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2023年05月11日13:23

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真夜中の訪問者

昨夜遅く、寝入っていたら玄関の鍵をがちゃがちゃやる音が聞こえた。
父が年寄り特有の待てしばしのなさで、私に渡す仕事の書類をおきにきたのだろう、と忌々しく思ったものの、眠くて眠くて目があかない。そうこうしていると、鍵がうまく開かなかったのか扉をガタガタやる音が聞こえた。今月は仕事がたてこんでいることをさしひいても夜中のけたたましい訪問は腹に据えかねる。昼間、仕事で切羽詰まった父にやつあたりで怒鳴られたばかりだったので意地でも応答はせずそのまま寝た。

朝になって書類が置いてあるのを見たら…置いてない。
あれ?
置き場所が違うのかと家じゅうを見たけどどこにもない。
こういうとき父は汚ったない字でメモを残すのだがそれも見当たらない。

もしかしたら私はわりと神経質な質なのかもしれないけど、私の留守中に誰かが扉や家具を触った痕跡を決して見逃せないのだけど、家に人の入った様子がない。
つまり真夜中の訪問者は家の中に入ってこなかったらしい。

鍵が開けられなくて扉の外に紙袋でも残されているのかと思いきやそれもない。

てことは。
多分訪問者は父ではなかった。

そこでふと、玄関には2つ鍵があるけど、そもそもの作り付けの鍵はひとつのみで、もうひとつは前の住人が用心が悪いから、ととりつけたということを思い出す。
オートロックの中なのに用心深いことだなあとあまり気にしてなかったんだけど、もしかして得体のしれない訪問を受けたことがあったのかも…?

ちなみに私自身、会社がビルの7階にあって家は5階にあるのに、帰宅時混乱して7階でエレベータを降り、開くはずのない7階のお家の扉に鍵をさしてガタガタやってしまったことがある。お留守だったようでよかった。



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