懐かしい話を聞きました。そう 日本が高度成長の坂を駆け上がる時、後ろから励ましてくれたのがピーター・ドラッガーさんでした。今再び世界の注目を浴びて「ひのき舞台」に再登場しようとしていますが、「それはなぜなのか？」を考えていたら、「まさにここに答えがある」と言うドラッガーの言葉があったのです。
思い起こしてください。日本の前に立ちはだかった中国の時代、世界は何を感じてどう反応しましたか？「世界第二の経済大国」の看板を奪ったと誇らしげに言いましたが、いったいどんな有名な経営者が何人現れて、流行本になりましたか？どんなインパクトのある新製品が発明されましたか？それが社会を変えてしまいましたか？単に日本が作っていたものを「安い労働力」と「合弁ブランド」をより安くしただけの、日本から買ってきた部品や素材を組み立てる「アセンブリー」だけの産業で、「技術開発」や「人材育成」などの投資はせず、「目先の利益だけ㋔追い求めて、模倣や盗用を繰り返してきた産業」でしたので、中国に「世界の発展の土台を作ってもらった」と世界は思っていない。
世界はやはりただ「安さ」だけを求めているのではなく、「より先進的な生活文化を向上させる商品」「持つことを誇れるホンモノの品質と性能」が登場するのを待っている。初めは価格が高くて、分割払いでも仕方がない。でもいずれ技術が進化して、やがて「家にも初めてカラーテレビがやって来た」と家族が新しい時代の到来を実感できたあの時代を世界の消費者を感動させる企業の在り方を日本中が追い求め、その経営の応援団長がピーター・ドラッガーだったのです。
バブル崩壊後日本中が自信を無くしたのは「リストラ」に始まり、最近の「リスキング」「リリスク」に至る「リ〇〇〇」と言うミニマイズ思考が発展を忘れさせたのではないかと思います。今、世界が中国を見捨てようとしているのではなく、中国を必要としなくなった。世界は更に中所得国向けの中級品は東南アジアやインドのような中進国に生産を移行していくとして、先進国に対する「新しい需要開拓ができる新製品を日本に取り組んでもらいたい」として日本への投資が急激に集まってきています。
目の前に「何をしたらいいのか」見えてきませんか？昨日のニュースで世界に先駆けて京都大学と東京大学が共同で1㌨�辰糧焼蛎里粒�発に成功したと言うニュースがありました。後はこれをいち早く製品化することです。今、世界最先端は2㌨�辰糧焼蛎里粒�発で、政府肝入りのラピダスモ2㌨�辰�IBMと一緒に作るとしています。2㌨と1㌨とどう違うのか？「処理スピードが半分」で「消費電力が半分」で「大きさも半分」、「価格も半分」と言ったらどれほどすごいことかお分かりいただけると思います。つまり、皆さんのご経験で言えば会社に在った大型計算機がパソコンになってスマホになっていったのと同じことが、まだこれから起こります。
それがこの「先端半導体」の開発と「AI (人工知能）」の進化で、簡便でもっと安価でもっと正確でもっともっと自由な時代に向かおうとしています。もちろん『戦闘機」などの兵器の革命も起きるでしょう。先日動画で見た「CTやMRIに代わる健康診断を掌に入る大きさのデバイスをスマホに接続するだけでできる」と言う優れモノも登場してきています。手っ取り早く言えば「自動車の自動運転」や「小学生などの学習レベルに合わせた自動個別指導学習機」などいくらでも応用範囲が広がります。初めは大型コンピュータと接続して「自動翻訳」をお互いのスマホを介して対話できればいいんです。それがスマホアプリで相手と話せたら、国際会議のスピードもガラリと変わるし、日本人のハンディキャップもなくなり世界の舞台で活躍できるようになります。
思い出してください。世界が「重厚長大」の産業を発展させてきた中で、日本は「軽薄短小」を合言葉に家電産業で世界を引っ張りました。それをそっくり中韓台に譲って「失われた30年」。今再び半導体の微細化をきっかけに新たな「軽薄短小」のステージに上がろうとしています。もちろんアメリカも欧州も指を咥えてみているだけではありません。「重厚長大」産業に比べれば比較的投資額も少なくて済みますので、参入障壁は低いので中国やインドも参入を試みるでしょう。でも日本が最短距離に位置していることは明らかです。今一度ドラッガーの頃の勢いで再出発を目指しませんか？ヨーイ ドン！
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