一般的に言って日本人は「島国」ですから、よその国のことを知りません。これがヨーロッパなどとなると、広いですから大きな川に流れに従って、人が行き来し、交易を通じて富が蓄えられるようになりました。でもアルプスを越えると地味が痩せて、農作物が取れずに、生活が厳しく、勢い不作の時には生きるために他人の財産を狙って、度々戦争を起こしました。その結果、多くの農奴を抱える領主が乱立し、やがてそれらが「専制君主」となり、贅沢三昧をする傍ら多くの音楽家や画家を抱えるようになりました。この時代には「国家」という意識は乏しく、「朕が国家なり」と言って、法律も作らずに、領主は勝手気ままに暮らしていました。ドイツのローテンブルグの「監獄博物館」などに行けば、どのようにして虜囚を虐待したかという「責め具」も観ることが出来ます。
こうした群雄割拠の中から生まれたオーストリアに本拠地を置く「ハプスブルグ家」はその版図をスペインやオランダなどに広げて厳しい「徴税」を取り立てました。すると、ヨーロッパの端っこのスペインや、ポルトガルは苦しまぎれに船を出し、西回りでインドに行こうとしました。こうしてアメリカ大陸を発見しました。鉄砲を持っていたヨーロッパ人はアメリカ原住民を思う存分殺して、多くの銀を奪いました。しかし貧しかったアルプス以北で産業革命が起きると、経済的な発展が進み、労働者への収奪が激しくなりました。そこでフランス革命のような形で「王政を倒して民主主義を打ち立てる」という時代になりました。しかしそれでも、根本的には「ナポレオン戦争」などに見られるように「他国を征服して富を奪う」という「戦争」は拡大していきました。。また、この考えがアフリカやアジア、南米の植民地拡大の歴史を生みました。これはロシアにおいても同様に、ウラル山脈を越えて広大な植民地の獲得で毛皮をヨーロッパに売り莫大な利益を上げました。それが今日の「ロシアのウクライナ侵略」につながっています。
一方、中国は日本と同じアジアに位置し、日本の発展に多大な影響を与えた国なのですが、実は「南船北馬」というとてつもない規模の厳しい自然があって、その荒れた土地の作物を周辺の「馬賊が奪いに来る」という宿命を負わされて、日本のように「文化」の蓄積ができませんでした。北方の乾燥地帯では遊牧民が草木を切って暮らすために、土地が荒れ果てて黄砂が飛ぶ状態になっても手が施せず、楼蘭のように朽ち果てた都もある一方、揚子江流域の度重なる水害は、日本の比ではなく、一度大雨が降れば流れていく先がなく、すぐに河川が溢れて、あたかも大きな湖が出来て、上流から順に下流に向かって動き出すという、地域環境であるために、日本のような「土木技術」が発展することもありませんでした。高速道路でも「おから工事」と言って見た目だけ同じに見えたら、あとはしっかり経費を浮かすのが中国流です。立派なビル街があっても、「排水施設」は完備しませんから、少し雨が降れば大洪水になります。
つまり、日本のように「山と海が近く、たまったごみは海に流す」ようなことが出来ない国だったため、やはり「自然災害⇒飢饉」で街が破壊され、他者のものを奪って生き延びるのが当たり前という歴史を繰り返してきました。未だに子供をさらい、食べてしまう「カニバリズム」が無くならない文化だと言い、だから「平気で法輪功やウイグル人の臓器を移植して、共産党幹部が若返り延命策としている」のは有名な話です。こんな国ですから、日本から技術を盗むなんて「島前、島後は隠岐の島」的な感覚なのです。以前は「共産党」の名目で「地主の土地を奪って分配」し、今は「民営企業の財産を奪って、共産党員が着服する」ことが当たり前であり、誰も国民の幸福などは心配していません。
中国の軍事費の拡大を心配する方が多いですが、その半分以上は「自国民の反乱を防ぐ武装警察や人民武装部などの治安維持のためのもの」であり、「人民解放軍」は国の軍隊ではなく、「中国共産党」という支配層のための軍隊なのです。つまり「清国の皇帝⇒中国共産党」に置き変わっただけで、中身は「独裁政権」なのであって、どこにも「共産主義」など存在しません。マルクス、エンゲルスの理論などどこにも見つけることはできません。「習近平思想を学べ」と言い、宗教活動などで国民が目覚めることを恐れて、宗教を排斥しています。
このように、まったく異質の国を相手に「日中友好などありえない」ことを私たち日本人はもっとよく知るべきです。中国や韓国がなぜ「反日」なのか？いくら頑張っても頑張っても「逃げ水のように日本が遠のく」「日本だけがG'７に入って、中国や韓国は置いてけぼりを食う」「自国民には捏造した数字で、日本を超えた」と教えても、インターネットを切断しても、日本に勝てない。普通なら「攻め込んでやっつけて財産を奪う」のだけれども、アメリカが付いているからできない。何とかして日本を見下したい。だったら「上海協力機構」を作って、俺がトップになる。日本の「アジア開発銀行」とは別に「アジア投資開発銀行」を作って「一帯一路」を推進し、周辺国を市場にして中国が主役を奪おうと目論んでいます。
こうした「歴史風土の違い」を認識せずに、いたずらに「善隣友好」を唱える日本人が多いことに危惧を覚えています。世界中はみんな「戦争をしたり脅かしたりして奪う」国しかないことを知り、その前提で国防や国交を考えてほしいと思います。
ログインしてコメントを確認・投稿する