世界の終わり

No.1450
約半年前の日記内で、
ミュージシャンのチバユウスケ氏の件に関して取り上げましたが、
食道癌の療養生活という事で、早期の回復を待っていたのですが、
11月26日、思い叶わず静かに息を引き取られました。

55歳という若さでこの世を去られたチバユウスケ氏。
彼の音楽は、後のロック界に震撼を与えるほど凄まじいものであり、
まさにガレージロックの神髄というべき存在でした。
元々、嗄れ声でのパフォーマンスが特徴的でしたが、
今からちょうど20年前にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTが解散してからは、
ROSSO時代を経て、2006年に昨年まで本格活動していたThe Birthdayを結成。

メンバーには当時のミッシェル時代のクハラ氏と共に活動し、
チバ氏が生涯最後にリリースした『LOVE ROCKETS』は、
大ヒットした映画『SLAM DUNK』のOP主題歌として、
一般層にも大幅に知名度が上がった事でも知られています。

今年は多くの有名ミュージシャンの訃報を聞きましたが、
今回のチバユウスケ氏に関しては、
本当に言葉を失うほどショック過ぎて、
頭が真っ白になったほどです。

後輩ミュージシャンに対しても、
ぶっきらぼうな性格の中に芯の通った優しさがあり、
攻撃的な音楽性だけで無く、チバ氏の人柄も評価されていたのです。
これでもうミッシェルのメンバーで現役なのは、
ウエノ氏とクハラ氏の2人だけになってしまいましたが、
2人にはチバ氏の分まで音楽活動を全力で頑張って貰いたい！！

私が当時ミッシェルと初めて出会ったのは、
デビューからだいぶ経ってからの事で、
アルバム『Chicken Zombies』の
『ゲット・アップ・ルーシー』を耳にした瞬間！！

私（何だこの衝撃的な音楽は！！）

単なるカッコ良さだけでは無く、
何て言うのか、これまでのロックの常識を覆す一曲でした。
そこから翌年の『ギヤ・ブルーズ』で爆発的に（私の中で）ヒットし、
特にラストに収録されている『ダニー・ゴー』は、
CDが擦り切れるかってなぐらい聴き倒したほど！！
ロックを聴いている者ならば、一度は耳にした事があるのでは。
そして、以下の話はかの有名な“あの事件”に関して。

誰でも知っているあの“t.A.T.u事件”と言えばお分かりかと。
20年前の6月27日夜20時40分過ぎの事。
『ミュージックステーション』内で、
当時この時刻に歌う筈だったt.A.T.uがドタキャン。
その穴埋めを当時のミッシェルが救世主の如く、
カッコ良く決めてくれたのだ！！
演奏された『ミッドナイト・クラクション・ベイビー』で、
会場内のボルテージは最高潮に！！
それ以降、チバ氏が地上波の番組に出る事は殆ど無かった。

2010年頃からThe Birthdayを本格的に聴き始め、
昨年の『LOVE ROCKETS』までチバ氏の音楽に元気を貰い続けてきました。
この場を借りて、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
貴方の紡いだ音楽は、生涯忘れません。どうか安らかにお休み下さい。

※（すいません、心の中で号泣しております。
邦楽界では、トップレベルに凄過ぎたので。）

2023/12/05 MARL