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2024年12月06日21:04

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春日部〜26〜明滅

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ガクトさんの名曲『再会』。揺れる心を伝えられた俺は会社を辞めて彼女の元に帰り…このCDを渡した。

自宅で聞いてみた彼女はメールで


『泣いた。』

『別れないから違うと思うけど…大切に思ってくれてる事は分かった…』

と返事をくれた。

しかしこの曲の意味は…なあ…俺が馬鹿なのかな。










…。





『閑話休題』







…ってなんやねん。





余談をやめて本題に戻るって意味らしい。






国語の成績は悪くなかったが、一般常識ってのはまた別モノで…。





若い頃は

『適宜(てきぎ)』

とか

『てきせん(適宣)』

だと思ってたからなあ…。







ニホンゴムズカシイネ。









…。



さて…行くか。







…heavenにはシノブの中学時代の友人も通っていたらしい。地元だからね。





アパートに向かって歩きながら話をした事を思い出す。




一ノ割駅の方から線路沿いを歩いて…




セイムスで買い物でもしたんだっけか…




…夏の日の昼下がり…青空だったな。





…何かこの話。一ヶ月ぐらいズレてるみたいなんだよね…





20年以上前の事を思い出しながら書いてんだけどなんか…おかしい事がちょいちょいあるんよな。





まだ夏が終わらない筈なんだよな…。






まあいい…。そのうち書き直そう。










…。







二人で線路沿いを歩いた。

俺は右、彼女は左に並んで。


手は自然につないでしまう。




シノブが言う。

「heavenで久々に会った同中(おなちゅう)の友達に【女になったね】て言われたんだよね」


さらさらの髪を揺らしながら俺の顔を覗き込む。二重の大きな瞳がキラキラしている。



頬が少しふっくらしているのがコンプレックスらしい。

触角の様に前髪を垂らして隠している。




…heavenに行きたいって言うから

「前髪上げていくならいいよ」

と条件を出したら拒否された(笑)。







…俺も言ってみよう。

「女になったね(ニチャァ)」

ニヤニヤしながら…気持ち悪い顔してんだろうな。



…。



クスリともせずにシノブは言う。


「…したのは誰…?」



まっすぐな瞳に少したじろぐ。









…俺か。









付き合い始めて3年以上が経過している。



ショートだった彼女の髪は俺の希望で長くなっている。





好みのタイプを聞かれて答えたら



「ストレートにするね…」


大学生になった彼女は少しクセのある髪を縮毛矯正でサラサラにしてみたり。それも素敵だ。





無理なダイエットしたりする時は叱ったりもした。





付き合い始めより少し痩せた…かな。実際可愛くなったと思う。



細い子は好きだけど…



…太ったからって、それが何よ?って話で。




何でもいいって言ったら逆に怒るんじゃないかとも思うけど。。。






お前なら何でもいい…。







俺に優しいし可愛いし。






付き合う前に恋愛相談していたユキエちゃんという子はおとなしそうな女の子で。



シノブは高校でバレーボール部…体育会系の明るいイメージで。



おとなしい子が好きだって俺が始めに言ったから自分が好みじゃないんじゃないかって気にしていた。






…実際つきあってみたら根暗な俺には丁度よかったんだけど…。



キャンユーキープシークレット?(宇多田さん・談)みたいな感じになってました。






性格は変えられなくても…




些細な事でケンカして、仲直りして。




一緒に行動していれば価値観も重なっていくような?






俺が少し機嫌悪くなるといちいち


「別れたくない」


って泣くから…



「別れるなんて考えないから泣く必要なんかない」
って抱きしめてみたり…




女の涙はズルいけど…

涙はよくない…。



笑っていて欲しいから…喧嘩は終わり…些細な事だから。


一緒にいられる時間が勿体無い。




俺が悪ければ謝って…たかな…。言い訳ばっかりしてた気もする…けど…ごめんなさい…







…抱きしめた身体が重なり合うように、心が溶け合っていくような。





そんな日々が3年…続いている。





最早愛し合っているんじゃないかと思うんですが…。







愛がどうとか俺が言うと



「愛なんて分からないよ」


と言われる。


「いっぱい愛してあげるよ」
って付き合い始めに言ってたクセに…。










…彼女は言う。

「一緒にいて育てられてる気がするんだよね…成長できてる気がするというか」



わがままが度を越した時に諭したりしただけなんだけど…。





あとは年上だから無駄な知識を話してみたり。




それを鬱陶しいと思わずに吸収できるならそれは貴女のいい所なんだと思う。



…相性いいんだろうな俺達。

って思う。




並んで歩いていると自然に手を繋いできたり…腕を組んできたり。


彼女との距離感はすごく…心地良い。






そして…彼女は大人になった気がする…。




俺が社会人になってから、『支えてくれる』と感じる事は多くなった。



学生の時より俺が弱ってる事が増えたからかもしれないけれども。







隣で笑ってくれる。



彼女がいれば。



きっとずっと生きていける。





そんな気がしている。







劣等感の塊の様な俺を肯定してくれて。






支えてくれる。







君がいれば…。





「愛なんて分からないよ」


愛とかいう安易な言葉で丸め込もうとする俺を責めるように…君は言う。


俺だって。分かってないよ…本当は…きっと。


でも君のそばにいる理由と資格が欲しいから…確認してみる。言ってみる。聞いてみる。






僕は君のそばにいたい…ただ…それだけです。









彼女は言う。
「あなた好みの女になりました」



「今さら別れるなんて…馬鹿みたいだよ…」

努力が無駄になるからね。。。




俺に愛される為に自分を磨き続けた彼女…




その魅力は俺の為のモノ。の筈なんだけど…。





俺の方はどうだっただろうか…







彼女と過ごす為の努力はしたかもしれないけれど…



自分を磨く努力は…足りてなかったのかもしれない。






魅力ってなんだろうな…。






かっこいい男でありたいとは思っても。





他の女が寄ってくるような容姿とか要らないんじゃないか?


とすら思う。





俺の顔が焼き爛れたら…お前は俺を嫌いになるのかな…。



ならねえんじゃねえかな…。そんな気がするけど…俺だってそうだよ。









…。






…ああ、思い出した。





長野にいた頃にメールのやり取りで

『俺は一生シノブがいればいい、他の女はいらない』

みたいな事を言ったら


『私はそこまで自分を信じられない』



て返事があったことを。





いつだったっけな…。







…あの時既に彼女の心には、他の男の影がさしていたのだろうか…







…。








気になるという男。ゴトウさんの話…。



「5万くれるんならどんな女ともヤッてやるよ俺は」


例の店で酒飲みながらそんな事を口走っていたらしく、シノブはドン引きしたらしい。




いわゆる陽キャというか、ウェーイというか、ヤリ◯ンというか。



「よぉーく考えよ〜、お金は大事だよ〜♪」

だそうだ。




シノブ自身、彼の事を

「周りに配慮もせずどこでも煙草を吸ったりする男と結婚して子供を作るなんて考えられないし、非常識で価値観が合わないから付き合っても上手くいくはずない」

と、断言している。





だったら…俺にしとけばいいじゃねえのよ…。





そういえば…俺と付き合う前の彼氏(高校1年ぐらいの時)も…危険な匂いのするイケメンだったんだっけな…。






女ってそんなもんなのか…?



ちょっと高めの相手から言い寄られたら心が揺れてしまうような…?




…そんなもの…なのか…?(絶望感)









「一夏の…夢…過ち」

みたいなものだと、彼女は言う。


盛りのついた犬じゃないんだから…。


目を覚ませよ…。



目を覚ませよ。









…何度も話した…。



彼女は、あの店に行きたいと。




俺は、あの店に行かないで欲しいと。





…何度も…話した…




…俺が酔いつぶれたあの日以外…俺とシノブであの店に行ったことはない。






…2人だったら他に行くし…彼女の方でも気まずいから避けるわな。






結局…彼女は俺の目を盗むようにあの店に行くようになった…みたいだ。
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