〜女性の選択の権利としての人工妊娠中絶を題材に、1960年代後半から70年代初頭にかけてアメリカで推定1万2000人の中絶を手助けしたとされる団体「ジェーン」の実話をもとに描いた社会派ドラマ〜
〜1968年、シカゴ。裕福な主婦ジョイは何不自由ない暮らしを送っていたが、2人目の子どもの妊娠時に心臓の病気が悪化してしまう。唯一の治療法は妊娠をやめることだと担当医に言われたものの、当時の法律で中絶は許されておらず、地元病院の責任者である男性全員から手術を拒否されてしまう。そんな中、ジョイは街で目にした張り紙から、違法だが安全な中絶手術を提供するアンダーグラウンドな団体「ジェーン」にたどり着く。その後ジョイは「ジェーン」の一員となり、中絶が必要な女性たちを救うべく奔走するが……〜<映画.comさんより>
この作品を初めて知ったのは、かなり前。Xでの、あるアカウントさんの投稿。
その方は米国ですでに本作を観ていて、内容を知っていて、日本の宣伝ポスターを見かけてややお怒りだった。
「電話の色使い。全体的にポップな色調、日本って何なの?どういう内容かわかって、こういうポスターにしてるの?絶対おかしい」と。
観賞して納得した。確かにこの色使い&コピーもどこかオカシイ。あと副題不要。
重い雰囲気にならないように&なるだけ気軽に劇場に足を運んでもらうために、こうしたのかもしれないけど。
ちなみに、私、主演がエリザベス・バンクスとわかった途端、頭の中は『コカイン・ベア』
になって・・・。
(わかる人はわかって〜
)
女優さんとしてはどういう演技をする人だっけ?と、必死に記憶を探りながらの観賞。
とりあえず『ピッチ・パーフェクト』!?
始まって即、60年代にすんなり馴染んでいるジョイ(エリザベス・バンクス)に見とれた。
ジョイは何かのパーティに参加するところなんだけど、外が騒がしいので見に行く。
そこでは何かの抗議活動が行われていた(反ベトナム戦争のデモ?)
それでもたいして気にする様子もなく、その場を後に。
自分には関係ない。まさにそんな感じ。
そんなジョイが変わっていく後半。そのためにこの冒頭があったのよね。
ジョイは心臓の病気を抱えながら二人目の子供を妊娠していたのですが、病状が悪化してしまい、唯一の治療は妊娠と出産を諦めることと医師に告げられます。
でも、当時、中絶は禁止。
事情を話し、中絶申請を病院の医療委員会に提出するも、男性メンバーたちから突き付けられた返事は「No」
追い詰められて行くジョイ。階段から落ちれば(子供は)・・・と考えたり。
そんな時、目の前に「ジェーン」の連絡先が。藁にもすがる思いで電話するジョイ。
「ジェーン」にたどり着くまでの、エレベーターの揺れや部屋の天井の壊れ具合等が、ジョイの不安心理を描写。
感心したのは、中絶の行程を、時間をさいて、丁寧に追っていたこと。
また、それに伴っての、ジョイの気持ちの変化も、詳細に描いていました。
そのあたりは本当、良かった。勇気に拍手!
やがてジョイは、自らも「ジェーン」の一員として活動していく。
※予告編
https://youtu.be/o8YGjalYUYE
かぼちゃの種とりの練習して→大量のパンプキンパイ
専業主婦の定義→クッキー焼いて、4時にはマティーニ
でも、でも、亡くなる人がでなくて、本当よかったよね。
シガニ―・ウィーバーの安定&頼れる感。
終盤がやや駆け足だったのが残念。
「ロー対ウェイド」判決で、堕胎する選択の自由は保障された。
でも「ロー対ウェイド」判決、覆されたのよね。。。アメリカよ、どこへ行く。
作り手側の真摯さが伝わってきて、なかなか良かった。3.8☆
ログインしてコメントを確認・投稿する