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2023年08月06日16:04

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満州国とウクライナ

Chihiro Sato-Schuh
15時間 ·
【満州国とウクライナ】
ウクライナへのロシアの軍事介入が始まってからのこの一年半、主流メディアの報道が反ロシアの戦争プロパガンダと化していく一方で、戦争の真実を伝える情報を追いかけていった結果、近代の戦争がどのようにして作られていくのかということを、私たちは裏の裏まで知ることになった。
戦争というのは、表向きの理由とはまったく関係なく、裏で準備されていく。そして、偽旗とか挑発とかで、相手が攻撃してきたと称して、始まっていく。戦争をしかけているのは、多くの場合、戦争をしている当の国ではなくて、他の国の金融資本家だ。彼らが、攻撃したい国の隣の国をそそのかして、戦争させるのだ。そそのかしてというよりは、乗っ取って、だ。それが今のウクライナに起こったことだったし、第二次世界大戦に至るまでの日本やドイツに起こったことだった。
パンデミックがあり、ウクライナがあり、それによって私たちは、情報操作によって、人をどうにでも動かしてしまうことができるのを、目の当たりにしてきた。学歴や教養も関係がなく、筋が通っているかどうかにも関係がなく、国民性みたいなものにも関係がない。ただ、メディアを使って繰り返し虚偽の情報を与え、印象操作することによって、多くの人々は暗示にかかったように操られてしまうのだ。それを見てきたからこそ、私たちは80年前にドイツと日本に起こったことが何だったのかを、本当に理解することができる。
第二次世界大戦のときに、どうして日本がソ連と戦争することになったのかを、知らない人が多いのだけれど、それは情報がわかりにくくされているからなのだと思う。北方領土のことがいつも話題になるから、ソ連が北方領土か樺太へでも侵攻してきたのだろうと私も思っていた。ところが、日本とソ連との戦いは、実は北方領土ではなく、満州国をめぐる戦いだったということを、つい数日前に知った。それで、すべての謎が解けたように思った。
今ウクライナに起こっていることと、まったく同じ構図がそこにはある。西側のグローバル金融資本家たちは、ロシアを何とかして切り崩そうとして、まわりの国に戦争をしかけさせるのだ。それがもう19世紀の頃から続いている。当時、イギリスやフランスの大帝国は、世界中を植民地支配しようとして軍隊を強化していた。アジア、アフリカのほとんどを植民地化したあとで、残っていたのはロシアと中国だった。イギリスやフランスは、国自体は小さいけれど、軍事力によって、国外に広大な領土を持っていた。それで大帝国になっていたのだけれど、ロシアと中国は本当の大国だ。広大な領土を持ち、さまざまな民族を抱える本物の大国だった。その大国を切り崩すために、まわりの国を乗っ取って、戦争をしかけさせようとしたのだ。戦争によって経済が破壊されれば、金融資本家たちはそこにつけいって、お金でその国を支配してしまうことができる。それで、いわば漁夫の利を得るために、ドイツと日本とを乗っ取って、ロシア、中国と戦争させることに成功したわけだった。
日本は、イギリスとアメリカの軍艦がやってきて、開国を迫り、つまり植民地支配しようとしたわけなのだけれど、それでできた大日本帝国というのは、イギリスとアメリカの傀儡政権のようなものだったわけだ。明治以降、日本は富国強兵と言って、軍国主義化していった。そして最初に起こったのが、日清戦争と日露戦争だったのだ。それを見れば、イギリスとアメリカが大日本帝国を作らせたのは、中国とロシアという二つの大国に戦争させるためだったということがわかる。日清戦争も日露戦争も、中国とロシアの間の土地をめぐる戦いだったのだ。その後も戦争は続き、第二次世界大戦までには、日本は朝鮮半島と満州国を支配することになっていた。
ウクライナの戦争のことで、「ロシアみたいな大国相手に戦争するなんて、頭がおかしくなければできるわけがないんだ」と言っている動画を見た。そんなことは自殺行為だから、まともな人間ならやらないというのだ。だから、大国相手に戦争させるには、ナチ化するしかない。ナチなら頭がおかしいからできる。それでウクライナはナチ化されたのだと言っていた。
まさしく同じことが、第二次世界大戦前の日本とドイツに起こったわけだ。ナチというのは、ドイツで人々を全体主義化するために使われた国家社会主義のことだけれど、人々を全体主義に従わせるために掲げる理想は、何でもいいのだ。本当に人々のための理想郷を目指しているようなことを言って、そのためにはすべてを犠牲にするべきだと思わせることができればいい。それで、ドイツでは国家社会主義が掲げられ、日本では大東亜共栄圏が掲げられることになった。ウクライナでは、ゼレンスキーは何とドンバスの停戦を公約して、大統領選に勝ったのだ。要するに、そのときの人々が切実に求めているものであればいい。理想として掲げていることと、実際にやっていることが正反対であってもかまわないのだ。それで人々の支持を集めたら、実際にやるのは、全体主義であり、排他的な植民地主義以外のものではない。
だから、言っていることとやっていることはまったく違うのだけれど、それでも多くの人は、理想を実現するために、あの悪者を排除しなければならない、と思い込まされると、異常な残虐性さえも発揮するようになってしまう。このことは、パンデミックのときにも見てきたからわかる。いいことをしていると思い込んでいるからこそ、残虐にもなれてしまい、そしてそのことに気づいてもいないという状況に、人を容易にしてしまうことができる。恐怖を与え続けて、落ち着いて考える暇も与えないようにしていると、繰り返されるプロパガンダを人は容易に信じてしまうのだ。
とにかく日本は、日清戦争と日露戦争に勝ち、さらには満州事変という偽旗作戦による戦争で勝って、満州国を作った。表向きは民族自決の原則に基づく独立国家だけれど、事実上は日本の植民地だ。この満州国は、西はモンゴル、北はソ連に接しており、南は北京の近くまで続いている広大な国だ。それにより、日本は中国とロシアという二つの大国の間に割って入って、二つの国を弱める役をやらされることになったわけだ。
この満州国を支配していたのが、関東軍という日本の軍隊なのだけれど、この関東軍は生物化学兵器の人体実験をしていたことで国際的に知られている。これもまた、ウクライナと同じなのだ。もちろん、日本もウクライナも自分で生物化学兵器を開発しようとしたわけではない。ウクライナにある生物研究所は、すべてアメリカのものだ。グローバル金融資本家たちが、どこか遠くの国、しかもロシアの隣の国で、やらせていたわけなのだ。
石油の独占で財を成したアメリカのロックフェラー財団は、20世紀の始めから、石油で作る製薬業を始めて、化学製薬による医学を作り、それまでの医学を排除してしまった。それで第一次世界大戦のときには、感染予防の薬だとして、公に大規模な人体実験を行ったのだ。その薬によって、多くの人が亡くなったけれど、それはスペイン風邪のせいだとされた。あれは実のところ、生物化学兵器にほかならなかった。
そのことを考えるならば、満州で関東軍が行っていた人体実験というのも、おそらくはロックフェラー財団が投資していた生物化学兵器のためなのだろう。それはもちろん、彼らが切り崩したいと思っている中国とロシアで使うためだ。満州国とは、まさにそうしたことのために、日本をけしかけて作らせた国だったようだ。ソ連崩壊後に、ウクライナがロシアと敵対するように持って行かれたのと、状況はよく似ている。
第二次世界大戦のとき、ソ連は日ソ不可侵条約に基づいて日本に対して軍事攻撃をしなかったのだけれど、この条約の期限が切れた1945年8月9日、終戦も間近になってから、日本に宣戦布告した。それで日本は満州国を失って、満州は中国の一部になった。これも、何だってそんなときになってと思うけれど、実はそれまで満州からモンゴルやソ連に対してずいぶんと紛争がしかけられていたようなのだ。それだけではなく、生物兵器を開発したりもしていたわけで、その背景は、まさに一年半前に、ウクライナに軍事介入することになった経緯と似ている。さんざん挑発されたから、軍隊を出したということのようだ。
私が満州国のことを調べてみる気になったのも、数日前にロシア外務省報道官のマリア・ザハロワが、ソ連の対日参戦記念日を前に、日本政府は極右主義者たちにロシア大使館前で抗議なんかさせていないで、1930年から40年までに日本が行った戦争犯罪を思い出し、分析して、二度と起こらないように考えるべきだ、と言っていたからだった。今年に入ってから、マリア・ザハロワの西側諸国に対するデクラスは、ますます鋭くなっているようなのだけれど、これは日本人としては真摯に受け留めるべきものだと思った。
つまるところ、当時の日本も今のウクライナと同様に、騙されて利用されていたわけなのだけれど、そのことを知った上で、同じことが繰り返されないようにするにはどうしたらいいのかを考えるべきだ。アフリカだって、これまでさんざん騙されて利用されてきたからこそ、今、本当に自立していく道を歩もうとしているのだ。この200年ほど、人類はありとある残虐を経験してきたけれど、その経験があるからこそ、今進んでいける道があるのだと思う。
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満州国があった当時の地図
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