1578年、摂津。
織田信長に反旗を翻し有岡城に籠城すると肚を決めた元家臣・荒木村重。翻意するよう説得に来た信長の使者を退け、羽柴から来た使者・黒田官兵衛に至っては土牢に幽閉してしまうのだった。村重の目的はただ一つ。摂津の軍と応援の毛利軍をもって信長を討ち首を獲ることだ。しかし摂津・大和田城の安部仁右衛門が織田側に寝返ったため戦力が減弱してしまった。有岡城には仁右衛門の嫡男・自念が人質となっていたが、安部の裏切りがあっても村重は幼い自念に情けをかけ命を奪わなかった。がしかし、数日後、自念が何者かに殺害されてしまう。一度は命を救っておきながらやはり殺すのか…と足軽レベルの兵たちの尊敬が薄れていったことで、村重はこの殺人事件の解明を決意。土牢にいる官兵衛の頭脳を頼りに真相に近づいていくのだった。
「黒牢城」
以下、進めばネタバレ、退けば地獄。



「勝手に謀反を起こして勝手に逃げた人」と一言要約できた荒木村重を超カッコ良く描いた作品です。観てる間は「首」のエンケンさんは忘れてあげましょう。籠城一年で起きた怪事件を連作短編のように提示しつつ、戦況の変化と村重の人間性が顕になっていく構成。吉高由里子がなぜ天罰の黒幕なのかピンと来ないんだけど、本願寺の一向一揆のトラウマから、城内を恐怖で結束させるつもりだったのかも…知れない。ミステリというよりは荒木村重異聞と捉えるのが正解で、戦国モノ好きには堪らないだろうね。戦国武将には全く興味が無い俺は、城内の人間模様を楽しんだクチ。
オダジョー演じる十右衛門もカッコよかったけど、村重にざっくばらんな重臣・久左衛門役の青木崇高が一番美味しいポジションだったかな。本木&菅田のスター性はもちろん良いけど、黒沢清のダークさが無かったのは拍子抜け。戦国時代じゃビニールカーテンもクロマキーも出る幕が無いもんね。まずまず。
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