〜ひとりの少年が殺害された悲しい事件をきっかけに、激しい戦いの舞台と化したアテナ団地。その争いの渦中には、被害者である少年の兄たちがいた〜<ネトフリより>
今作以前の観賞作品の感想もたまっているんですが、今作の衝撃があまりに凄かったので、早く書いておきたかった。
町山智浩さんが今作をtwitterで絶賛されていたので、ずっと止めていたネトフリ再加入。(そして、すぐに退会手続き
)
フランス発の暴動映画。
雰囲気は『レ・ミゼラブル(2020)』
タイトルは舞台となるアテナ団地から。
団地が舞台というと『GAGARINE/ガガーリン』も思い出す。
町山さんが言われていたとおり、冒頭から11分、タイトルが出るまでの映像が、とてつもなく凄い!!!!!
一体、どうやって撮ったんだ〜?
真面目に、その部分を見るだけでも、NETFLIX加入して、元は取れます。
本当に、信じられない映像で。衝撃的。
物語は4人兄弟の末っ子が何者かに殺されてしまい、残された3人の兄のそれぞれを描いていくんですが、メインは軍人の次男アブドゥルと、暴動を起こすきっかけを作る3男カリム。
長男のモクテルは麻薬ディーラー。住まいもこの団地ではなさそう。
兄弟の対立は、おそらくフランス国内の民族&移民問題を表しているっぽい。
で、途中でわかるんですが、この兄弟、父親が違うんです。異父兄弟っていうのかな。
お母さんは同じ。(確か)
で、私が個人的に印象に残ったのが、暴動の最中に、お母さんから、息子たちそれぞれのスマホに電話がかかってくる場面。
次から次へと、スマホの待ち受けに「Maman」って出てきて・・・なんだか、それが、とてつもなく切なくて〜〜〜。
次から次へと、破滅的なれど美しいシーンが続いて、虜。
時に「さっきのあの人が、こんなところに!」っていう、くすっとさせる場面も。
※ネトフリ公式(予告編もこちらにあります)
https://www.netflix.com/jp/title/81312828
※町山智浩 Netflix『アテナ』を語る
https://miyearnzzlabo.com/archives/91936
監督のロマン・ガブラスは、なんとあのコスタ=ガブラスの息子さん!
アテネ出身でフランスで活躍されているという。
で、お姉さんのジュリー・ガブラスも映画監督という。『ぜんぶ、フィデルのせい』
とにかく観てもらいたい。凄まじい傑作。
あまりに凄くて、この作品をどうしてスクリーンで観られないのか、猛烈に悔しくなりました。4.5☆
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