グアンタナモ基地、9月6日。
海兵隊員サンティアゴ一等兵が死亡した。チームメイトのドーソン上等兵とダウニー一等兵が彼の寝込みを襲い、口に毒物と布をぶち込み死に至らしめたのだ。当然殺人罪で2人は拘束され、ワシントンの軍事法廷で裁かれることになった。そこで海軍法務総監部内務課の法務官ジョアン・ギャロウェイ少佐が2人の弁護を買って出るが、上司に主任弁護人の補佐を命じられてしまう。主任を務めるのは、これまで法廷に立たず司法取引だけで勝ち星を挙げてきたダニエル・キャフィ中尉だというのだ。テキトーに概要を掴んだキャフィは、サンティアゴに弱みを握られていたドーソンには不利な審理になると踏む。検察側からの取引提示に飛びつこうとするキャフィに反発するギャロウェイは、被告2人から「コードレッド」の存在を聞き出し、絶対法廷で争うべきと主張する。コードレッドとは「懲罰」の符牒。ドーソンらは上官ケンドリック中尉からサンティアゴにコードレッドを施行しろと命令されたと言うのだ。ダルい、息切れすると抜かして訓練をおざなりにし、各所に転属願いを出しまくり上官ひいては基地司令ジェセップ大佐の顔に泥を塗ったサンティアゴは、コードレッドが当然の落第兵だった。ただ懲罰の命令に従っただけの2人に殺人罪は不当だというギャロウェイ。キャフィは彼女を信じ、事件を裁判に持ち込むことに……
「ア・フュー・グッドメン」
有名脚本家アーロン・ソーキンの原作・脚本作品。法廷ミステリとしては強引で、ジェセップ大佐がもう少し利口だったら完全に負け戦になるんだから運任せ戦法なんだけど、キャストらの迫力演技で引っ張られてしまう良作。トムクルもデミ・ムーアも若い!検察官ロス大尉のベーコンも適役、ケンドリック役キーファーも憎らしい感じで合ってたな。
医事考証的に興味深いのがサンティアゴの死因。乳酸アシドーシスが軍医の診断でした。健康体の被害者が乳酸アシドーシスになった原因として毒物と断定していたけど(有名なものではエチレングリコールがあるな)、実は生前のサンティアゴの「ダルい、息切れ」がすでに何らかの疾患で乳酸アシドーシスの初期だったとも読めるようになっていて巧いなぁと感心した。ま、この辺が劇中あまり突っ込まずうやむやになっていたのは勿体なかったけどね。主人公たちの思想・理想がロブ・ライナー監督本人のものならば、トランプに嫌われたのも大いに納得。追悼には最も適した一本かと。ぜひ。
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