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神宮から直線の道が伸びている。古い、勅使の道なのか。
道は等高線をものとはしないから、登り坂となった。
凶首塚古墳はその右手にある。
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小さい頃から繰り返し見た夢があった。
低木の、細い枯れ枝の、「樹のトンネル」をくぐっていく。
トンネルは狭く、かき分けるように進まなければならない。
そして20メートルほどでゴールとなる。
そこにあるのは、「なにか神聖なもの」だ。
ただの枯れ草の山だったかもしれない。石だったかもしれない。文庫本サイズのミニチュア鳥居だったかもしれない。
いつもよく見えなかったのだ。
──ここに来たのは偶然だった。
コースからあまり外れないから、ついでに見ていこうという軽い気持ちだった。
樹のトンネルではなかったが、枯れ草を踏みしだいていった数十メートルの先に、それがあった。
封土を失った石室──有名な石舞台古墳(蘇我馬子の墓と言われる)と同じだが、規模は小さい。
そして、小さい、白い鳥居があった。
──間違いない。ここだ。
僕がずっと夢に見ていた場所だ。
そうか、古墳だったのか。
まさか、この古墳の被葬者が前世の僕だというんじゃないよな。
まさか。
しかし、夢との一致は完全に近い。
絶対に無関係じゃない。
▽
他人に夢の話をしたのは初めてだった。
そして、その初めての人は真剣に僕の話を聞いてくれた。
手をつなぎたくなったから、実行した。
鏡子さんは、拒まなかった。
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