今朝のトレーニングタイムに音楽アプリから村下孝蔵さんの「冬物語」が流れてきた。
ちょうど30年前、視覚障碍者施設にいた時のギタークラブの発表会でこの曲のピアノ伴奏をしてくれた女性がいた。
当時は晴眼者の大学生だったが、今頃はどうされているんだろうってふと思った。
そのころ、彼女のことが好きになったが、当然のことながら相手には彼氏がいるし、かなわぬ恋だった。
でも、施設に研修生として来ていた彼女としょっちゅう神戸まで帰ったものだ。
カラオケや飲みにも行ったし、村下孝蔵さんのコンサートやグリーンスタジアムでオリックス対巨人のオープン戦にも行った。
友人たちと開催した喫茶店ライブにも来てくれて、その帰りの電車の中で僕の両手を取り、彼女のほおに押し当ててくれたりした。
こんなことされたら、好きにならずにいられないよ〜。
最後には彼女のご実家にまでお邪魔し、ご両親や柴犬のアキナにもご挨拶をしたもんだ。
彼女にはっきりと振られて2年くらい立ったころ、当時の顔ぶれでの飲み会があった。
そこにいた彼女に僕はふてくされた態度を取り、まともに会話をせず、おとなげない自分をさらけ出したままお別れし、二度とお会いすることはなかった。
きっと最低な人だと思って、どこかで見かけても話しかけようとはしなかったことだろう。
でも、今にして思えば、たくさんの素敵な思い出をわずかな間にたくさんいただいていたんだなと思う。
コロナになってから、こんな思い出を歌にしようと丹念に作り始めていたが、ほぼ完成というところでメロディーに満足できず、作り直そうとしたものの、それっきりになっている。
そんな中途半端は当時の恋心そのものを表すようだ。
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