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2026年09月17日22:01

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ジリジリ日記260「立場の逆転」

■ドクターイエロー、広島で一般公開へ=JR西、来年9月から展示
(時事通信社 - 09月17日 19:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=8953214

「ドクターイエローの内部が一般公開されるんだってよ」
「嫌だろうな、危険信号の出た医者が自分の体の内部をのぞき込まれるのは、、、」

暑さもやっと落ち着いて過ごしやすくなった
エアコンはつけなくても扇風機だけで事足りる
50日くらい放ってあった畑の伸び放題になった草刈りをちょっとずつやっている
今日は燃料2回分で3枚の畑を刈り倒した
あと4回くらい出動すればなんとか片付きそうだ

大阪の出張でよく利用するのは谷町4丁目のアパホテル
以前は違う名前のホテルだった気がする
いろいろと気に食わないアパホテルなので泊りたくはないのだが駅に近くて値段が妥当で
所用にも便利なのでついつい泊ってしまう
久しぶりに利用したら受付はほとんどが機械方式になっていた
自分は旧来通りの対面でチェックインして15階まで上がった
窓からはライバルの「東横イン」の看板が見えた

行きつけのワインバーは谷町六丁目の空堀通りの端の方にある
女店主が古民家の一階の一角を間借りして20年くらい営業している
8人も座ればいっぱいになるくらいの小さな店だ
行きつけとはいうものの15年で7回くらいしか行ったことがない
まあ自己申告制なので適当にそう言っている
開店は6時からなのだが気ままな個人営業なので少し遅めの7時前に着くようにホテルを出た

谷町4丁目から谷町6丁目まではメトロで一駅
駅の階段を降りる時に痛かった左膝もどうにか持ち直したので空堀通りを下っていく
通りの雰囲気は昔と変わらないが店の看板はいろいろと変わっているようにも感じた
店に着くと灯りが灯っていて女性店主が一人でカンターで書類にペンを走らせていた
とりあえず開店営業中らしいのでよかった

フォト

金甌屋(きんおうや)@瓦屋町の長屋ワインバー

入り口の引き戸を開けようとしたら黄色いチェーンが掛かっていて開かない
硝子の引き戸をコンコンと叩くと女性店主が気付いて裏口の方から入れてくれた
「ガラスの引き戸が壊れてしまって使い物にならなくなってこっちが入り口になってしまったんです」とのこと
お土産のカツ天を渡して白ワインで乾杯する
「久しぶりに大阪に来たので立ち寄ってみました」
「ありがとうございます、懐かしいですね」

フォト

ちょっと昔の店内?

「あの頃のお客さんもずいぶん少なくなってしまいまして、、、この辺は今や外国人の方ばっかりが来る街になってしまいました」
「そうなんですか、今も外国の方とすれ違いましたけど、、、」
「そうでしょ?日本人のお客さんは少ないですよ、うちの2階も大阪にマンションを一棟持ってらっしゃる中国の若い方が飲茶の店をやっててけっこう賑わってます」
たしかに階段を上がり降りするギシギシと言う音が何度も聞こえる
「1階のこの店は?」
「さっぱりです(笑)近くには外国の方に大人気の店があってこの前でタクシーを降りて行かはるんです、もうそういう時代になってしまいました」
「変わらないのはこの店だけですか、、、」
「変わりようもないから変わり映えしないんです(笑)」
そんな話をしている間にも窓の外には何組かの外国カップルが行き交っていた

「でも空堀は昔ながらの街づくりがコンセプトなんで雰囲気はあまり変わってないんでしょ?」
「そうでもないですよ、次から次に小さな店ができて、この本の空堀特集に載ってるお店なんかはほとんどが最近開店したばかりの店なんですよ」
と「MEET」というタウン誌を見せてくれた
「昔からのお店が後継者がいなくて閉店してしまったあとに若い方がお店を開くってパターンが多いみたいです」
「まあ坪数も少ないから店をはじめ易いんですかねえ?」
「土地ごと買い取りとなると10数坪の店でもずいぶん高い値段らしいですけどね、、、」

フォト

文楽好きな女性店主の後ろ姿

そうこうしていると40代くらいの男性が入ってきた
お馴染みさんらしい
おそらく自分みたいに7回くらいで行きつけと言っているような客ではなくて正真正銘の常連客なのだろう
女性店主とも懇意の間柄のようだった
しばらくはお二人の会話に耳を傾けていたが話が切れた時にご挨拶をすると50歳になったばかりの社長さんだった
社員が30人ほどいるようなので年商5億くらいは稼いでいるのだろう
見るからにエネルギッシュでやり手の雰囲気だったがギラギラとした感じはしなかったので好感が持てた
こっちが山に住んでいる話をしたら「自分も木を扱うような仕事がしたいと思ってるんですよ」とのこと
実際に1億円ほどの売り上げがある材木商社の買取を持ちかけられたことがあるらしいが
なかなか勝算が見いだせずに断念したようだ
「どうなんですかねえ、木に関わる仕事と言うのは?」
「女性以上に木材は気まぐれなので女性を掌で転がせるようになったら手掛けてみればいいんじゃないですか」と水を向けると「当分無理みたい」と笑っていた
「社長業は大変ですけどあと20年くらいは血反吐を吐くような努力をしてリタイア後には自分が住んでる山の方に引っ越して来てください」と伝えた

白ワイン2杯で十分満足した
女性店主がそれなりに齢を重ねながらもお元気そうにやっておられたのでよかった
あと何年店の看板を上げ続けられるのだろう
人も社会も変転流転していく
「また来てくださいね」と言われても「また来年も来ます」とはとても言えない
自分の行きつけの店なら3年に一度くらいが適当かもしれない
「お勘定を?」
「1200円です」
「お釣りは要りませんから、ごちそうさま」と2000円だけ払って店を出た
9時半過ぎだったが空堀通りはまだ賑わっていて電動自転車が何台も坂を駆け下り駈け上っていた
たこ焼き屋だけはもう店仕舞いを始めたようだ
駅の入り口のコンビニで朝食のおにぎりとお茶と今夜のアイスクリームを買った
また一駅だけメトロに乗ってホテルへ戻る
10時頃にホテルの部屋に戻ると窓の外にライバルホテル「東横イン」のネオンが光っていた

今日の拾い言
「文学フリマ」でお会いした「まめんこ給湯室」の動画でおなじみの
徳島出身の演芸台本作家の石山悦子さんがNHK主催のパンフレットに寄せた一文

疑う目から始まるアナザーワールド『パロディ』

 小学生の頃。図書室は好きでしたが、偉人伝のコーナーには足が向きませんでした。若くして大志を抱き、艱難辛苦を乗り越えてついには偉業を成し遂げる……そういった立派な人たちを前にして「なんて自分はダメなんだ」と勝手な劣等感に苛まれたあげく、「そんな人ほんまにおるんか?」と、これまた勝手な猜疑心を抱いてしまう。つまり、まことにひねくれた子どもだったのでした。
 ただ、笑いを作る仕事には、この「物事を疑う目」が無くてはならないアイテムだとも思うのです。ひとつのエピソードをそのまま受け取るのではなく、斜めから見てみる。さらに裏から、上から、あるいはひっくり返して底から覗き込んでみる。それによって既成概念を覆す新しい物語が生まれるーーーこれがいわゆるパロディの目線です。
 昔話の「桃太郎」。誰もが知る、日本最古の偉人かもしれません(実在したかどうかは別として)。桃から生まれた少年がお供を連れて鬼退治をするという物語は、パロディネタのもはや古典。これまでに落語はもちろん漫才やコント、CMなど、さまざまな表現者たちが多彩な手法でエンタメの俎上に乗せてきました。
 この先達に、文豪・芥川龍之介がいます。彼が書いた『桃太郎』(大正十三年)は、私たちが知る英雄譚を木っ端微塵に破壊しました。
 芥川版・桃太郎出陣、その発端はこう書かれています。
「桃から生れた桃太郎は、鬼が島の征伐を思い立った。思い立った訣(わけ)はなぜかというと、彼はお爺さんやお婆さんのように、川だの山だの畑だのへ仕事に出るのがいやだったせいである」
 怠け者がイッパツ当てに、鬼退治。桃太郎=ダメ人間説の幕開けです。対して鬼たちは、極楽鳥のさえずる美しい楽土(鬼が島)で、琴を弾き詩を歌う平和な種族とされています。つまり征伐とは、何の落ち度もない彼らに対する略奪であり、英雄は冷酷な侵略者である……と芥川は書いているのです。
 時は移って、令和の現代。このパロディ精神の前に「コンプライアンス」という名の、新たな正義が立ちはだかっています。桃太郎と鬼は争うことなく話し合いで解決をし、歩み寄って仲直りをする。誰も傷つけないハッピーエンド。これは果たして本当の意味でのハッピーエンドなのか?これこそが現代のパロディが対峙すべき課題ではないでしょうか。
 
 落語という芸能は、世間の「お行儀の良さ」を、ずらし、誇張し、笑い飛ばすことで息苦しい日常に風穴を開けてきました。正しさだけでは、人間は息が詰まってしまうもの。本日の物語に登場するのも、偉人とは程遠いどこか抜けた不完全な人たちばかりです。彼らが織りなす極上のおかしみを、どうぞたっぷりとお楽しみください。
                「第459回 NHK上方落語の会」文:石山悦子

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