…覚えていてくれ。努力はしたんだ。
ボストン…
男は元ボクサーで、家具店を隠れ蓑にしているギャングのボス、コナーの部下。ミカジメの取り立てややばいブツの運搬など、汚い仕事を30年やってきた。最近はコナーの息子カイルの補佐についているが、カイルからは年寄り扱いされ舐められている。男自身も、認めたくはないが老いを実感している。それどころか、人名や家の住所まで忘れる始末で不安を酒で紛らす日々が続いていた。意を決して病院にかかると、CTEとかいうアタマの問題で治らないと言われてしまった。男はその宣告を機に、疎遠になっていた娘デイジーに連絡を取るようになる。デイジーには思春期に入る息子ドレがいた。今更いい父、いい祖父になるのは無理だろう。だが記憶が消える前に、彼らと話す時間を作りたい…そう思い始めた男だが、何者かに命を狙われることになり……
「ハードボイルド」
以下、「そのネタバレを、見せろ」


リーアム・ニーソンの2024年作品。ロン・パールマンも出ています。
まず配給会社に文句なんだけど、邦題、なんとかなりませんかねぇ。全然ハードボイルドじゃないでしょ。渋いオヤジが銃ぶっ放したらなんでもかんでもハードボイルドかよ。ハードボイルドってのはプロの仕事の矜持とか流儀を描いた話だと俺は思っているので、本作はまるで逆だと思うんだが。原題に沿って「赦しのとき」とか「告解」とかにすべきだったのでは。そもそもアクション映画じゃないし。
釣り船の夢や隣家のギターなど、幻覚幻聴シーンが出てくるのがちょっとシュール。反社版「ファーザー」と言えなくもない。非情なボスに腹を立て、勢いで殺してしまうのはなんともお粗末だし(退職金として請求できなかったのかな)、身請けに行ったのに勢いで銃撃戦になっちゃう展開にもカタルシスがない。メンタルが弱った老ギャングが自滅するだけの、惨めな話。でもそれがリーアムさんだと味が出る。あの黒人女性の存在が効いていて、彼女がリーアムさんに向ける優しさが何だか沁みた。日本映画で言えば「竜二」の永島瑛子みたいな存在で良かったな。
余談1
CTEとスポーツについては、ウィル・スミスの「コンカッション」を観ればよく理解できます。アメフトやってる孫にボクシング教えるなんて、ちょっと怖くなるんだが……
余談2
リーアムさん愛用の拳銃はおそらくM1911の派生品。スプリングフィールドかキンバーかよく分からなかったのが悔しい。
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