1月5日、木曜日。
夕刻に眠剤を飲み下して泥のように眠った。3日振りに得られた睡眠だ。アホみたいに気持ちが良い。【なーーーーんにも無い世界】への旅である。
1月6日、金曜日。
とにかく眠っていたい。そう思い、起きては眠剤を追加服用してしまうというダメっぷり。が、人間、薬を使おうとも、そうそう眠っていられるわけではなく、どんどんと睡眠の質が低下していく。それでも、眠る。不眠が続き過ぎた。昼間に電話が鳴った事には気付いたものの、放置して眠る。毎週恒例の新世界国際劇場3本立オールナイトも取り止めとした。意地で眠り続けた。合間に『黙示録 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄』(文藝春秋:刊、春日太一:著)をザっと読み、『映画芸術』のバックナンバー9冊にもザザっと目を通した。
1月7日、土曜日。
朝に目が覚めた。幾ら何でも、もう眠られない。昼に電話が鳴った。2年前に入院した際に知り合ったダンプ松本似の姐さんからであった。「昨日、電話したけど出えへんくて。映画観に行ってるんやったらエエねんけど、めちゃくちゃ心配したわっ!!」と。一度、電話に出なかっただけで、そんなに心配されても困る……
大家さんに新年の御挨拶に伺う。昨年内に差し上げた映画チラシを見て『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』に足を運ばれたとか。「良かったですわー♪」との事。なら良かった。この作品、アメリカ本国では批評家受けが芳しく無い上、興行的にもコケているのだが、観た人の評判は上々のようだ。でも、僕は洋楽に疎いのでスルー……
「薬が無いと、現在の貴方はどうやっても眠られないですから、毎日規則正しく薬を飲むようにして下さい」という主治医の先生の言いつけを守らなかったため、手元にもう眠剤が無い。となると、今日はもう不眠確定だ。「昨日行けなかった新世界国際劇場のオールナイト3本立に行こう……」と思いつつ、夕方の映画館スケジュールも調べた。前売ムビチケを持っている『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー2』を早めに観ておきたい。この木曜日で上映終了となる『銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海 4Kリマスター版』も観ておきたい。丁度良い具合に、なんばパークスシネマでハシゴ出来ると知る。しかし、そうすると、『銀英伝』と新世界3本立の間がスッポリと空いてしまう。なら、『ファミリア』か『かがみの孤城』のどちらかも観てしまえ。うーん、でも、どちらにしよう……? ……直感は『ファミリア』と告げているなあ。それに従おう。40分あれば徒歩で新世界まで充分に行けるだろう。
少し早めに家を出て、一駅離れたところにある古本チェーン店を覗くも、何も購入せず。なんばに出て、1軒の金券ショップに向かう。「東映株主優待券の2月以降の綴り券、もう出てるじゃろうか?」として。出ていた。これは早めに押さえておかないと売り切れてしまう可能性が高い。「えいやっ!」とばかりに1冊を買ってしまう。いちどきの出費は嵩むが、トータルするとかなりの節約になる。これで、2月は『レジェンド&バタフライ』、3月は『シン・仮面ライダー』を観よう。ついでに『キネマ旬報』&マンガ『銀河英雄伝説』25巻用の図書カードも購入。100円の節約となった。塵も積もればなんとやら、である。
TOHOシネマズなんば、なんばパークスシネマにて新作映画チラシを収集。合計7種類。この金曜日に解禁された物ばかりだ。
●『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー2』
公開2週目で1日2回の上映になってしまっている。客入りはパラパラといったところ。
<90分で前売ムビチケ2,400円(当日2,600円)&入場者特典無し>は高いと思う。しかも、全15曲の内、大半はこれまでの劇場版シリーズで披露されていたものだ。新映像は数曲のみである(←それもセル版のDVDに収録されているものばかりだ) そのため、昨年1月公開の『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー 2007-2016 歌旅〜縁会〜一会』は観に行かなかった。けれども、今回は、「やっぱり良い音響で観たいなあ。みゆき、好きだし」と。
今回のセットリストはコチラ→
https://miyukimovie.jp/setlist.html
やっぱり劇場だと音が違う。僕の家はヘッポコ音声なので。うん、観に来て良かった。ただ、大ヒットした『地上の星』なんてのは、僕はそんなに好きじゃあないんだなあ。今回、入ってないけど『わかれうた』、『アザミ嬢のララバイ』とか、そのアレンジの『ララバイSINGER』なんてえのが好き。今回流れた曲だと『命の別名』は何度聴いても良い。あと『あした』で滂沱の涙。『蕎麦屋』、『ホームにて』、『化粧』なんかも良かった。
20分空いて、次。
●『銀河英雄伝説外伝/わが征くは星の大海 4Kリマスター版』
客入りはパラパラ。『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー2』より少し多いぐらい。20人ちょっとかなー。それぐらい。もう1日1回の上映になってしまっている(←大阪市内だと、大阪ステーションシティシネマで1日2回上映しているから、観客は分散しているのだろう。府下だとMOVIX堺とMOVIX八尾でも上映しているらしいし)
入場者特典として<清水恵蔵監督の描き下ろしイラスト・ポストカード【ラインハルトとヤン】>を頂けた。続けて、今週金曜日から2週間限定公開となる『銀河英雄伝説外伝/新たなる戦いの序曲(オーヴァチュア) 4Kリマスター版』では<同【ラインハルトとキルヒアイス】>が配布されるそうな。欲しいなあ……(2作品共通のパンフレットも欲しいが、懐が「無理……」と言っている……TT)
さて、本作。田中芳樹による大ベストセラー小説『銀河英雄伝説』(徳間書店:刊)の刊行開始40周年(=2022年)記念として製作された4Kリマスター版。オリジナル初公開は1988年。この時、僕はまだ原作を知らなくて劇場では観ていない。中学校2年生の時に、銀函入りの本伝5分冊&『銀河英雄伝説外伝 黄金の翼』別冊封入豪華愛蔵版と外伝4冊を購入して貪るように読み、続けてTVアニメ版もOVAも全部観た。この時にレンタルビデオで1度観ている。
59分の中編。
原作の中途(クライマックスは第4次ティアマト会戦)の挿話なので、一見さんには全くオススメできないけれども……
ファンなら必見である!!(←ファン向けなので、あらすじ等は省略)
ラインハルトが、まだ、<フォン・ローエングラム>ではなく、<フォン・ミューゼル>だった頃の話だ。といっても、原作を知らない方には何のこっちゃ判らないと思うが。
いやあ、凄い、凄い!
何が凄いって、音が凄い、音が!! 身体を震わせる5.1chサラウンドで、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ラヴェルらの楽曲がバンバンと。実に荘厳!! この音楽への手入れで、本作はまた新たな息吹を吹き込まれたと言って差し支えない。それほどに見事。クライマックスで淡々と流れる新日本フィルハーモニー演奏の録りおろしによるボレロが圧巻! ラインハルトの妙計に、ヤンの奇策!! アガるっ!!!!
<銀河声優伝説>の異名をとるだけの事はあって、本作も声優陣が豪華! スタッフも豪華!!
ファンとしては大満足の一篇でありました。
『銀英伝』ファンは劇場で体感すべしっ!!
と、ここでひとまず区切りますー。
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