして唐突に表れる砂金採掘体験。もう、なんでもありですな。

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胎児に戻るそうです

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闇に浮かび上がる……ツタンカーメン?


すっかり(色んな意味で)堪能して観光坑道の外へ。強制的に土産物屋を通される動線に感心しながら、土産物屋で売られる某モバイルキャリアのきのこっぽいぬいぐるみに笑いを誘われます。

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きのこの子





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細倉マインパーク前駅に近付いてくるくりでん

駅に戻って列車を待っていると観光バスから降りてくるおじいさまおばあさま方。この辺の観光コースに、もうすぐ廃止のくりでんに乗る、というのが組み込まれているようです。妙にいっぱいになった一両の列車に揺られて、小生は途中の栗駒で下車。なんか、鉄道的にはいろいろ見所のある駅だそうで。

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「孫子のために」……間違ってないけど、兵法家を思い出すのは小生だけじゃないはず。

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駅構内、郵便の受付などもあり、古き駅を思わせます。

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腕木式信号機。普段こういうのを別にありがたがらない系の鉄ですが、見かけるとつい写真に撮ってしまうところがもうアレでナニ。

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そしてタブレットの交換。普段こういうのを(ry


で、小生は昼食のために降りたのですが、駅前商店街にある「金龍」というお店は、栗駒牛という肉を出してくれるそうです。高いですがw。ランチメニューの、焼き餅の入った「特製牛丼」を所望しますが、うん、なかなかに美味い。いつかビフテキでも食べてみたいものです、栗駒牛。


昼食を済ませ、再び石越駅へ。JR東北本線で小牛田に戻り、陸羽東線で鳴子へ……と思っていたら、時間の目測を誤って、小牛田で約1時間待ち。時刻表も持たず、なんかテキトーに移動していたせいか、普段余りしないミスです。でもま、こういうのも良いハプニング、ってことで。


鳴子では、前日会社から動きっぱなしの体を温泉で休める目的もありつつ、その前に有名な「鳴子峡」を散策してみることに。今、東京では紅葉キャンペーンで鳴子峡のポスターも貼られてますね。上右写真は大深沢橋。よく使われるアングルですねw。


中山平口までバスで移動して、日の暮れかけている中を散策開始。遊歩道は2km、50分程度の道のりだそうです。まだまだ全然紅葉はありませんでしたが、渓流の音と緑の中を歩くのはとても心地良いです。ま、百聞は一見に如かず。下手なりの写真でご覧ください。


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回顧橋周辺

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回顧橋そばの滝

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まさに渓流

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羽衣岩。。。なんか骸骨っぽい?

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滝、ふたたび


途中、大宮から来たというおばさま二人組と話したりもしながら渓谷を抜けます。鳴子口を出てから駅までの戻りは、20分ほどの徒歩ですが、その途中途中で、鳴子名物のこけしを展示する建物、作成実演する土産物屋などが続きます。


鳴子の駅前まで戻ってきて、行きましたる温泉は「鳴子・早稲田桟敷湯」。

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なんでも、かつて早稲田大学の学生がこの地でボーリングの実習をしていたら掘り当てたとか。施設は小綺麗で、歩き回って疲れた体には、実際の効用はよく分かりませんが、湯がものすごく心地よく感じます。浴場はモダン建築ばりにコンクリ打ちで高い天井。スノコに寝そべるとついつい眠りそうに。。。


すっかりほぐれた体で晩飯を取りに入ったのが、早稲田桟敷湯そばの「きょう太」という居酒屋。地のモノを中心にしたつまみと地酒をいただきます。全体的に美味しかったですね。


お通しで出てきたみずなをゆがいただけのものが、今までにない食感で面白く、まいたけの天ぷらは塩でいただくととってもジューシー。日本酒も、綿屋という銘柄が、純米でふっくらしっかりした辛口。店の主人と奥さんも、なんか渋い、流れの料理人って感じで(無口なわけではないですがw)雰囲気があります。


列車で古川に戻って、夜行バスを待って東京へ。なんかあちこち巡って歩き回った一日でしたが、いろいろ見たかったもの、乗りたかったものを制覇して、温泉も食事もよく、ま、日帰り……0泊3日(車中2泊)のワリには充実した旅でしたな。


そして、今回の反省点。


夜行バス往復は、各席独立の3列シートでもやっぱり疲れる!(せめて途中一泊フツーの宿が入れば別でしょうけどねー)






【一年前の日記】
●スマイル
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=43564087&owner_id=65677
ある意味、恐怖。
【二年前の日記】
●震度4のエレベーター
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=2199253&owner_id=65677
ある意味、これも恐怖。
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