なんちゃらペイ

先日、若いセールスが訪ねて来て、不信感いっぱいだったこっちとしてはいつものごとく相手にしないつもりだった。
決して優秀なセールスには思えないが、今どきの若者らしく、あまりこちらのことには気を留めず、ごく当たり前のようになんちゃらペイの話を始めた。
世間の流れからして、なんちゃらペイにも関心がないわけではないし、つい耳を傾けていくうちにうまく手続きの流れに持って行かれた。

悪びれもなく通帳の番号を教えてほしいと言われた時にはドン引きした。
「疑われるのも当然ですし、僕の名刺と免許証を写真に撮っておいてください」
などとも言われた。
銀行印や暗証番号がなければ、お金を引き出すこともできないですからと説得される。

身分証明に免許証か保険証はあるかと言われた。
そもそもアポなしで訪ねてきているくせにそんなもの用意していない。これは後日ということになった。
目が悪いと言っているのに、免許証とはどうよ！？

だいぶ打ち解けて来ると、「目が悪いのにマッサージができるんですね？」だって。
僕は苦笑いしながら「それは逆！マッサージは本来目の悪い人たちのための職業なんよ。」と説く。

もう一つ笑わせてくれたのは、
「結婚されているんですか？僕は一度もしたことがないんです。」だって。
「あのねえ、何度もするもんやないよ。」と説く。
雰囲気からすると30歳前後かなって感じ。やれやれ

結局、その彼に三日間にわたって足を運んでもらい、当院でもd払い、au PAY、PayPayでお支払いいただけることにはなった。
これからそれらのツールが郵送されて来るらしいが、まあ、当面は信頼のできる常連さんに絞ってご利用いただくことにする。
うちとしても集客の一助になればと思うし、世間に立ち遅れないようにとも思うしね。
実際の運用では、金額はお客さん自身のスマホに自身で入力してもらい、決済を終えると1分ほどでメールが届くというので、金額の間違いがないかすぐに確認できるから、なんとかできそうかなと。

全く顔を背けていたキャッシュレスの世界が、ちょっと無作法なセールスによって軽快に持ち込まれたことに少しにやけている。