あー、もうチャチャっと短く書いておこう。
1月28日、土曜日、夜。
新世界国際劇場へ。
今後の同劇場のラインナップは……
・【『ファイブ・デビルズ』、『紅い服の少女 第一章 神隠し』、『ブラック・リッジ』】
・【『フラッグ・デイ 父を想う日』、『ギャング・カルテット 世紀の怪盗アンサンブル』、『オンリー・ゴッド』】
・【『MEN 同じ顔の男たち』、『ドライビング・バニー』、『スノー・モンスター』】
『スノー・モンスター』は、本来、レンタルDVDスルー作品。中国映画。極北の地で、120メートルの雪男みたいなバケモンと巨大サメが出て来るパニック物らしい。
この日は劇場内がとても寒くて驚いた。コートを着たまま観たけれど、それでも寒かった。足先が寒さで痺れるわ、手指がかじかむわでキツかったなあ……(TT)
●『ドライヴ』(5回目)
2011年度カンヌ国際映画祭監督賞受賞作品。監督はデンマーク出身のニコラス・ウィンディング・レフン。『プッシャー』(ビデオタイトル『プッシャー/麻薬密売人』)の人だ。コレがハリウッド進出第一弾となる。
【自動車修理工場で働く1人の男。彼は卓越したドライビング・テクニックを持ち、映画のカー・スタントマンとしても活躍している。その一方、強盗の逃走を手助けする<逃がし屋>という闇の顔も持っている。ある日、彼は同じアパートに暮らす人妻アイリーンと出逢い、恋に落ちてしまう。アイリーンは、夫であるスタンダードが服役中で幼い息子と2人暮らしの身だが、ほどなくスタンダードが出所。しかし、スタンダードは多額の借金を背負ってしまい、強盗の仕事を請け負ってしまう。男はアイリーンと、その息子のためにスタンダードの手助けをする事を決意するのだが……】というストーリー。
主演は若手演技派筆頭株のライアン・ゴズリング。80年代だったらエミリオ・エステヴェスだろうな。よく似ている。アイリーンに扮するのは、これまた若手演技派として注目されているキャリー・マリガン。その他、ロン・パールマン、オスカー・アイザック、アルバート・ブルックスといったクセモノが脇を固めている。
面白いっ!!
才気に溢れた演出と、スピード感溢れる撮影、テンポの良い編集が光っており、冒頭からのめり込んだ。ピンクのタイトルが浮かび上がった瞬間、「あ、これはアタリだ!!」とピンと来た。音楽の使い方も素晴らしい。
カー・アクションの見せ方の上手さには唸った。ドラマ部分も無駄がない。静謐なドラマ展開によるムード作りも滅法巧みだが、バイオレンス描写は容赦が無い。メリハリが効いている。濃密な100分。
主人公の男には名前がない。役名は<ドライバー>である。その過去も、なぜ<逃がし屋>などをやっているのかも判らない。そして台詞も極度に少ない。そういった中で「銃は持たない。運転だけだ」、「5分は何があっても待つ。しかし5分経ったらもう居ないと思え」という一言一言が際立つ。
プロットといい、キャラクター設定といい、ウォルター・ヒルの快作『ザ・ドライバー』を彷彿とさせる作品だが、カー・アクションは本作の方がスタイリッシュ。流れるようなカメラワークに漲る疾走感が素晴らしい。
本作で数々の映画賞で助演男優賞を受賞&ノミネートされたアルバート・ブルックスは静かな狂気を湛えていて確かに強烈だが、怪優ロン・パールマンも味のある演技で存在感を示していて、思わずニンマリさせられた。
個人的には、どうしても上品さが抜け切らないキャリー・マリガンがややミス・キャストだと感じた。あれほど清楚なアイリーンが、どうしてスタンダードなんていう小悪党と結婚してるんだよ……? 子ども、全然、親父に似てないし…… と、そこがどうにも気になってしまったのだけれども、その点を差し引いても充分賞賛に値する秀作だ。
……と、封切時に書いた映画日記から丸ごとの引用で済ませてしまう♪(←怠惰)
●『RRR』
絶賛の渦に巻かれているインド映画『RRR』。確かに面白かった。けれど、熱狂とまではいかず。長いわー…… インターミッション、日本でも欲しかった。序盤は章立てみたいな構成だったのに、途中から区切りが無くなっちゃったのはなぜだろうか? そこいらも含めて、ちょっとバランスが悪いかなあ、とも。いや、面白かったんだけどね。
●『チケット・トゥ・パラダイス』
不仲の元夫婦(ジョージ・クルーニー&ジュリア・ロバーツ)が、愛娘のスピード婚を阻止しようと手を組む話。王道の作り。型通りとも言う。無難に仕立てたラブ・コメディ。まあ、揃ってアカデミー賞俳優&ビッグ・スターという大御所二人の初共演というのが見所なのだろうなあ。僕は、特に二人のファンでは無いので、「まあボチボチかなー」といった程度。随所にふるった台詞があったのは◎。ジョージ・クルーニーのサバサバ感も良かった。バリ島ロケは美麗。
といったところ。
この日のベストは『コーリャ 愛のプラハ』。『RRR』も面白かったけれど、個人的な趣味嗜好に従うとこうなるって事。男臭いアクション、あんまり得意じゃあないからなあ、僕……
以上ですー。
<左添付画像使用許諾:(C)2011 Drive Film Holdings, LLC. All rights reserved.>
<中添付画像使用許諾:(C)2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.>
<右添付画像使用許諾:(C)2022 Universal Studios. All Rights Reserved.>
ログインしてコメントを確認・投稿する