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2023年11月23日08:59

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ラウンドアップ

FB、印鑰 智哉 さんからのシェアです。
https://www.facebook.com/InyakuTomoya/posts/pfbid0Z9UYGf44coDryJARiu3CVW45PgePn6uzDY92L7tc414JG3t9D836Jf5S1NwRNZXnl
 
ラウンドアップ裁判、4回続けてバイエル敗北。ごり押しでEUでのラウンドアップの再承認をもぎ取ったバイエル、でも裁判では負け続け。ラウンドアップで非ホジキンリンパ腫(血液のがん)になった4人の原告に15億6000万ドル(2300億円を越す)という巨額の賠償金を払えという判決になった(1)。
 こうした訴訟がまだ4万ほど残っている。バイエルはモンサントを2018年6月に買収して以降、そのモンサントの主力商品である農薬ラウンドアップによって引き起こされたがんによる訴訟を10数万件起こされ、その大半は和解金で済ませたものの、それでは解決していないケースが多数残っている。
 ラウンドアップが引き起こす症状はがんだけではなく、呼吸器、皮膚、腸・免疫系、神経、遺伝、生殖など広範囲な領域に及ぶ可能性がすでにさまざまな研究によって指摘されている。もっとも裁判ではがん(非ホジキンリンパ腫)だけが対象となっている。もしそれ以外の被害も裁判で問うことができれば、その裁判は現在の一桁上の数字になるかもしれない。
 もはやバイエルにとって、ラウンドアップは重荷でしかなく、株主からはモンサント買収は間違いだったと批判される事態にもなっており、事業を別会社に分離することも検討していると言われるが、バイエルは主力の医薬品部門でも失敗し、その上にこの巨大訴訟を抱え込んでおり、事態は深刻だ。バイエルの株価は低迷を続けている(2)。
 バイエルは特許切れが迫る主力医薬品に代わる新規医薬品開発に失敗。実際に農薬も古いラウンドアップ(売り始めたのは1970年代、もう半世紀前の製品)の代わりになる農薬も作れていない。ちなみにモンサント(バイエル)の技術パートナーである住友化学もかつてない厳しい経営状況に落ち込んでいる(ラウンドアップを日本で売っているのは日産化学)。
 欧州委員会では猛烈なロビー活動によって、危険を示す科学論文をすべて無視させることに成功したけれども、米国の裁判ではラウンドアップを世界に送り出したモンサント自身がその危険を社内調査でつかんでいた事実が情報開示によってすでに明らかになっている。オーストラリアでの集団訴訟も9月に始まり、その影響はさらに広がるかもしれない。
 驚くのはこの4回のラウンドアップ裁判、日本のマスコミが伝えていないこと。これでは日本の社会はまっとうな判断することは困難だ。情報は社会の血液。滞れば体がダメになる。今日も日本はラウンドアップの大セール中。
(1) Forrest Weldon Law Group Delivers Justice With $1.56 Billion Victory in Bayer Roundup Trial
https://www.businesswire.com/news/home/20231118198438/en/Forrest-Weldon-Law-Group-Delivers-Justice-With-1.56-Billion-Victory-in-Bayer-Roundup-Trial
(2) Bayer Faces Fresh Blows on Two Fronts With Drug Setback, Roundup
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-11-20/bayer-faces-fresh-blows-on-two-fronts-with-drug-setback-roundup
Bayer AG : A difficult Sunday
https://www.marketscreener.com/quote/stock/BAYER-AG-436063/news/Bayer-AG-A-difficult-Sunday-45396533/
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