変わらぬ日常。

10月27日(木)。

一日毎に日暮れは早くなり夜明けは遅くなる。夜が長い。
冬は夜の時間と言い換えてもいいだろう。　　



変わらぬ日常。
今日もカツ丼を食し食後は駅ナカのカフェでコーヒーゼリー。
ここで女友達のSさんとそのボーイフレンドのNさんと無責任なことを言って笑う。
変わらぬ日常。
平穏な日々。

そんな変わらぬ日常に変わったことが起きた。
マンションの入り口でバスを待っていたらその約束の時間より5分ぐらい前にタクシーが止まった。
乗っていたのは最近越してきた白髪のお爺ちゃん。
お爺ちゃんは買い物して来たスーパーのポリ袋を片手に持ってタクシーを降りた。
そしてマンション入り口に一歩進んだところでよろけてタクシー側に後頭部から倒れた。
えっ！
マンション内部から見ていると遠近感がなくお爺ちゃんの頭がタクシーの後輪にかかっているように見える。
タクシーがエンジンをかけて震えている。
アレ！
あのままタクシーが発車したらお爺ちゃんの頭が轢かれてしまう。
思わず大声が出た。
運転手さん！運転手さ〜ん！

ボクの声が届いたわけではないだろうが、ボクがお爺ちゃんの側に駆け寄る前に運転手さんがお爺ちゃんに近寄り起き上げた。
ボクが出来たのは道端に転がったポリ袋を拾うことだけだった。

何もなくて良かった。