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2023年01月21日15:45

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【映画日記】『ソングバード』、『君だけが知らない』、『ムーラン −戦場の花−』

 1月21日、土曜日。

 日が変わった頃に新世界国際劇場に到着。

 今後の同劇場のラインナップは……

・【『RRR』、『チケット・トゥ・パラダイス』、『ドライヴ』】
・【『ファイブ・デビルズ』、『紅い服の少女 第一章 神隠し』、『ブラック・リッジ』】
・【『フラッグ・デイ 父を想う日』、『ギャング・カルテット 世紀の怪盗アンサンブル』、『オンリー・ゴッド』】

 この他に、予告編で『MEN 同じ顔の男たち』が流れていた。当然に『紅い服の少女 第二章 真実』、『1957 水門橋決戦』も近々上映するはずだ。それにしても、『フラッグ・デイ 父を想う日』、早いなあ。封切りから1ヶ月ちょっとで掛かるのか。配給はショウゲート。観たばかりの『ドリーム・ホース』もショウゲート配給作品だ。やっぱり掛かるかも知れない……(汗)


 さて、今週の3本立、参ります〜♪


●『ソングバード』

【2024年。4年前に始まった新型ウイルスCOVID-23は突然変異を起こし、致死率が59%を超え、世界的に猛威を振るっていた。ウイルスに感染した者は強制的に<Qゾーン>と呼ばれる施設に隔離されるが、そこの管理は異常なまでに厳格で、環境も極めて劣悪だった。そんな中、免疫保持者であるニコ(K・J・アパ)は、施設外でバイク便をして暮らしている。が、恋人のサラ(ソフィア・カーソン)には会えない日々が続いていた。サラの祖母が、ウイルス感染を警戒しているためだ。しかし、突如、その祖母が感染し、発症してしまう。即座に対策班が派遣され、サラは<Qゾーン>に連行されそうになる。ニコはサラを救うために疾走する!!】というスジ。

 監督&製作総指揮はアダム・メイソン。監督としてのキャリアは20年以上にもなるが、本作が初の日本劇場公開作品となる。主演2人は日本での知名度が低い。と、ここでウリとなったのが以下の2点。

・2020年の実際にロックダウンされていたロサンゼルスで撮影を敢行!!
・マイケル・ベイ製作作品!!

 である。現在では【デミ・ムーア出演】など集客には結びつくまい。割合に出番は多いのだが、もう、往年の清楚さなんて微塵も無いし……(←といってビッチでも無いという中途半端な役どころ)

 脇を固めるのは、他に、ブラッドリー・ウィットフォード、ポール・ウォルター・ハウザー、ピーター・ストーメアといった面々。渋い!! 特にハウザーとストーメアがイイ味を出している。けれど、彼らじゃあウリにならないもんね……(←ストーメアなんてポスターに名前すら載っていない!! シェイクスピア劇もこなす名優だぞぉっ!!)

 むう…… これはしんどかった…… 84分という短尺だが、それであるにも関わらずダラダラとしている。【マイケル・ベイ製作】を前面に出しておきながら爆発が無い!!(^^;) 

 ストーリーが複数に割れており、それが収束する事もなく、バラバラなので余計に退屈した。【ロックダウン状態のロサンゼルスでロケをした】といっても、それは「予算が抑えられて良かったんじゃあないの?」といった程度。比べるのも何だけれど、マイケル・マン監督の『ヒート』のクライマックスなんて、金を掛けまくってガンガンに交通封鎖して素晴らしかっただけに、本作に関しては「新型コロナ禍での便乗商売やんけ……」って。おまけにスジがダメ、主演カップルは魅力に乏しいと来た。これは辛い…… ごめんなさい、酷評です……

 【パンデミック下の免疫保持者物】とくれば、スティーヴン・キングの『ザ・スタンド』でしょうよ。どうせなら、ドカーンと予算を投じてアレを劇場用映画化して欲しいなー。


●『君だけが知らない』

 本日のお目当てはコレっ♪

【ある事故で記憶喪失になってしまったスジン(ソ・イェジ)は、夫であるジフン(キム・ガンウ)の献身的なサポートで、徐々に日常生活を取り戻し始めるが、ほどなく彼女を不可思議な異変が襲う。ふとしたはずみで未来が見えるようになってしまったのだ。しかし精神科医からは「デ・ジャビュ(デ・ジャヴ)です」と診断されるが、周囲では彼女が見た通りの出来事が生じる。やがてスジンには、目の前で起きている事が、現実なのか、未来なのか、はたまた単なる妄想なのか、その境界が判らなくなっていく…… そんな状況下で、優しかったはずの夫に不審な点が見受けられるようになる……】というスジ。

 韓国産サスペンス。監督&共同脚本は 本作が監督デビュー作となるソ・ユミン。『四月の雪』の脚本家と言えば、「へえ〜」と思う方もいらっしゃるだろう。

 マイミクさんが高く評価されていたので楽しみにしていた作品だ。

 けれど、うーん…… ごめんなさい。僕は期待した程には楽しめなかった。ネット上の映画レビューでは確かに高評価が多く見受けられるのだけれど……

 えっとね…… スジンが見るのは<未来>って宣伝されているけれど、実はフラッシュ・フォワードだけじゃあなくて、フラッシュ・バックも混在しているのね。となると、随所で辻褄が合わなくなるんだわ。この辻褄合わせは、<撮っておけば良いシーンを押さえておけば解決する>はずなのだけれど、本作ではソレをしていないから、「へ……?」ってなってしまう。

 あと、中盤で刑事が、ある写真を指差して一言を呟くのだけれど、その瞬間に、僕、おおよそのネタが判っちゃったんです。となると、その後は、もう「どうしてスジンは疑問に思っているはずのあれやこれやを問い質さないのか?」という点が気になってしまって。普通、尋ねるだろう、と考えだしたら、「あー…… アソコもココも、ミスリードを招くための手段なのねー……」となってしまって…… あと、スジンが献身的な夫に触れた時にだけは殆ど何も幻視しないのはどうしてなのか?、と。ココはとても気になった。

 もっと騙されたかったなあ、と。大いに期待していただけに、粗が気になった恰好。

 ただ、本作はサスペンス映画であると同時に、切なく深いピュアな愛の映画。無償の愛の映画なんです。そこには好感が持てた。


●『ムーラン −戦場の花−』

【南北朝時代の中国。北魏に蛮族が侵攻し、辺境の要害は苦戦を強いられていた。そのため、近隣の村々で徴兵が行われる。その中、年老いた父の代わりにと、娘のムーランが性別を偽って入営する。<女性が兵舎に入り込むと死罪>という禁を犯しながらも、ムーランの素性はバレる事が無く(また仲間からも守られ)、武勲を立てていく。しかし、戦況は著しく悪化し、兵士は数人となり、兵糧も尽きてしまう……】というスジ。

 中国映画。日本劇場未公開作品。今回が初の劇場上映となる。

 中国の伝説『花木蘭』を基に脚色した作品。この伝説は、古くは『花木蘭従軍』(1927)を皮切りに複数回に渡って映画化されている。が、まあ、一躍世界的に有名になったのは、まずはディズニーの長編アニメ『ムーラン』(1998)&『ムーラン2』(2005・日本劇場未公開、DVDリリース)からだろう。次いで、ジングル・マ監督&ヴィッキー・チャオ主演の実写版『ムーラン』(2009・日本劇場未公開、DVDリリース)。更にはディズニーが超大作として実写化しながら、コロナ禍で劇場上映中止となり配信メインのリリースとなってしまった『ムーラン』(2020・日本劇場未公開、配信のみ)がある。他に、中国版実写TVシリーズも有るし、2020年には他に2作品=『ムーラン 美しき英雄』&『ムーラン 最後の戦い』が製作され、日本でDVDリリースされている(←ジョン・ウー監督の『レッド・クリフ』では、ヴィッキー・チャオが敵国の兵士に男装して紛れ込むシークエンスがあるが、アレも元ネタは『花木蘭』であろう。あんなエピソード、『三国志』には無いもの)

 本作は、明らかに2020年ハリウッド版に乗っかっる形で企画されたものだろう。ハリウッド版が公開中止となったので、本作も大打撃を受けたはずだ。御愁傷様である……

 全く期待していなかったけれど、これが意外にボチボチと面白い。アクションは多め。全編に渡って合戦シーンが盛り込まれている。ワイヤー・アクションやスローモーション、CGなどを多用しているが、なかなかに見せる。飽きる事は無かった。最後の最後まで踏ん張って進軍太鼓を叩き続ける老兵の姿は胸に迫るものがあったし。(←ワタクシ、老将、老兵って好きなんです。『三国志』で言えば黄忠とか厳顔。『銀河英雄伝説』で言えばメルカッツとかビュコック♪)

 ただ、94分しか無くて、描き込み不足な箇所がチラホラ。これ、もう20分〜30分長くしてもダレなかったと思う。あと、ムーランを演じたフー・シェアールが好みのタイプじゃあなかったなあ、って。DVDジャケット(←本編では紅い服など纏わないし、軍旗も黒である)は良さげだけれども、本編は殆どスッピンですからね。そのスッピン顔が、あまり好みじゃあなかったなあ。まあ、これは専ら個人的な趣味に依るものだけれども。僕としては、全盛期のブリジット・リンとかカリーナ・ラウとか、チャーリー・ヤンとかいった、狐目&色白&細面な姐さんがイイなあと……(←嗜好、まっしぐら……^^;)

 また、ムーランが鼻っ柱が強く、喧嘩の腕も冴える事は冒頭で描かれるけれど、武術の津人である事が描かれていないので、「え? なんでこんなに動けるの……?」とは感じたなあ。あと、最後は濁さずに、ストレートに大合戦をやって欲しかった。「これから大反撃!!」ってところで終わるのだもの。加えて、小悪党に落とし前を付けるかの如き落ちは要らない。そんな部分はカットして、真っ向から大合戦すれば良かったのに。

 で、ですねえ。最後の最後に字幕で【この映画を中国人民解放軍に捧げる】と出た瞬間、正直、気持ちが萎えましたー……


 終映後、帰宅。

 じっくりと入浴して、ちょっとだけ台所に立ち、その他の家事を幾つか済ませてから日記を書き始めて現在に至る。

 以上ですー。


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