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2023年07月15日07:06

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「生還ご挨拶」

 「無事生還」と言っても「仮出所」みたいなもので、家内の迎えの車に乗せらて、ようやく自宅に戻ったものの、両足の痛みは引くことなく、身の回りの世話が看護師さんから家内に代わっただけで、しみじみ「医者って商売はいいなぁ」と8日間の収容所暮らしを思い返しているところです。なぜなら、一旦「蟻地獄=お医者さん」に身を任せたら、何か言いたいことがあっても「じゃここでやめますか?」と開き直られたり、見捨てられたら「廃人」になってしまうからです。

 今回入院して初めに、看護師さんに「出戻り入院ですが」とあいさつしたら、「3度や4度手術する患者さんもいますよ」とニコニコして言われてぞっとしました。それでも、万に一つの望みにかけて、再手術を選ばざるを得ない。ここで見放されたら、「片輪になる」と自分に言い聞かせて、激痛に耐える覚悟で医者の指示に身をまかせるのです。内心では、「内視鏡では見えなかったところがあって、取り切れかなった」というのは「医師としていいわけじゃないか。初めから開腹切除手術すれば、一回で済んでたじゃないのか」とか言いたいことはいっぱいあっても、こんな手術をしてくれる医者が近辺には少ないのです。

 同じ「脳神経外科」でも、「脳腫瘍」「脳梗塞」「脳血栓」など花形の部門には、最先端の機械が入っていますし、有名な先生方も多く、比較的安心ですが、脊椎の方は日陰の部門のような感じです。それだけに押し寄せる患者も多く、お若い先生ですがおごったところもなく丁寧な応対で接してくれれば、こちらも「ご経験も浅いんだし、一生懸命大学の方にもご相談なさっているみたいだし、休みも返上して回診に来られるので、すがるような気持ちで「信じてみよう」となるのです。

 つらいのは「入院中の痛み」です。先生の方は当然のことながら、「傷口の修復」にばかり専念されます。しかし、患者の方はその結果生じる「足や腰の痛みやしびれ」で苦痛に耐えられなくなることです。「日にち薬で収まる」と言いますが、現実に「患者が苦しんでいるのに、麻酔薬でも処方してほしい」との思いから、「これは手術の失敗と関係はないのか?」と疑ってしまいます。人間の体って不思議なもので、あんなに痛がっていたものが、特に薬が処方されなくても、一晩経てばケロリとなることだってあります。

 驚いたのは、毎日寝たきりで動きませんから、「便秘」に苦しむことです。便秘薬では夜中に突然効き出したりします。「浣腸」は腹痛を伴います。「座薬」をお願いした時のことですが、恥ずかしさもあって、「自分でやります」と言ってしまったら、「これはご自分でやると、相当奥まで押し込まないとなかなか入りませんから、肛門や結腸を傷つけてしまいます。看護師はこれは仕事ですから任せてくれたらいいんです」ときっぱり言われて、さすがにプロなんだと感心しました。

 というわけで、昨日は這うようにして帰ってきましたが、今朝目が覚めたら嘘のように足腰の痛みが消えて、慌ててパソコンに向かったところです。ご心配や激励をくださった皆様、本当にありがとうございました。まだまだ半病人ですが、今度こそは病から解放されたいと念じています。こんな時に限って学校に上がったばかりの孫たちが、一生懸命心配をしてくれて、「秋には会いに行くから」と励ましてくれています。自分は爺ちゃんのことなんか眼中になかった子供時代を思い出し、もったいない話だと感激したりしています。
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