第６３０３話　　裁断官のお仕事

どうも、ともんじょです。

今月は劉慈欣祭りになります。
２１日に待望の「三体」が文庫されます。
それに合わせてなのか、角川が劉慈欣の作品集を同時発売。
今回はその片方をご紹介。
「流浪地球」
６篇の連作集です。なかなか武骨なハードSFですね。
これを言ってしまうと半分ネタバレになるかな。
ほぼどの話でも地球は滅びます。
太陽が異常活動をしたり、宇宙人に襲われたり、それぞれに滅びが描かれちゃっていて、
３００ページに満たない薄めの本なのに、4日かかった・・・一気読みはできません。
その中で表題に名になっている「流浪地球」っていうのが印象的でしたね。
太陽が異常な活動をして、このままでは太陽に飲み込まれることが判明し、
これから逃れるために選んだのが、地球を宇宙船にして太陽系から離脱するって計画です。
そのために赤道付近に巨大（チョモランマ級の大きさ、ホントにチョモランマよりでかい）なエンジンを設置して宇宙へ旅立ちます。
はてなマークしか思い浮かばない違和感一杯の話、それを狙っていたのかな、
何せ地球を救うために地球を大改造しちゃって、環境なんてぶっ壊して宇宙船化させちゃうんだから、この人類共は何をしたいんだ？
そして結末も、は？ってなります。
お前たちの救いたいものって何なのさって小首をかしげるような壮大なとんちきっぷりで、これももしかしたら今の人類が地球のためにやっている風な行動とつながるものがあるのかもしれないですね。
劉慈欣に興味がある人はまずは早川文庫から出ている作品集「円」から始めたほうがいいかもね。そっちの方が読みやすいから。