18980802 NO5602 測量技師の雇い入れに関する件
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012_0120_0070 駐韓日本公使館記録 12巻 一二. 本省往来信 (7) 測量技師の雇い入れに関する件
文書題目 (7) 測量技師の雇い入れに関する件
文書番号 発第四五号
発信日 明治三十一年八月二日 ( 1898年 08月 02日 )
発信者 京城 加藤 弁理公使
受信者 大隈 大臣
(7) 測量技師の雇い入れに関する件
発第四五号
当国政府が先月六日「勅令」第二十五号をもって「量地衙門職員及び処務規程」を頒布し、その規程は「探聞報告」第四十七号で申報に及びましたが、今回その「規程第九条」により、技師長に米国人・巨廉（コリョン Kru-mmである。目下平安道にある雲山鉱山に雇われている者）を雇い入れる事となり、本年九月一日より向う五ヶ年の期限をもって本月十四日契約済みになりました。そもそも当国政府が本衙門（＊量地衙門）を設置したのはどこの場所の測量を主とするつもりなのか、またはどのような必要から出たものなのかは推定できないが、この規程には単に第二十三条に「細則は総裁官がこれを議定する」とだけ掲げてこれを明らかに示さないだけでなく、また細則もまだ発布していないのでその大略を知る方法がなかったのだが、今後技師が契約によって動くときは、第一款に「国内の田地・溝渠・疎水・道路・橋梁並びに砲台を建設できる適当な場所を審察させる」云々とあり、これによって当国政府の意向のある所を明らかにできるようです。なお御参考までに別紙該契約書写を添えます。この件申報に及びます。 敬具
明治三十一年八月二日
京城 加藤 弁理公使
大隈 大臣 宛
[別紙]
文書題目 [契約書]
[契約書]
大韓政府에셔美国量地技師巨廉을本国量地首技師로雇聘�鮃臚�
第一款 該技師을測量事務에雇聘되国内田地에設洑引水와道路橋梁과建築砲台要隘等処를幷為審察事
第二款 該技師가量地事務를首先行弁되光武二年七月五日에大皇帝陛下게셔議政府에詔勅사另設量地衙門命令을一切奉行事
第参款 該技師가測量事務에技手補十員以内와学徒幾員을選用되該事務告竣期限内에�魍叉算媚愆�監督을遵行事
第四款 土地尺量器械와書冊과及他器具買用銭貨는大韓政府에셔専弁되該等物은該衙門所有物로認야専管고該等物買得기前에該衙門命令을得여야買得케고買得後에는該物件을該員請求거슬随야准給事
第五款 該技師一行이其在地方執務時에巡檢의最優保護를受며日用諸費�鮗�該地方官挪用事
第六款 上奏裁可신바規程을依야該技師의雇聘年限은五個年으로定고月銀은本年陽曆九月一日로始야計給되第初年에�鯔荳鷸寡憾蟻萋麈�에�鯔荳鷸寡憾渊集蟻荵嫁�에�鯔荳鷸揺憾蟻荵庸�에�鯔荳鷸揺憾渊集蟻荼淒�에�鯔荳鷂淺憾�으로約定事
第七款 該技師五個年雇約期限内에事務閑劇을随하야由期参朔을特准事
第八款 該技師가竣約後에其本国컬넘비싀道오하요郡第지回還時에는上等船車費准給事
第九款 該技師居住에可合家屋은漢城内로備給事
第十款 該技師及随行中旅費�鯔櫁北�에셔支給하되但該技師衣食은自弁事
第十一款 該技師가倘遇本国莠民擾害等면自本政府로相当賠補를論事
第十二款 自本政府로該測量事務를耽擱야虛度月日�魘�遇에는該技師가自願退雇되回還車船費�鮠搬菷�款施行事
第十参款 大韓政府에셔此約에対야該技師가醉妄이有거나抑或悖行이有야激発民心거�霓潅�가若不其実미有境遇에�鯊┥β極楾饂醗�야審査情弊고該約을罷解되倘有長病難宜之症하야廃務罷帰�魘�遇에�鮠搬菷�款야該車船費을准給事
第十四款 此約을美国公使가認准며大韓外部大臣에記存되漢英文各一件식繕付야日後較准時에는英文으로施行事
光武二年七月十四日
大韓量地衙門総裁官 沈相�癲⇒�道宰、代弁 李采淵
(七月十七日接手)
〈＊私訳〉
[契約書]
大韓政府では米国の量地技師・巨廉（コリョン Kru-mm）を本国の量地技術士として雇聘(こへい ＊招待して雇用すること)する契約を結んだ。
第一款 この技師を測量事務に雇聘するが、国内の田畑に溝渠を作って水を引く事業と、道路、橋梁、並びに砲台設置の要所などをあわせて審察すること。
第二款 この技師は測量事務において先頭に立って処理するが、一八九八年七月五日大皇帝陛下が議政府に詔勅を下され別途設置する量地衙門の命令にすべて従うこと。
第三款 この技師は、測量事務に必要な技手補十名と学生若干を選抜し採用するが、その事務が終わるまでこの技師が指揮監督をすること。
第四款 土地尺量機械と書籍及びその他の機具を購入するための費用は大韓政府が支出し、この物件はこの衙門の所有物と認定・専管し、この物件を購入する前にこの衙門の命令を受けて購入し、購入した後にはこの物件をこの人物の請求に従って配給すること。
第五款 この技師一行がその駐在する地方で執務する時、巡検（スンゴム ＊現在の警察官）の最優待保護を受け、各種日用の費用は該当地方官から受け取って使用する事。
第六款 上奏し裁可なさった規定によりこの技師の雇聘年限を五ヶ年と定め、月給は本年陽暦九月一日より始めて計算して支給されるが、初年は毎月一日に三百元、第二年は毎月一日に三百五十元、第三年には毎月一日に四百元、第四年には毎月初日に四百五十元、第五年には毎月一日に五百元と約定すること。
第七款 この技師の五ヶ年雇聘約定期間内に事務が閑暇な時を利用して三ヵ月の休暇を特別に許可する。
第八款 この技師が、測量が終わった後本国のコロンバス州オハイオ郡（＊オハイオ州コロンバス郡、の間違い）に帰る時には上等船車費料を支給すること。
第九款 この技師が居住するのに適当な家屋を漢城内に提供すること。
第十款 この技師の随行員の旅費は本衙門から支給するが、但しこの技師の衣食は自費とする。
第十一款 この技師が万一本国国民に損害を加えた場合は本政府より相当する賠償を求める。
第十二款 本政府が測量事務を放棄し無為に歳月を送る場合はこの技師は退職を申請することができ、帰国する旅費は第八款に従って施行する。
第十三款 大韓政府はこの契約が成立した後、この技師が泥酔して妄言を吐いたり、あるいは背徳乱行があって民心を激昂させ心根が誠実でない場合には、本国領事と相議して情弊（＊私情から生じる弊害）を審査した上でこの約定を解消するが、万一長期治療を要する病気がありその間仕事が続けられず帰国しなければならない場合には第八款に照らして旅費を支給する。
第十四款 この約定を米国公使が承認し、大韓外部大臣が記録を保存するが、漢•英文各一件ずつ作成し後日比較批准するときには英文で施行する。
一八九八年七月十四日
大韓量地衙門 総裁官 沈相�� 李道宰 代弁 李采淵
(七月 十七日 接手)
〈＊尾上敏子 韓国語訳から和訳〉
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