『野ざらし』

東京から住数年前、持ち帰って来た天竺菩提樹。
インドのブッダガヤに今もある、お釈迦様が悟りを開いた天竺菩提樹に成った実から育てた天竺菩提樹の子孫。

一度植え替えはしたみたいだが…
十年近くそのままで鉢はパンパンで根詰まり。
株元から二股に生え出して樹形も乱れて来たので鉢増しをして植え替える事に。

二股になった幹は、根を二つに割って、立派な方を残してもう一つは捨てるつもりだった。

株元からバッサリ！
スッキリした。
植え替えの際、流れ出した泥を側溝からすくい出していると…
奥の方から骸骨が出てきた。

大きさ形からみて猫。
怪我か病で動けなくなった野良ちゃんが身を潜めたまま死んだようだ。
ちょうど広くなってる紫陽花の鉢の下。
お釈迦様の天竺菩提樹のすぐ近く。
お釈迦様の元に縋りに来たのか…
いつからそんな所に居たの…


雨で流されたのもあったし、全ての骨は拾え無かったが…
泥だらけの骨を水で流して。
埋めてやる事に。
牙がそれほど鋭く無いし、それなりの年齢か？
過酷な野良生活ですり減っただけでまだ若いのか？

土手は定期的に草刈りで丸坊主にされてしまうので…
菩提樹が育ちそうな、淀川のわんどの辺り、決していいロケーションでは無いが、骨の側にすがって来た菩提樹の片方を一緒に植えた。
樹木葬？
雨が降ったらすぐに水没するけど、側溝よりは快適なはず。
菩提樹根付くといいな〜

成仏して下さい。