伏線があります。
前の職場のパートのおばちゃんの体験した話。
※そのおばちゃんの名前を仮に「メグミさん」とします※
メグミさんが、24歳の頃に事務職で会社員をしてました。
メグミさんの部署には10人くらいの同僚や先輩や上司がいたのですが、その中に「ミズタニさん(仮名)」という30代の男性の先輩がいました。
ある日、数人でミーティングをする機会があって先輩のミズタニさんが、ミーティングの途中で…
「この件に関して『メグちゃん』はどう思う?」
と意見を求められたそうです。
ミズタニさんとそれほど飲みに行ったり、仕事以外で話す機会もなかったのに突然、愛称のように呼ばれたのに「あれ?」と思ったそうです。
でも、自分の名前は「メグミ」だし否定するのも変だし、誰かの呼び方と混同してしまっただけかもしれない。と思ったのでスルーしてミーティングを続けました。
それをきっかけにしたのか?ミズタニさんは、時々メグミさんのことを「メグちゃん」と呼ぶことが増えていきました。
当のメグミさんは、気にしないようにしていたのですが、周りの社員の人が「ミズタニさんと付き合ってるの?」と誤解するようになっていきました。
最初は同僚の数人だったのが、女性の先輩社員にも上司にも言われ始めたので、「いつかミズタニさんに毅然とした態度を見せないと」と意を決したそうです。
それから間もなく部署の係長とミズタニさんとメグミさん3人のミーティングがあり、その時もミズタニさんが…
「これについてメグちゃんは、どう思う?」
と聞いてきたので、メグミさんは言い返しました。
「ミズタニさん!もう馴れ馴れしく『メグちゃん』て呼ぶの止めてもらえませんか!そんなに仲良くなった覚えもないし、周りの人も誤解してるんですよ!」
語気を強めに言ったにも関わらずミズタニさんは、
「え〜?今更?なんでダメなの?そんなに嫌がってなかったじゃない」
ヘラヘラとして気にも止めない様子だったそうです。イラッとしたメグミさんは、
「てか、ミズタニさん!私のことなんて仕事以外で何も知らないですよね!?」
と突っぱねると
「知ってるよ…
昨日、駅前のレンタルビデオ屋で(ディズニー映画)『アラジン』のビデオ借りてたでしょ?俺も見たよ『アラジン』」
と笑いながら言いました。
一瞬で体の熱が無くなったんじゃないか?と思うくらい寒気を感じたそうです。
『なんでその事知ってるの?』
プライベートで会ったこともない相手が、自分の生活を熟知してるのに怖くて怖くて俯いてしまい、デスクの下の自分の足がガクガク震えていきました。
当時はストーカーと言う名称も意味も知れ渡っていない時代だったのです。
最悪な事にやりとりを見てた係長が
「あれ?一緒に同じ映画観るなんて、やっぱり付き合ってるんじゃない?」
と勘違いしてしまったのです。
(ミズタニさんは、「俺も見たよ」とは言ってますが「一緒に見た」とは言ってません)
怖くて俯いたのを「関係をバラされて恥ずかしくなった」からと勘違いが重なり、根も葉もない噂が広がってしまいました。
結局色んな意味で職場にいられなくなったメグミさんは仕事を辞めて実家に避難したそうです。
話は変わるのですが…九火の職場にあんまり尊敬出来ない先輩がいるんですけどね、その先輩とは、「仕事の内容以外で会話をしたことなんて無い」のに、何をキッカケにしたのか?ちょっと前から、九火のことを下の名前で呼び捨てで呼ぶようになったんですよね〜…
正直
すっげーーーーーっ怖い!
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