Y: プレゼントって嬉しい?
M: もらうのはね。
Y: あげるのは?
M: あげて嬉しいの?
Y: 喜んでくれたら、嬉しいじゃない。
M: じゃあ、なんかちょうだいよ。喜んであげるから。
Y: どういうものをもらったら嬉しい?
M: 高いもの。
Y: 心のこもったものとかじゃなくて?
M: 心のこもった高いもの。
Y: とにかく高いものなんだ。
M: ヴィトンでいいよ。
Y: じゃあ、心のこもったユニクロと、
心のこもってないヴィトンはどっちがいい?
M: ユニクロの時点で心はこもってないよね。
Y: プレゼントっていうのは、自分にどれだけ時間をかけてくれたのかで、
心がこもっているかどうかを判断できると思う。
M: どういうこと?
Y: 例えば、年収1,000万のAさんと300万のBさんがいるとする。
M: うん。
Y: 労働時間はどちらも同じとしよう。
M: 妙にリアルな例だね。
Y: AさんからもらうヴィトンとBさんからもらうヴィトンはどちらがうれしいか。
M: それは、AさんやBさんの人柄にもよるんじゃないの?
Y: じゃあ、どっちもいい人としようか。
M: それならAさんがいいな。
Y: どうして?
M: 次も期待できそうじゃない。
Y: なんと、あさましい。
M: あんたはBさんがいいの?
Y: うん。
M: どうして?
Y: ヴィトン1つ買うにあたって、かかった時間がBさんの方が多いから。
M: Bさんの方が多くの時間働いてヴィトンを買ったということ?
Y: うん。言ってみれば、
それだけの時間を自分にプレゼントしてくれたことになる。
M: 手作りのプレゼントとかも嬉しいわけだ
Y: これをまとめると、プレゼントの価値を表す式ができる。
M: どんなの?
Y: プレゼント価値( p ) = プレゼントの時価÷渡す人の時給
+ プレゼントにかけた時間÷1日の余暇時間
M: +の後ろの割り算は何?
Y: 手作りのものや大金持ちでも、p値を上げられる配慮。
M: p値とか言ってるけど、使ってる式はチープね。
Y: 1万円のものを時給1,000円の人が買って、
そのプレゼントに悩んだ時間が2時間で、
その人が普段10時間働いていて、
6時間睡眠をとらなければならない人だとすると、
p = 10000÷1000 + 2÷(24−10−6) = 10.25
M: 睡眠時間にこだわりすぎだよ。
Y: ヤフオクで1,000円くらいで売れそうな手編みのマフラーを、
同じ人が40時間かけて作った場合、
p = 1000÷1000 + 40÷(24−10−6) = 6.00
M: やっぱり、手編みのマフラーより1万円ね。
Y: お金はあるけど時間の無い人は、時間をかけることで
お金は無いけど時間のある人は、お金をかけることで、p値が上がる。
M: 自分が無いものを渡すといいってことね。
Y: 貧しくて時間もなければ、プレゼントに輝きが出る。
M: 数字にしたところで、さっき言ったとおり、
プレゼントしてくれる人のことを、どう思ってるかで変わるんじゃない?
Y: その変則値を捉えるため、
本学会では、愛情係数と呼ばれるものを利用する。
M: 何学会?
Y: 愛情係数も踏まえると、本当のプレゼント価値(P)は次の式となる。
P = i p ( i :愛情係数)
M: i はどうやって算出するの?
Y: 愛は計り知れない。
M: 結局 i 次第じゃない。
Y: この i は、プレゼントを渡す側ではなく、
もらう側の気持ちであることに注意。
M: 渡す側は結局、喜ばれるかどうかは、分からないわけね。
Y: i = 10000000 とかセットされた日には、
何もらっても嬉しいってことになる。
M: まあ、そうだよね。
Y: この i は負数も取ることができる。
M: i < 0 で嫌いってこと?
Y: 亀梨君から便箋にビッチリかかれた手紙をプレゼントされたら?
M: 家宝。
Y: 僕から手紙を渡したら?
M: ストーカー法。
Y: 全く同じものでも、愛情係数がマイナスだと、
プレゼント自体もマイナスということになってしまうわけだ。
M: でも、あんたは、そんなこと考える必要あるの?
Y: どうして?
M: そもそもプレゼントなんて、もらえないじゃない。
Y: おやすみ。
M: おやすみ。
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