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2023年09月03日06:01

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『大耳ライブの藤本陽一』評

盟友・植木俊雅氏による『大耳ライブの藤本陽一』評です。

再発する時はライナーノートに使わせて貰おうかな?

CDアルバム「大耳ライブの藤本陽一」の感想

■はじめに
先日、CDアルバム「大耳ライブの藤本陽一」を購入しました。
「大耳ライブの藤本陽一」は藤本陽一氏が大耳ライブで演奏した曲を収録したCDアルバムです。
(大耳ライブは演出家 下松かつと氏が主宰するライブイベントです)
今回の投稿では、このアルバムの感想を私なりに書いていきたいと思います。

■藤本陽一氏について
藤本陽一氏は福岡市を中心に活動しているシンガーソングライターです。
大のビートルズファン。
熊本のご出身ということで、私は一方的に親近感を感じています。
氏の音楽がどういったものかについては、聴いてもらうのが一番早いと思いますので、こちらのYouTubeリンクを見てみましょう。

20220312福岡市早良区藤崎タンブル2周年ライブ
https://www.youtube.com/watch?v=iH3rA7uVYdY
新チャンネル
https://www.youtube.com/@guitarandpen
旧チャンネル
https://www.youtube.com/@you1mahou

軽快な、溜めの効いた、メリハリのある、哀愁漂う楽曲、
がなるような、ひょうきんな、語りかけるような歌い方、
風刺の効いた歌詞、合間合間に入るジョーク、
曲弾き(ギターを背中に抱えたりして曲芸的に弾く)、
オーバーなアクションが魅力的です。

曲やアーティストが気になった方はチャンネル登録もおすすめです。
もっとじっくり聴きたい場合はCDを買ってみてもいいと思います。
それではアルバムの方の紹介に戻ります。

■CDの収録曲
1. ストーキング・ブギー(05:12)
2. ウチュムチュ(02:50)
3. ツッコミ老人(02:45)
4. 毛ガニと怪我人(04:02)
5. この次の世界で逢いましょう(03:04)
6. レンタル・メンタル(03:18)
7. 不倫だ不倫だ(03:51)
8. 未確認非行少年(04:04)
9. 猫とブリキのバラッド(03:47)
合計時間(32:56)

■CDの感想
まず感じたのはライブ盤ということで観客の空気、期待感が直に耳に伝わってくることでしょうか。
お客さんの心を鷲掴みにするのがうまい!
藤本氏が参加する大耳ライブは盛り上がること間違いなし、と個人的に思っています。

1. ストーキング・ブギー(05:12)
こわ〜いストーカーの歌… と思いきや、何でもその力で調べてしまう公権力の怖さ、他人の秘密を知ってしまう悦びを歌っています。歌詞の内容のわりにはカラっとした明るい曲調で、楽しく聴けます。
弾き語りなのに、ギターソロに入るところでギタリストを呼んでしまうところも面白いです。
この呼びかけには「ギター!」「ギター… 俺しかいません!」「ギター… あっ、俺だ」「ギター、藤本陽一」などのバリエーションがあります。
藤本氏がライブで語った話によると、この曲はダウン・タウン・ブギウギ・バンドのスモーキン・ブギという曲のオマージュ(インスパイアされてリスペクトを込めたオマージュ)とのこと。

2. ウチュムチュ(02:50)
宇宙に夢中、略してウチュムチュ。
チキュキュチやキュチチキュもあるよ。
元気な歌声で宇宙移民を呼びかける歌。
「政治家はいない。きっと戦争もない。心が軽くなる。体重も軽くなる。Oh〜宇宙へ行こう」
対比として悲惨な状況である地球についても描かれます。
アルバム「GO!GO!シモマツカツト!」にはスタジオ盤が収録されています。

3. ツッコミ老人(02:45)
リズミカルなコントのような作品。
あまり生活に必要のなさそうな雑学を学ぶことができます。
「カニクイガエル以外の大概のカエルは海水じゃ生きていけんのじゃ!」
謎に博識なツッコミ老人… 何者なんでしょうね…
藤本氏によると工事現場の「ご協力ください」に突っ込むネタは元々は上岡龍太郎のものだとか。

4. 毛ガニと怪我人(04:02)
切々と歌うようなスローバラードと、ダジャレを行ったり来たりする不思議な曲です。
ボーカルの音域が低いところから高いところまで広いです。
藤本氏のブログによると歌うのが非常に難しい曲だとか。
「前向きに生きるのはからかわれ、後ろ向きに生きると笑われる。みんなの顔色を伺いながら、いつでも横向きに歩いている」という部分が、世の中の息苦しさを感じられつつ、タイトルにもかかっていて好きです。

5. この次の世界で逢いましょう(03:04)
緊迫した状況の歌詞が牧歌的な曲の上で歌われます。
終末のカップルを描いたラブソングでもあります。
「誰かの手違いでボタンが押されてしまった」
「もう逃げなくちゃ。逃げても間に合わないかも」
言うまでもなく核ミサイルが発射された状況を歌ったものであり、
今の世界へのあっさりとしたお別れと、交際相手への感謝、
次の世界でまた逢いたいといったようなことが歌われます。
物事の美しい終わり方を歌った歌だと、私は勝手に思っています。
アルバム「GO!GO!シモマツカツト!」にはスタジオ盤が収録されています。

6. レンタル・メンタル(03:18)
疾走感のあるレンタルビデオ屋の呼び込みのような歌。
延滞には厳しいし、会員証の勧誘はしつこい。
心を貸し借りできるお店で、人々は強い心や優しい心をレンタルします。
お店があれば私も借りに行きたいな。

7. 不倫だ不倫だ(03:51)
結婚を目的としないカジュアル不倫を楽しむ人のための歌です(カジュアル不倫ってなんだ)
後半の、ピストルズから引用した「No future for you!」という叫び声から、畳みかけるようにパロディ元のメロディで一瞬歌い、オリジナル曲に戻るのがとても盛り上がります。
藤本氏いわく「ザ・ブルーハーツに捧げるオリジナル曲」です。
この曲が人気過ぎることが藤本氏の悩みの種だったことも。

8. 未確認非行少年(04:04)
伸びやかなボーカルで若さゆえの渇望を歌っています。
未確認非行少年である自分を見つけてくれる、誰かを探している。
この曲の歌詞は「藤本陽一/下松かつと」名義になっています。
ライブでの藤本氏の話によると、下松氏が歌詞を作るヒントをくれたとのこと。
アルバム「GO!GO!シモマツカツト!」にはスタジオ盤が収録されています。

9. 猫とブリキのバラッド(03:47)
アメリカ国歌のイントロから、フワフワとのんびりした雰囲気の歌が始まります。
海沿いの土産物屋で流れていそうな爽やかな曲です。
「胸いっぱいの夢と希望と少しばかりの現金を持って」
「海沿いの町で猫と暮らしてる」
そしてサビに入ると「んっ?」となるような不穏なキーワードが入ってきます。
「音楽は国境を超える。放射能も国境を超える」
「頼んでもない狂った現実に」
「うなされながら今日も笑ってる」
ここで初めてこの歌が原子力発電所や核兵器を歌った歌だということがわかります。
そうなると冒頭の歌詞も原発の立地を暗喩しているように思えます。
藤本氏がライブで語った話によると、この曲のイントロはビートルズのAll You Need Is Loveに使われたフランス国歌のオマージュとのこと。

■CD購入について
CDを購入したくなった方は、SNSで藤本氏に直接連絡するか、
ライブハウス 馬出Blowin'の通信販売を利用しましょう。
1枚500円ですが、購入方法により手数料などがかかる場合があります。
限定20枚なのでお早めに。
リンクはこちらです。

Facebook
https://www.facebook.com/youichi.fujimoto.5
Twitter
https://twitter.com/you1mahou
馬出Blowin' 通信販売ページ
https://blowin.jimdofree.com/disc-%E5%95%86%E7%94%A8%E5%88%A9%E7%94%A8%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E9%9F%B3%E6%BA%90%E8%B2%A9%E5%A3%B2/

■個人的な願望
(パソコンのCDドライブ壊れちゃったからDL販売にも対応してほしい…)

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