2026年第14回K-POPシリーズ&Wカップ2026北中米大会企画(4)
今回は、K-POPシリーズとW杯2026北中米大会を重ねた共同企画である。カナダ、アメリカ、メキシコの3カ国にまたがって開催された今大会では、開催都市を中心に、大会の高揚感が広がっていた。各国サポーターの往来も、会場周辺の熱気を後押ししていた。本稿では、K-POPアーティストたちがW杯にどのように関わったのか、3つの事例から見ていきたい。
紹介人物
リサ(国籍 タイ)所属グループ BLACK PINK
カリナ、ウィンター(共に国籍 韓国)所属グループ aespa
ジヒョ(国籍 韓国)所属グループ TWICE
<2026 W杯とK-POP――スタジアムで交差する熱狂>
2026年のFIFAワールドカップ北中米大会では、スタジアム内にとどまらず、会場の外でも活発に国際交流が行われている。音楽や観客文化を含めたスタジアム全体の演出も大々的に報じられる。とりわけ印象的だったのは、K-POPアーティストたちの存在感だ。開幕に先立つパフォーマンス、観客席での観戦風景、そして大会関連楽曲への参加まで、その関わり方は一様ではない。
本稿では、ワールドカップという世界的イベントのなかで、K-POPアーティストたちが大会の空気にどう関わっていたのかを、3つの事例からたどる。
目次
・第1章 BLACKPINK リサ――開幕の高揚感を支えたステージ
・第2章 aespa カリナとウィンター――観客席に現れたもう一つの熱狂
・第3章 TWICE ジヒョ――大会をつなぐ声の役割
第1章 BLACKPINK リサ――開幕の高揚感を支えたステージ
2026年6月13日、ロサンゼルスのSoFiスタジアムで、米国会場の幕開けに伴い、オープニングセレモニーが行われた。今や全米でも評価を高めているBLACKPINKのタイ人リサが事前予告なしで出演する。世界の190以上の国と地域の人々が見守るイベントは、国際的なショーケースと化す。K-POPアーティストがこの場に起用されたこと自体、現在のポップカルチャーの広がりを示している。言葉の違いを越えて共有されるポップ表現の広がりが、あらためて印象づけられた。
リサが披露したのは、大会公式アルバム収録曲「Goals」。大規模なスタジアム空間に見合った構成を取り入れた。彼女はダンサーたちとともに、広いピッチの真ん中で視線を集める導入役を担う。衣装は動きやすさを意識したスポーティーな要素を含みつつ、ステージ映えするシャープさも兼ね備えていた。競技の高揚感とポップパフォーマンスの華やかさを無理なく接続していた。
写真� .�ープニングセレモニーに立つリサ 1枚目
大衆性を意識しつつも、過度な装飾を控えていた。主役はあくまでもピッチ上の選手達、祭典に向けた前座の要素が強い。音楽イベントではなく、公共の場では、短い時間でインパクトを与える即興性も問われる。試合前は、時にエキサイトするサポーター同士の緊張を和らげ、共に12番目の選手としての戦いの場へと引き立てる。競技前の空気に合わせた、簡潔で力強いステージを展開していた。持ち前のラップスキルを混ぜながら、しなやかで柔軟性のあるダンスを繰り出す。歌とダンスに加え、ステージ全体の見せ方にも意識が行き届いていた。開幕へ向けて、実に弾みをつける舞台だった。
公演後、SNS上では彼女の出演に肯定的な見方が広がった。会場では彼女がタイ出身であることよりも、「BLACKPINKのリサ」として受け入れられていた。K-POPが国際的なポップシーンの一角を占めていることを、あらためて印象づけた。
多様性を示すイベントにおいて、国籍を問わず、一つの方向性を打ち出す。セレモニーに出演するアーティストの役割はただ一つ。試合前の空気を整え、これから始まる熱戦へ向けて選手、観客共エネルギーを高めることにある。
写真�◆.�ープニングセレモニーに立つリサ 2枚目
もう一つK-POPの国際性が明らかになったことがある。単独の音楽ジャンルに問わず、ファッションや映像演出を含む総合的なポップ表現としてとらえられていた。BLACKPINKのメンバーたちは、音楽活動と並行してファッションの領域でも国際的ブランドメーカーのモデルを務めてきた。カリスマ性も相まって、リサ一人に視線が吸い寄せられる。彼女の母国タイは、いまだにWカップの舞台に立ったことがない。彼女が代表チームに先立って、開幕セレモニーの形で登壇した。サッカーと音楽の距離は近づきつつある。リサの開幕ステージは、サッカーとポップカルチャーの距離の近さを示す一例となった。
第2章 aespa カリナとウィンター――観客席に現れたもう一つの熱狂
ワールドカップの魅力は、ピッチ上のプレーだけで完結しない。観客席の反応や、その場に集まった人々の熱量もまた、大会の空気を形づくっている。メキシコの第二の都市グアダラハラで行われた韓国 対 チェコ戦のスタンドでは、aespaのカリナとウィンターの姿があった。
彼女たちは6月10日(水)に韓国、仁川広域市 中区にある仁川国際空港 第2ターミナルにて報道陣の前に姿を見せた。黒髪のカリナに対して、クリーム色のウィンターは対照的。共に『2026 FIFAワールドカップコカ・コーラ遠征応援団』としてメキシコへ飛んだ。
写真��=仁川国際空港に姿を見せたカリナとウィンター
早くも翌6月11日(木)A組初戦 韓国 対 チェコのゲームが行われるメキシコのグアダラハラに入っていた。メディアの取材班としてではなく、韓国の赤いユニフォームをまとった姿で応援席の中に加わった。今や北米に名を轟かせるアーティストでありながら、一人の観客として、試合の行く末を見守っていた。韓国代表のユニフォーム姿で国旗を掲げる場面もあり、応援団としての立場が視覚的にも伝わってきた。試合の合間、観客が席から一旦離れる中で、彼女らは席から立ち上がった。カメラを意識しながら肩を寄せ合って、ハートマークを作る。大規模なスタジアム空間のなかで、K-POPスターが観客の一人として時間を共有していた。
試合中も一人の韓国民として選手達にエールを送る。自国の韓国選手に不利な判定が加出ると、サポーターとして落胆の声をあげるほどのリアクションだった。ゲームは韓国が、チェコに2対1で逆転勝利をする。後に彼女たちはそれぞれSNSにアップした。早速フォロワーが反応し、メディアからも取り上げられた。
写真�きァ.�リナとウィンター(メキシコ・シティのスタジアムにて)

K-POPの広がりは、今や大陸の枠を超えてている。国際的なスポーツイベントの観客体験とも自然に接続していることを示していた。ワールドカップのような巨大な舞台では、選手だけでなく、観客席にいる人々の振る舞いもまた一つの風景になる。彼女たちの存在は、スタジアムの風景に現代的な文化の断面を重ねていた。
第3章 TWICE ジヒョ――大会をつなぐ声の役割
2026年大会では、K-POPアーティストの関わり方はステージ出演や観戦だけにとどまらなかった。大会関連楽曲に参加し、祭典全体の雰囲気づくりを支える役割も担っていた。その一人が、TWICEのリーダーであるジヒョである。
ジヒョは、伸びやかで力強い歌声に定評があり、グループの楽曲でも要所を支える存在として知られてきた。今回、複数の文化圏をまたぐプロジェクトの一環として発表されたコラボレーション楽曲「Follow Me」に加わった。ジヒョの歌声は、大会関連曲のスケール感にもよく合っていた。異なる背景を持つ人々が集まるワールドカップでは、音楽にもまた、言葉の違いを越えて空気を一つにまとめる力が求められる。
写真�Α�Follow meのティザー(中央がジヒョ)
TWICE自体が、多国籍グループとしてアジアから北米、ヨーロッパへと支持を広げてきた。なかでもジヒョは、長くリーダーとしてグループ全体の軸を支えてきた。前に出る華やかさだけでなく、全体を安定させる推進力を持つ点が、こうした大会関連曲の役割にもよく合っている。
ワールドカップにおける音楽は、単なる余興ではない。試合を前にした高揚感を支え、異なる国や文化の人々が同じ時間を共有するための土台にもなる。ジヒョの歌声は、そうした場において、熱気を煽るだけでなく、大会の一体感を補う存在になっていた。
写真�А�TWICEジヒョ
まとめ
今大会では、K-POPアーティストがが開幕演出、観客席の風景、大会関連曲など様々な形で参加していた。リサ、カリナ、ウィンター、ジヒョのそれぞれの関わり方は異なっていた。その違いこそが、ワールドカップという場の広がりを示している。人々は確かに試合の結果に注目しがちである。実際スタジアムの外では、わざわざ海外から赴いたサポーター達が、自国の国旗を纏い、選手達にエールを送り続けていた。各国サポーターが生み出す熱気と一体感は、国境を越えて広がるK-POPの受容とも、どこか通じるものがある。サッカーが世界へ広がっていったように、K-POPの分化も急速に発展している。サッカーとK-POP、二つの文化はこれからも互いを映し合っていくだろう。
以下 写真の出展先
写真�´◆。廛�ップのオープニングセレモニーに立つリサ 出展先:AFP BBNEWS 掲載元 STAR NEWS 2026年6月15日付
https://www.starnewskorea.com/ja/music/2026/06/15/2026061512574870908
写真�� 仁川国際空港に姿を見せたカリナとウィンター 詳細 Danmeeニュース部 (TOPSTAR NEWS チェ・ギュソク記者/翻訳:Danmeeニュース部)
https://danmee.jp/knews/k-pop/aespa-tpphoto-2/
(

TOPSTAR NEWS/2026年6月10日撮影)
写真�きァ.�リナとウィンター(メキシコ・シティのスタジアムにて)掲載元 Kstyle 2026年6月12日午後0時13分
https://x.com/Kstyle_news/status/2065271320108216501
写真�Α�Follow meのティザー 掲載元 ポーペン!2026年6月24日21時44分
https://www.po-pen.com/TWICE/288451
写真�А�TWICEのジヒョ 所属先のJYPエンターテイメントよりプロジェクト参加発表時に公開された画像
掲載元 STAR NEWS 2026年6月22日付
https://www.starnewskorea.com/ja/music/2026/06/22/2026062214323727237
以下 過去関連作品
直近の2026年K-POPシリーズ
・第12回 2026年6月8日付 BAYBYMONSTER 変幻自在の実力派 —— “怪物”の名を持つ7人が切り拓く新世代K-POP 2部作(前編)
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1992305382&owner_id=32437106&from=list_diary_title
直近のTWICEに所属するMISAMO関連作品
・2026年4月25日付 2006年第8回K-POPシリーズ 『制動のアルゴリズム ― MISAMOが描く16ビートの規律と、和の様式美』3部作中篇
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1992047002&owner_id=32437106&from=list_diary_title
2025年TWICEシリーズ 12月29日付 2025年TWICEの魅力を語る 最終第8回 動画アリ!ツウィが体現する「美の普遍構造」:9頭身スタイルがハイブランドのアイコンであり続ける論理 2回シリーズ 後編
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1991333174&owner_id=32437106&from=list_diary_title
直近のWカップ2026北中米大会企画
2026年6月25日付 企画(3)欧州予選未勝利でもW杯へ 日本が警戒すべきスウェーデンの実像
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1992397727&owner_id=32437106
■旅客税、1日に引き上げ=出国時に3000円徴収
(時事通信社 - 06月29日 15:02)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=8847188
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