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2023年01月21日13:12

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【映画日記】『ドリーム・ホース』、『そばかす』

 1月19日、木曜日。

 朝から夕刻まで用事が有ったので起きっ放し。夜、死んだように眠った。


 1月20日、金曜日。

 【生誕80周年記念 クロード・ミレール映画祭】の『ある秘密』を観たかったのだけれど、今月はもう厳選しないといけない懐事情につきスルーする事にした。アホみたいに身体が怠かったし。

 昼過ぎに回復。集合ポストを確認したところ、マイミクさんから素敵なプレゼントが届いていた。映画鑑賞券〜〜〜〜っ♪(嬉) このタイミングでコレ! 大変にありがたい。

 夕刻、外出。

 梅田に出て新刊書店でマンガ『銀河英雄伝説』25巻(集英社:刊、田中芳樹:作、藤崎竜:画)と、『キネマ旬報』最新号を購入。あらかじめ用意しておいた図書カードを使用。

 大阪ステーションシティシネマとシネ・リーブル梅田で新作映画チラシを収集。3種類。水曜日に来たばかりだから少ない。

 シネ・リーブル梅田で2作品を鑑賞。ありがたや、ありがたや。


●『ドリーム・ホース』

【舞台はイギリスはウェールズ地方にある小さな村。パートと介護だけの単調な毎日を送る主婦のジャン(トニ・コレット)は夫と二人暮らし。そんな暮らしに飽き飽きしていたジャンは、馬主経験のあるハワード(ダミアン・ルイス)に触発されて競走馬を育てる事を思い付き、村の皆に共同で馬主となることを呼び掛ける。繁殖牝馬の購入&種付けをして生まれた仔馬を育て、<各人が週10ポンドずつを2年間出し合えば立派な競走馬になる!>と言うジャンに約20人の村人が賛同し馬主組合を結成する。組合の決め事は<決して儲けようとしない事&胸の高鳴り(ウェールズ語でホウィル)を求める事>だ。仔馬はすくすくと育ち、<ドリームアライアンス(夢の同盟)>と名付けられ、やがてレースに挑む事になる。<ドリームアライアンス>は奇跡的にレースに勝ち進み、組合員たちに覇気を与えていくが……】というスジ。

 「これ、新世界国際劇場で掛かるかも知れないなあ……」と思いつつも、観逃がしたくないので封切で観る事にした。

 実話の映画化であるらしい。本作の基になったのはサンダンス映画祭で観客賞を受賞したドキュメンタリー映画『ダークホース』(日本未公開)であるとか。

 これは良作だ。

 僕は元来、こういった<問題を抱えた or 鬱屈しているコミュニティの人々が一致団結して事に当たるハートフルな映画>が好きだ。例えば、『ウェールズの山』、『ウェイクアップ!ネッド』、『フル・モンティ』、『ブラス!』といった作品群。老人コーラス隊の姿を捉えたドキュメンタリー映画『ヤング@ハート』なんてのもあった。最近だと、ちょっと落ちるけれど老人チアリーディング物の『チア・アップ!』とかも。コミュニティを家族に限定したなら『リトル・ミス・サンシャイン』も即座に思い浮かぶ。

 一方、競馬物、競走馬物となると、本数を余り観ていない。パっと思い浮かぶのは『シービスケット』と『夢駆ける馬ドリーマー』、『雪に願うこと』、あと小学生の時に体育館で学校上映された『優駿 ORACION』ぐらいのものだ(←「学校上映で競馬て……」と思ったものである^^;)

 そもそも、僕は競馬に詳しく無い。学生時代に友人に誘われて3回ばかり賭けた事はあるけれど、その度に僕が賭けた馬がゲートで暴れて出走停止となり、誘って来た友人から「お前が賭けるとレースが荒れるから、もう止めてくれ……」と言われたものだ。損はしていないけれど、得もしていない。プラマイ0な競馬経験であった…… 他に競馬と聞いて思い出すのは、偶然にライスシャワー転倒時のレースをテレビで視ていて「わー…… 可哀相に……」と思った事ぐらいである。あ、あと2015年に数名で集って賭けている場に居て、その結果が勝ちで、訳も分からないまま、皆に混ざって「わーい!!」とはしゃいだ事があったな、うん。でもまあ、競馬に関しては全く疎い。何も知らないと言って良い。

 でも、そんな僕でも、本作は面白かった!!

 ウェールズ出身のユーロス・リン監督の下に、同じウェールズ出身の俳優陣が結集。ロンドン出身のダミアン・ルイス以外は見慣れない人ばかりだが皆が揃って好演している。その中で、オーストラリア出身のトニ・コレットが違和感なく主人公のジャンを演じきっており、実力派の面目躍如。

 見所は何といってもレース・シーン。調教も撮影も大変に苦労をしただろうが、その甲斐あって実に見応えの有るものに仕上がっている。幾度も手に汗を握りながら見入った。疾走する競走馬たちの姿も、レース場の芝生も目に美しく、爽快だ。適度なユーモアを醸し出す猥雑さも有りつつ、気品も有る。その塩梅も程が良い。

 とても気持ちの良い映画だった。なかなかのオススメである。

 あ! そうそう!! エンドクレジットが始まっても席を立たないように〜〜♪


●『そばかす』

【30歳になる蘇畑佳純(そばた・かすみ=三浦透子)は、チェリストになる夢を諦めて実家に戻ってコールセンターで働いている。恋人は居ない。趣味は映画鑑賞で、好きな映画はトム・クルーズ主演の『宇宙戦争』。家族関係はチョイとゴチャゴチャしている妹は結婚して妊娠中の身。 救急救命士の父は鬱気味で休職中。バツ3の祖母は思った事をズケズケと口にする。そして母は、佳純に恋人がいない事を嘆き、騙し討ちのような手口でお見合いをセッティングする。しかし、佳純は、異性にせよ同性にせよ、他者に恋愛感情を抱く事が無い無性愛者=ア・セクシュアルだった。ある日、彼女は思い立って保育園に転職をする。そんな中、佳純がカミングアウトをしても、それを理解してくれるのは、ゲイである幼馴染の同僚男性や、中学時代の同級生で元AV女優の真帆(前田敦子)ぐらいのもので、周囲の理解は得られない。けれど彼女の決意は固い。「恋はした事がない。これからもしない」と……】というスジ。

 監督は『ジャンクション29』、『僕の好きな女の子』の玉田真也。企画&原作&脚本は『his』のアサダアツシ。他の出演者に北村匠海(友情出演)、伊藤万理華、伊島空、前原滉、田島令子、坂井真紀、三宅弘城といった面々。

 悪く無い。本作が初の単独主演作となる三浦透子は力演だし。ただ、悪くは無いけれど、観ていて、言いたい事が幾つも生じた。

 まず、タイトルの「そばかす」とはヒロインの氏名の略称だが、ドラマの中で彼女のニックネームであるわけでも無く、身体的特徴であるわけでも無い。なのに、一体全体にどうして、このタイトルなのだろう!? 保育園の保護者参観時用に佳純が披露する、彼女流にアレンジした『シンデレラ』の紙芝居を突然に中断してしまうのはなぜ!?(←しかも再開されないので結末が判らず、とてもモヤっとした気分にさせられた) チェリストへの夢は音大を出た後で既に諦めたはずなのに、終盤で「これが最後」として唐突に演奏するのはなぜゆえ? とうに諦めたんじゃあなかったの? あと、いつ練習したの? 加えて、幼い園児たちの色恋模様なんて必要なの!?、などなどなどなど…… 疑問符がいっぱい湧いた。

 一方、家族描写は良い。演者の面々も、それぞれに巧く、過度なカリカチュアは為されていない。マンガになってしまう一歩手前で踏み止まっている点は良かった。また、「わかった! お姉ちゃんはレズビアンなんでしょ!!」といって聞かない短絡的な妹の言葉に対して、「違うっ!!」と激しく声を荒げる佳純の心情も良く判る。これは同性愛者を差別している訳では無い。ここに在るのは、「『それとこれとは違う」っていう事を、どうして解ってくれないの!?」という苛立ちだ。佳純が「トム・クルーズがヒーローじゃなくて、とにかく逃げて逃げて逃げまくるだけの『宇宙戦争』が好き」というのも効いている。彼女は、あのトム・クルーズに自己投影をしているのだな、と。ここいらは腑に落ちる。

 前向きな終幕に関しては、なんだか着地点を見定めて狙いすましたようなあざとさを感じもしたが、これでドン詰まりだったり、宙吊り状態で放り出したりはさせられないものねえ。まあ、都合が良過ぎるけれども、まあ落とし所としてはアリかなあ、と、比較的に好意的に受け止めた。

 チョイとギクシャクした作劇で、ストンと心に落ちて来なかったけれども、グダグダに酷いというわけでもない。観ていて飽きはしなかったし。多様性が謳われる現在(いま)らしい一品ではある。

 終映後、新世界に向けて移動。新世界国際劇場のオールナイト3本立の最終クール上映開始まで約1時間半あったので、腹ごしらえをする事にした。

 浪速警察署の西側対面に在る中華料理店・福星楼で『焼きそばセット』。ココに来ると、大抵、コレしか食べていないな…… いつも、【酢豚セット、焼きそばセット、麻婆豆腐セット→780円】という看板が表に出ているのに、この日は出ていなかった。尋ねてみると、「あー…… えーっと…… はい、出来ますよー」との事。どうも24時までのメニューのようだ。入店したのが23時半を回っていたので、早めに看板をしまったのだろう。いつも通りに具沢山で美味しい。ちょっと甘いので、後半で少しキツくなるのだけれども、綺麗にたいらげた。副菜の『小海老のてんぷら』がフワフワのサクサクで、これまた美味しい。あー、でも、次は別のメニューにもトライしてみよう。

 といったところで、この後、3作品を鑑賞。

 でも、一旦、ココで区切りますー。

 以上ー。

<左添付画像使用許諾:(C)DREAM HORSE FILMS LIMITED AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION>
<右添付画像使用許諾:(C)2022「そばかす」製作委員会>
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