柿とかき

一昨日の午後6時、実家で母が夕食を作っている間に父は２階に上がり、庭の柿の木から柿を取っていた。父は８６歳である。
父は取りづらい柿を取るためにサッシを開け、柵を乗り越えて屋根に下りた。父は８６歳である。
柿をうまく取れたのかどうかわからないが、柵を乗り越えて２階の廊下に戻ろうとした。
しかし、屋根のほうが低く、父は策に足をかけるも乗り越えられなかった。父は来年２月で８７歳である。
父はかけつけた母に「ベルトをつかんで持ち上げてくれ」と言ったが、母には到底無理。母は８２歳である。

母はご近所の男性を呼んでどうにか父を救い上げてもらえた。
母は激怒。父はしょんぼり。
父は柵も年齢も乗り越えられなかったのだ。
でも、自己にならず、ほっとした。

ちなみに母が夕食のために作っていたのがかきフライである。
柿とかき、ちょっと作った話じゃないかって？
うそじゃないって！
だって翌日の僕の弁当に冷たくなっていたけど、かきフライが３個入ってたぜ！
そんなの証拠にならないって？

まあ、かきフライも母も冷めてしまったということで許してくれたまえ。