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2024年06月10日23:12

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2024年ロシア軍とウクライナ軍の戦い(4)4月から6月初旬 アメリカの支援 ノルマンディー上陸作戦から80年記念式典、交戦国のロシアのプーチンとウクライナのゼレンスキー、

X(旧ツィッター)では、大き目の宅配ボックスにぴったりと入った荷物の取り出し方について話題になっている。ユーザーによると、近所の住人に協力して、引っ張っても、びくともしなかったという。最終的にカッターで荷物が入ったダンボールの端を切って、中身を取り出したと、報告した。今後、受け取り主が、保管された荷物を取りに行くなど、対策も急務である。


 今回ロシア軍とウクライナ軍の戦い、4月初旬から6月初旬までの2ヶ月、戦況の行方と共に、両国大統領の外交をテーマに書き上げた。 全5章

 前回 3月27日付 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987258945&owner_id=32437106

  第1章 NATO設立75周年

 ロシア軍によるウクライナ侵攻は、世界的にエネルギー危機に端を発し、食料の安全保障を脅かした。ロシアは、2月18日にドネツク州アウデーウカを制圧し、周辺集落へと進軍する。ウクライナ軍は、ドネツク州の防衛ラインを北へと追いやられ、厳しい状況に陥った。シルフスキー総司令官は4月6日付け、SNSにて明らかにしていた。

軍事衝突から2年、当初ロシアは、ウクライナの広い範囲の制圧を掲げたことにより、戦力が分散され、NATO諸国から支援を受けるウクライナに局所的に負けていた。2024年3月31日、キーウ州ブチャにて、開放から2年を祝う式典が開催された。ゼレンスキー大統領自らも足を運び、「国家を守る戦いだった」と強調する。28日間に渡るロシアの占領下で、罪のない民間人多数が被害にあった。現地の検察によると、監視カメラの映像から実行犯100人以上を特定し、1400人が被害を受けたと明らかにした。

 ウクライナが加盟申請中のNATOは、2024年4月4日、本部があるベルギーの首都ブリュッセルにて、設立75周年の記念式典を開いた。1949年4月4日に、ソ連に対抗して、西側の民主主義陣営12カ国によって、軍事同盟として締結される。国を超えた集団安全保障の枠組みが始めて示されたのである。ストルテンベルク事務総長は、「我々は団結し、互いを守ることにより、安全と平和を享受してきた」と意義を語った。結成以来、加盟国が軍侵攻を受けたことはない。防衛協定が機能していたことをアピールする。
 
 戦況の鍵を握るのはアメリカだった。ロシアとの直接衝突を避けながら、ウクライナへ支援を表明し、必要な武器を供与してきた。地理的にウクライナより西のNATO諸国の安全保障のため、ロシアの進軍を食い止める必要性を感じていたのである。ただし、アメリカ国内では、ウクライナへ軍事支援をすることにより、国内予算が逼迫していた。2022年以降、インフレが高止まりする中、人々の暮らしは厳しさを増す。保守的な共和党議員が、次第に議会の予算案にて、反対意見を投じるようになった。アメリカの支援の遅れが、2023年秋以降のウクライナ軍の劣勢に直結している。4月21日に、ようやくアメリカ連邦下院議会にて、軍事予算がついた。総額608億ドル(日本円換算9,4兆円)になる。中距離弾道ミサイルや、防空システムを供与する。

 BBC NEWS JAPAN 2024年4月24日付 https://www.bbc.com/japanese/articles/c0431xz8p9mo


 同日英国は日本円換算で950億円規模の軍事支援を表明した。防空システムが不足すると、ロシア側が発射した弾道ミサイルから、国民の命を守られなくなる。4月17日に、チェルニヒウ州にて、着弾したミサイルによって、少なくとも18人が死亡し、78人が負傷した。

 詳細 読売オンライン 4月18日付 https://www.yomiuri.co.jp/world/20240418-OYT1T50132/

 2024年冬場から、相次いで長距離ミサイルによる被害を受けている。ロシアが攻勢をかける東部地域でウクライナ軍は後退を余儀なくされていた。一方クリミア半島では、一矢報いるかのように、破壊工作を行う。一役買っているのは、ロシアの実効支配からの抵抗組織「アテシュ」である。16日から17日にかけてクリミア北部ジャンコイの露空軍基地がウクライナ軍の攻撃ターゲットとなった。ロシア軍が保有する防空ミサイルシステム「S400」などを破壊したとしている。

 ロシア軍側も、ウクライナの長距離ミサイルや、抵抗組織「アテシュ」の諜報作戦を警戒し、クリミア半島防衛へ、戦略を変える。

以下{引用文}写真掲載元
乗り物ニュース10th 2024年4月26日付 
https://trafficnews.jp/post/132350
フォト

イギリス国防省は2024年4月18日、ロシア黒海艦隊がクリミア半島のセヴァストポリからさらに東のノヴォロシースクまで撤退させ、同地で防衛強化を図っていると発表した。 同港ではグリゴロヴィッチ級フリゲートなど、巡航ミサイル発射能力を持つ艦艇に対してミサイルの補給などが行われていますが、これらの作業は元々セヴァストポリで行っていたものでした。
 そのため、黒海艦隊はエフメノフ総司令官が解任され、以降「最も活発的ではない」と評しましたが、ウクライナ軍の水上ドローンや巡航ミサイルの攻撃が届かない同港に拠点を移し「新たな駐留態勢を整え、整備や弾薬供給などを無期限に支えるために改善された可能性が高い」ともしており、依然として黒海でのロシア艦隊が脅威であることは強調しています。

                                <引用終わり>

 クリミア半島では、ロシアに抵抗する組織によって、ウクライナへ情報が筒抜けされている可能性がある。2024年2月1日付、ロシア側は、クリミア半島のセヴァストポリ港へ浮かぶ、一隻の艦隊を失っていることが公表された。

 2022年以降に供与されたHIMAS(ハイマース)を含め、アメリカから提供された長距離ミサイルは、弾薬が枯渇するウクライナ軍の唯一の強みである。

 地上戦では、兵力で勝るロシアが優位に立つ。2024年5月3日付、ウクライナ当局によると、ドネツク州にある高台の要衝、チャシウヤルで3日、ロシア軍の無人機による攻撃があり住民1人を含め、州全体であわせて3人が死亡し、5人がけがをした。

写真 掲載元 読売オンライン 2024年4月15日付https://www.yomiuri.co.jp/world/20240415-OYT1T50190/
フォト

チャシウヤル周辺の地域に展開するウクライナ軍の部隊のナザール・ボローシン報道官が3日、NHKの単独インタビューにオンラインで応じた。ドネツク丘陵は、国内で数少ない高台の一つ、チャウシャウヤルを抑えることにより、ドネツク全域制覇が視野に入る。アメリカ議会に予算がついて、本格的にウクライナが弾薬を補填する前に、攻勢をかける。一方ロシアのショイグ国防省は5月3日付、ウクライナ軍は辛うじて持ちこたえているものの、我々が優勢だと、誇示した。2024年に入り、547平方キロメートルの土地を掌握したと戦果を強調した。

 詳細 NHK NEWS WEB 2024年5月4日付 

 予算がついて、さらに必要な武器・弾薬を輸出し、戦闘地域へ届くまで、タイムラグが生じる。ロシア軍は、一度足場を固めると、軍事作戦の選択肢が増える。要塞化することにより、敵の進軍を阻む。また立地が高台であれば、見通しが利きやすく、敵の動きも掴みやすくなる。高台を手に入れ、勢いづくロシア軍は、さらにウクライナ軍を後方へ押しやるべく、全力を傾ける。ウクライナ側も一度陣地を失うことにより、取り返すには多大なエネルギーを擁する。軍事支援は、待ったなしの状況だった。ロシア軍の次なるターゲットは、ハルキウだった。

  第2章 ハルキウでの攻防

 詳細 5月11日付 NHK NEWS WEB

 5月10日付で、ハルキウ州の知事が、ロシアとの国境沿いで大規模な砲撃があったことを明かした。現地からの情報によると、国境から1km突破したとの見方が示されている。ハルキウは、2022年9月にロシア軍から開放して以降、ウクライナ軍が防備に当たっていた。ロシア軍は、西欧からの支援が入る前に、前線の兵隊を進軍させ、緩衝地帯を設ける狙いが見える。その要因は、ロシア領内のベルゴロド州の州都ベルゴロドで、ウクライナから相次いで砲撃されているからである。もう一つは、ドネツク州の制覇へ向けて、ウクライナ軍をハルキウへ傾けることにある。ロシア軍の優先順位は、2014年から一部親ロ派勢力が実効支配していたドネツクとルハンスク州のドンバス地域の完全掌握だった。国境を突破して州都ハルキウ市に向って進軍することにより、ドネツク州のウクライナ軍部隊の一部が、防備のため、移動することが予想される。兵力の数は、ロシアが圧倒している現状から、ドンバス地域ではますます優位に立てる。

 アメリカ政府は新たに5月10日、高機度ロケット砲システム=ハイマース3基を含め、総額3000万ドル、日本円にしておよそ46億円相当の売却する案を、議会に通したことを明らかにした。

 ロシア軍は5月18日に、ハルキウ州で新たな集落を制圧し、1週間で12集落を掌握したと戦果を表明した。同州では子供1万人を含め、住民の多くが避難しているものの、18日付けで子供1人が怪我したことがわかった。

 以下 読売オンライン 写真掲載元 2024年5月26日付
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240526-OYT1T50082/

ロシア軍は25日、北東部ハルキウ州の州都ハルキウにある大型商業施設を誘導爆弾で攻撃し、14人が死亡、40人以上が負傷した。

写真=2024年5月25日、ウクライナ北東部ハルキウで、ロシア軍の攻撃を受けた商業施設で消火活動を行う消防士=ロイター
フォト

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はSNSで、施設内に当時200人以上がいたとみられることを明らかにし「1万平方メートルの建物全体が炎に包まれた」と指摘した。被害者が増える可能性がある。ゼレンスキー氏は26日のビデオ演説で、ハルキウを連日攻撃している露軍を非難した。
一方、ロイター通信によると、ハルキウ州と接するロシア西部ベルゴロド州の当局者は25日、ウクライナ軍の攻撃で住民4人が死亡したと主張した。
 ウクライナ第2の都市ハルキウに対する露軍の攻撃について、米政策研究機関「戦争研究所」は25日、「住民を市外に追いやり、ウクライナ側の士気を低下させる試みの一環だとみられる」と分析した。
                                <引用終わり>
   第3章 アメリカとフランスが、支援のレベルを引き上げる

ウクライナ軍が押し込まれている現状から、アメリカ議会もさらに踏み込んだ発言をした。5月31日付でチェコの首都プラハを訪問したブリンケン国務長官が記者会見にて、ハルキウ州防衛目的で、アメリカ製の武器で、ロシア領土を攻撃することを許可した。2022年2月24日の軍事侵攻後、アメリカ軍はウクライナに対して、供与した武器は、あくまでも防衛装備品だと、説明していた。2014年以前のロシア領への攻撃は、認めてこなかったのである。

 フランスのマクロン大統領も、さらに支援のレベルを上げようとしている。5月27日付で、フランス国内でウクライナ兵を訓練させるべく、教官を派遣する方向で検討していることを明かした。一報を聞いて、シルフスキー総司令官もウメロウ国防省も、歓迎していた。

 当のゼレンスキー大統領は5月13日にドイツとイタリアへ、14日にフランスへ、軍事支援を要請していた。ドイツのショルツ首相から30億円相当の軍事パッケージが用意されていると明かされている。フランスとは、同年2月16日のパリにて、二国間協定が結ばれ、30億ユーロ相当の支援を表明されていた。

 ロシアと国境を接する国々とは一体感を深めている。2024年4月3日、フィンランドのストゥブ大統領が、キーウを訪れ、安全保障協定を結んだ。フィンランドは1月に、2期12年勤めたサウリ・ニーニスト氏が、3選禁止の原則に従い、勇退した。2024年1月28日に投開票が行われた大統領選挙戦にて、首相経験のあるストゥブ氏が当選を果たした。フィンランドは、内閣に決定権があり、首相が大臣を指名する。大統領は、内閣の決定事項を遵守し、安全保障政策の部門において、外交の場に望む。ウクライナ大統領府によると、フィンランドから1億8800万ユーロ(日本円換算308億円相当)の軍事支援を受け、NATOやEUの加盟への協力が盛り込まれたという。効力は10年に上る。

 毎日新聞 写真掲載元 2024年4月4日付 フィンランドとの安全保障提携について https://mainichi.jp/articles/20240404/k00/00m/030/016000c
フォト

やや時間を置き、5月31日には、スウェーデンとノルウェー、アイスランドを訪問し、それぞれの国との間で安保協定を締結した。NATOに加盟した西側諸国との安保締結は15カ国目になる。フィンランドとは4月、デンマークとは2月に協定を結んだ。有効期間は10年に設定された。

 詳細 5月に締結した安保協定について REUTERS 2024年6月1日


ゼレンスキー氏は、NATOの加盟申請が許可されるまで、各国々と個別に安全保障政策を協議し、ロシアへの経済制裁をうながす。


 第4章 ゼレンスキー大統領の外交戦略

 ゼレンスキー大統領は、ロシアへの人権問題を追及するべく、所変わって、中東のカタールへと飛んだ。2024年6月5日、カタールのタミム・ビン・ハマド・サーニ首相との会談に臨んだ。主題は、2万人に上るとみられるウクライナ人の子供行方不明事件だった。既に行方不明の子供の中でも、消息をつきとめ、帰還を実現している例もある。ウクライナ当局が、ロシア側へ連れ去られた子供の様子から、過激思想教育を受けていた実態を明らかにした。2023年3月17日に、ICC(国際司法裁判所)から発布されたプーチン大統領の逮捕容疑は、子供の誘拐事件の関与だったのである。カタールは、ガザ地区のイスラム教スンニ派組織ハマスと、ユダヤ系イスラエル政府との戦争の仲介役を果たす。子供連れ去り事件についても、ロシア当局との強いパイプを持つ。2024年3月に、2万人の行方不明のウクライナ人の子供のうち、5人の居場所を突き止め、故郷への帰還を後押しした。

 ゼレンスキー氏は、カタール訪問に先立ち、6月1日には、アジア安全保障会議の開催地シンガポールへ足を運び、翌2日には演説を行った。参加しているアメリカのオースティン国防長官とも協議を開いたという。中国の影響力が南シナ海で強まる中、民主主義勢力としての安全保障政策が、議題に上った。演説の場で、ゼレンスキー氏は、「中国がロシアを支援する中で、国が脅かされている」と窮状を訴えた。表向きに中国は軍事的中立を保ち、和平の用意があると、国際社会に訴えていた。実際にウクライナ東部地域の戦闘現場では、北朝鮮製に混じって、中国文字が入った弾薬が見つかったという。
欧米の国々の企業がロシアから撤退する中、中国企業が穴を埋めている。ゼレンスキー氏は、参加国に対して、2024年6月内にスイスで開かれる「平和サミット」への出席を要請した。
 詳細 CNN.co.jp 2024年6月3日付 
 詳細 live door News 2024年6月6日付 


   第5章 プーチン大統領の外交戦略

一方、ロシアのプーチン大統領は2024年5月7日に、5期目の始動に向けて、クレムリンで挨拶した。ウクライナへの特別軍事作戦に加わる兵士を称えた。翌8日には、自身が主催するユーラシア経済同盟の首脳会議を首都モスクワで開いた。結成から10周年を迎えるにあたり、ウクライナへ一体を示す西欧諸国を睨み、エネルギー輸送網の構築に向けて、協議した。近年ロシア離れが加速しつつあったアルメニアのパシニャン首相、またオブザーバーとしてウズベギスタンのミルジヨエフ大統領と、キューバの首相も参加した。

 
プーチン大統領は9日には、モスクワの赤の広場にて、対独戦勝記念パレードを開いた。旧ソ連諸国の首脳が集う中、軍事作戦開始から3年目で、常に西側諸国から懸念された核使用について「常に即応体制にある」とアピールした。

 5期目の外遊も早速スタートする。2024年5月16日と17日には、経済的に結びつきが強い中国を訪問した。原子力分野や宇宙分野での協力関係を深化させ、混迷を深めるガザ情勢が議題にのぼった。米国が主導となりひそかに進める対中包囲網政策に、プーチン大統領は非難する。周近平主席は、ロシアは良き隣人であり、経済的パートナーだと、一体感を表した。米国を中心に西欧諸国が、ロシアの資産を凍結し、ウクライナ復興基金に当てる計画は、明確に反対の立場を表明する。ロシアが頼りにするのは中国、安全保障政政策についても共有していた。

 5月24日には、ベラルーシの首都ミンスクへ向い、ルカシェンコ大統領と会談した。ルカシェンコは、軍事作戦当初から、プーチンに理解を示し、基地を提供していた。限定的であるが、ベラルーシも、欧米からの経済制裁の対象になっている。軍事的に結びつきが深い両国は、核の実践演習を行った。5月21日には第一段階を始めている。第2段階の日程も協議した模様だ。

 読売オンライン 2024年5月24日付 

5月27日には、ウズベギスタンの首都タシケントにて、シャフカト・ミルジヨエフ大統領と会談した。両首脳との間でロシア産原発が、ウズベギスタンで建設する合意文書にサインした。ウズベギスタンはウラン産出国とはいえ、原発は一つもなかったのである。ロシア国営原子力企業ロスアトムは、出力5万5000キロ・ワットの原子炉6基の建設を掲げた。

詳細 ロシア産原発 読売オンライン 2024年5月28日付 

ミルジヨエフ大統領の政治姿勢は、プーチンを模倣している。2023年に、大統領の任期延長と共に、在任中にリセットを可能とする新憲法の制定に向けて、国民投票を行っていた。賛成多数により、大統領任期を1期5年から7年まで引き延ばし、在任中リセットする権利を獲得した。西欧とは距離を置き、ロシアの経済圏に入り、貿易を活性化する。

 戦況の方は、兵力で勝るロシア軍に対して、ウクライナは防衛に力を入れる。一矢報いるべく、長距離ミサイルやドローンを駆使して、本土の軍事関連施設を局所的に狙う。5月27日に、ロシア西部のオリョール州のリーヴヌィにて、ウクライナ製2機のドローンが突っ込んだことが明らかになった。同州のアンドレイ・クリチコフ州知事が、5月27日付でテレグラムに投稿して、事実を伝えた。現地リーヴヌィは、ウクライナ国境から320km、死亡者は一人、負傷者は3人出たという。ウクライナ軍の情報機関によると、ロシア軍の侵攻以来、石油精製施設の中では最大規模の攻撃だった。遠隔によるドローン攻撃により、成功回数は13回と明らかにした。米国防省の情報機関、国防局(DIA)は、5月にロシアの石油精製能力は、14%低下したとの見解を示した。

 詳細 NEWS WEEK 2024年5月28日付https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2024/05/post-104616.php

 写真 掲載元 日経新聞 2024年3月15日付
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO79266160U4A310C2FF2000/
フォト

ウクライナの数少ない強力な兵器は、射程距離165kmに達するATACMS(エータクムス)だった。2024年5月24日付、米国ウォール・ストリール・ジャーナルによると、ウクライナ軍が、クリミア半島のアルシタ市にあるロシア軍の通信施設を破壊したと報じた。2023年10月に供与されて以降、ロシア軍のクリミア半島の基地を、ピンポイントで狙い、戦闘機や軍艦を破壊してきた。ATACMSについては、ロシア領土への攻撃を控えることを条件で、供与している。

 確かに長距離ミサイルは、心強い武器である。遠く離れた敵の基地をピンポイントで破壊できる。ただし、戦いの舞台の最前線を標的にすると、味方の兵士も失ってしまう。遠くの敵基地攻撃には利に適っているとはいえ、戦況の行方を左右するのは、前線の兵士の数である。ゼレンスキー大統領は、2024年4月2日、兵役の対象となる年齢を27歳から25歳へ引き下げる法案に署名した。確かに国民の中には、祖国防衛のため、志願兵も少なくない。命を失う恐れから、無断での国境越えも後をたたない。西側のカルパチア山脈を隔てた隣のルーマニアやモルドバへ逃れようと、事故死も多発している。
ウクライナ国境警備隊のデムチェンコ報道官によると、少なくともロシア軍の侵攻以来、国内から脱出を図った30人が事故死したと明かした。

 ロシア軍とウクライナ軍の間で、停戦ラインについて、全く見通しが立っていない。軍事侵攻の開始が始まった2022年2月24日から3月30日まで、対面で3度停戦協議が行われていた。仲介役にはトルコが名乗りを上げていた。全方位外交を展開するトルコのエルドアン大統領は、NATO諸国の中で、ハンガリーのオルバン首相と共に、ロシアのプーチンに顔が利く。ウクライナのゼレンスキー大統領とも外交関係を気付く。両国に対して強いパイプを持ち、中立的立場に立つ国が、停戦協議を主催できる。現実的にウクライナ軍が、クリミア半島を含めて、ロシア軍を撃退する程、反撃能力を持ち合わせていない。国際的にロシアを孤立させ、戦闘能力が不可能になれば、経済制裁の停止と引き換えに、クリミア半島を含め、かつてのウクライナ領土からの撤退を突きつけることは可能である。経済的に中国がロシアを下支えし、グローバル・サウスと呼ばれる国々とも協力関係を築く。2022年2月24日以降、欧米諸国が軒並み経済制裁を発動したものの、天然資源のあるロシアへの効力は限定的だったことも明らかになった。

写真 掲載元 毎日新聞 2023年4月20日付
https://mainichi.jp/maisho/articles/20230420/kei/00s/00s/015000c
フォト

2024年6月5日から7日、フランス国内にて、第2次世界大戦の大転換を迎えるノルマンディー上陸作戦開始から80年の節目に、各地で記念式典が開かれた。当時ナチス・ドイツの占領下にあったフランスを、連合国軍が取り戻すべく、米英主導で作戦が進められたのである。夜間の落下傘舞台の降下を発端に、ドーバー海峡を渡る戦艦が後を追う。ナチス・ドイツの方は、ドーバー海峡を挟んで対岸のイギリスを含め連合国軍の襲撃に備え、ロンメル将軍に要塞化するように支持を出していた。兵員や武器の質では、連合国軍が、ナチス・ドイツを圧倒する。連合国側は初日に投入された人員は16万人規模になる。首都パリ奪還への道筋となる「オーヴァーロード作戦」は、200万の兵力を誇る連合国軍が圧勝した。6月26日にシェルブールを、7月21日にカーンを占領する。8月15日にドラグーン作戦(南プロヴァンス地方を奪還を掲げる)を開始し、8月25日に首都パリへ進軍し、ナチス・ドイツを駆逐したのである。

 2024年6月6日、フランス北部オマハ・ビーチの式典には、招待された各国の首脳や当時の兵士も参加した。来賓として招待されたカナダのトルドー首相は、ゼレンスキー大統領に、当時の兵士を紹介した。元兵士とゼレンスキー大統領は抱擁を交わす。互いに英雄と呼び合い、記念撮影をした。

 写真 掲載元 BBC NEWS JAPAN 2024年6月7日付
https://www.bbc.com/japanese/articles/cd11r0kg5zno
フォト

交戦国だったドイツのショルツ首相、連合国の一員だったアメリカのバイデン大統領も参加している。バイデン大統領は、式典の翌日となる7日にフランスの首都パリに移動し、会談を開いた。支援の遅れに謝罪を示し、今後もウクライナ軍を支える姿勢を強調する。新たに2億2500万ドル(日本円352億円)の支援を約束した。フランスのマクロン大統領は6日の夜、国内のテレビ局に対し、{戦闘機「ミラージュ2000」を送り、ウクライナのパイロットを訓練する}と表明した。訓練に要する日数は5ヶ月から6ヶ月、2024年末には、最新の西欧の戦闘機を使いこなすウクライナ軍パイロットが、前線に投入される。

 詳細 アメリカとフランスの支援について BBC NEWS JAPAN 2024年6月8日付け

アメリカを中心に民主主義陣営が、ウクライナ支援へもう一歩踏み込むのか、既にフランスのマクロン大統領は、教官を派遣する法案を提出する可能性について言及した。NATO諸国が直接兵を出せば、ウクライナ軍の勢いは増す。一方でロシアは、躍起になり、核を使って、抵抗を試みるはずである。長期化するにつれて、第3国を含め、支援の在り方について、難しい局面にきている。


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