<くすぶっている中堅議員たちが勇気を持って飛び出し、野党を巻き込んで政界を再編する。それぐらいの動きが出てこないと、日本の政治が死んでしまいます。>
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「近代政治史にない絶望感」 御厨貴さんが指摘する安倍元首相の影
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御厨貴・東大名誉教授=2023年12月15日午後、東京都中央区、伊藤進之介撮影
御厨貴・東大名誉教授=2023年12月15日午後、東京都中央区、伊藤進之介撮影
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自民党の派閥による裏金疑惑の背景には、何があるのか。これから日本の政治はどうあるべきなのか。自民党の歴史に詳しい政治学者の御厨貴・東大名誉教授は深刻な状況に絶望を覚えながらも、「言葉によって政治を取り戻せ」と話す。
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■総辞職すべき事態
今回の疑惑は1988年に発覚したリクルート事件に似た、大規模な「政治とカネ」の問題と言われます。当時は事件後、カネがかかる政治を変えようと、政治資金規正法を改正し、小選挙区制を導入しました。自民党議員の一部が離党して新党を結成するダイナミズムもありました。
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しかし、今回は政治改革に向けた期待や希望がまったく感じられない。本来であれば岸田内閣は総辞職をすべき事態ですが、後継者がいない。野党も政権を担うにはほど遠い。この絶望は、近代史にもあまりない状況だ。
派閥はこれまで、仲間が集まって政治の議論をする場、新人の教育・研修の場、そして自民党総裁を決めるための多数派工作の場として機能してきました。本来は政策集団であったはずが、党が金を配るよりうまい方法として、裏金を生み出す仕組みを作っていた。まず、派閥の構造を徹底的に明らかにしなければなりません。実態を十分に知ろうとしなかった政治学者の責任でもあると思います。
政治家が政策について意見を戦わせる、本当の意味での議論をやらなくなって久しい。こうした状況を招いた背景として、私は安倍晋三元首相の責任が大きいと思います。後継者を育てず、長期政権の間にスキャンダルが起きても、選挙に勝つことでチャラにしました。野党やメディアが追及しても明確な答えを与えない。javascript:void(0);その結果、国会審議もだんだん空洞化していきました。
■「日本の政治が死んでしまう」
カネではなく、言葉によって政治の力を取り戻さなければなりません。右肩上がりの経済が終わり、人口が減っていく中で、10年、20年先のこの国をどうするのか。そういう議論を政治がもっとすべきです。
派閥から裏金のキックバックを受けていた議員たちは、大臣ポストがいつか回ってくると考え、問題を感じていても口をつぐんでいたのでしょう。しかし、現状の自民党のままでいいと言う議員はいないと思います。くすぶっている中堅議員たちが勇気を持って飛び出し、野党を巻き込んで政界を再編する。それぐらいの動きが出てこないと、日本の政治が死んでしまいます。(聞き手・根岸拓朗)
みくりや・たかし 1951年生まれ。東京大名誉教授。専門は近現代日本政治史。著書・共著に「権力の館を歩く」「日本政治史講義」など。政府の東日本大震災復興構想会議議長代理を務めた。
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なぜ裏金が必要なのか 政治とカネの歴史を知る元首相秘書官に聞いた
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ー
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E8%BF%91%E4%BB%A3%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%8F%B2%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%84%E7%B5%B6%E6%9C%9B%E6%84%9F-%E5%BE%A1%E5%8E%A8%E8%B2%B4%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%8C%E6%8C%87%E6%91%98%E3%81%99%E3%82%8B%E5%AE%89%E5%80%8D%E5%85%83%E9%A6%96%E7%9B%B8%E3%81%AE%E5%BD%B1/ar-AA1lPLCL?ocid=msedgntp&cvid=9033fbc027d3474f973120570cd8aaf7&ei=9
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