■野菜にも推しがある!?みんなが常備しておきたい、大好きな野菜は何?
(ママスタジアム - 09月22日 08:41)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=176&from=diary&id=7120127
「ナス。天ぷらもナスが一番。」
YES!! ナス料理で1番好きなのは天ぷら!
天ぷらで1番好きなのはナス!!
…って言うと、私の周りは変な顔してくるんですが何故に。ナス天ぷらがあると、それだけ皿の隅にとっておいて最後に食べるとですよ(好きなものは最後に残す派)。ポーカーフェイスを守りつつ、ナスだけは誰にも手を出させないゼ!! 取れるもんなら取ってみなさい。我が仮面の下の欲望の素顔を見せてくりゃろう……!!!!!!!!!
欲望の仮面 (Mask of Desire / Mukundo) 1999年 100分(105分とも)
主演 ガウリ・マッラ & ミティラー・シャルマー & ラタン・スベディ
監督/製作/原案 ツェリン・リタール・シェルパ
"今すぐ立ち去れ。この女の身体を傷つけることなからん。去れ! 悪霊よ去れ!!"
https://www.youtube.com/watch?v=Eh1p9dzzwp4
「…我はティルプラ・マータ。何者も我を従えぬ。今より語る言葉は、これ全て真実とならん…!!」
今日もガウリは、自らの境遇を押し込めて、苦しむ家族たちを相手に"祈祷師"として女神の言葉を告げる…。
カトマンズに住むサラスウォティは、夫ディーパクとの間に2人の娘をもうけて幸せな毎日を暮らすも、男児出産を切望しながら果たせない自分に悩んでいた。
3人目の出産も近づいたある朝、深夜番の仕事を終えて就寝する夫と登校する娘たちを見送りながら寺院へ男児出産祈願に赴くサラスウォティは、突然「下の川岸にある女神ティルプラ・マータの祠で願えば、お前の望みは叶うだろう」と語る苦行者と出会う。半信半疑の彼女が向かった川岸にある祠に祈りを捧げたサラスウォティは、ついに念願の男児を出産するも喜びもつかの間、赤ん坊は数日後には病気で死んでしまう…!!
悲しみにくれるサラスウォティは姑と喧嘩になってしまって家庭内は険悪。心配するディーパクは、妻が語っていた女神ティルプラ・マータの祠へ詣でてみようと考える。その祠の敷地内で彼は、女神の言葉を口寄せする祈祷師ジャアクリニの姿を見る…
主な登場人物 ()内は役者名
ギータ (ミティラー・シャルマー) ジャアクリニと呼ばれる祈祷師の仕事をしている女性。過去の出来事が心の傷となって今も苦しんでいて、トランス状態になりやすい。
祈祷の案内役 (ニルマール・ピャクレル) ギータの仕事仲間。
ディーパク (ラタン・スベディ) 深夜番の守衛。サラスウォティの夫で本作主人公の1人。サッカー好きで、近所のサッカーチームの練習に呼ばれることがある。
サッカー少年たち (ソーナム・シェルパ他)
近所の老人 (ルドラ・ラージ・パーンデーイ) ディーパク一家の下の階に住む老人。ディーパクたちと同じ井戸を使う相談相手。
サラスウォティ (ガウリ・マッラ) 信心深いディーパクの妻。本作の主人公の1人。2人続けての女児誕生に悩み、男児出産を熱望する。
ジェティ (ディーピカ・ダーカル) サラスウォティ夫婦の娘。
カンチ (エリカ・ダーカル) サラスウォティ夫婦の娘。
サドゥー (ハヌマン・ダース) サラスウォティに女神ティルプラ・マータへの祈祷を行うべきと助言する苦行者。登場の仕方が不気味。
花輪売り (ラーマチャンドラ・アディカーリー) サラスウォティに奉納用の花輪を売る、足に障害を持つ男。女神ティルプラ・マータの信者。
ディーパクの母 (ラーマー・ターパリア) 妊娠中のサラスウォティの手伝いで息子の家にやって来る。
クリシュナ (クリシュナ・ダーカル) ギータのかつての夫。
少女期のギータ (ジョティ・ターパ)
ネパールのミラ・プロダクションと日本のNHKで共同製作されたネパール映画。
世界各地の映画祭で上映され、2001年度米国アカデミー外国映画賞のネパール映画代表作として選定されている(しかし、結局ノミネートされなかった模様)。日本では、1999年のNHKアジア・フィルム・フェスティバルで上映されている。
お話は、男児誕生を望む妻とそんな妻を気遣う夫の結びつき、信頼関係のゆらぎを中心として、そこに関わって来る祈祷師役のギータとの三角関係(友情・愛情・それを越えたなにか…)を描くものながら、その人と人をつなぎとめる「信頼」の在り方、その裏に見え隠れする、現代社会が持つ「自我」なるものの成立以前から伝わる古代的精神世界の混沌なる影響を見せて来る不可思議な読後感を残す衝撃作。
本作に続く06年のツェリン・リタール・シェルパ監督作「Karma(尼僧カルマ)」と同じくドキュメンタリー的な登場人物たちの暮らしの有様を描く静かな画面ながら、テーマ先行気味だった「Karma」よりも不穏さ演出のキレが鋭く目が離せない迫力に満ちているのは、裏も表も噛みしめる人の心理劇に注目してるせいか。
娘2人との生活に幸せを感じる夫に対し、男児を産めない自分への慣習的悲哀から逃れられない妻の対比。一見幸せな家庭を築いているかに見える夫婦の、言葉では認識できない意識のズレが、妻の寺院参拝時に突如現れるサドゥー(ヒンドゥーの苦行僧)の不穏さとなって現出して来る映像的説得力がスンバらし。
ようやく授かった男児誕生を喜ぶのもつかの間、サドゥーの導きによる女神の祝福かと思われた男児を失う夫婦の絶望が、再び女神への尊宗を強化して祈祷師ギータの元へ通っていく映画の目線の冷徹さも印象的。
どちらかといえば合理主義的でスピリチュアルなものに興味のない夫側も、妻の悲嘆に耐えられず寺院の片隅で行われている女神の神託寄せの祈祷師の妖しげな商売に希望を見出して妻を元気付けようとしてしまう。その心の動揺も観客には手に取るようにわかってしまうし、その奥にある夫婦双方の悲しみが、合理主義では救われないものであることも了解できてしまう。例え、寺院の祈祷師の口寄せ業がどんなに妖しげであろうと、サドゥーの登場が映画的に不穏の前触れ的に描かれていようと…。映画は、前近代の象徴である宗教儀式の妖しさと、現代の象徴となる夫や近所の老人が語る合理主義のロジックも、どちらも肯定せずに一定の距離を保った上で並列して描いていく。
この夫婦の様子を近所から眺めていた祈祷師ギータが話に関わって来てから、急に物語は三角関係の恋愛譚に変わったように見えるものの、物語はすぐにギータが夫婦に求めていたものが普通の愛情とは違うこと、彼女の言動とはズレていく彼女の様子からそれが見えて来る悪夢的現象を、映画的起伏として描いていく。
ギータの過去の悪夢が描かれるに至って、なぜ彼女が妖しげな祈祷師業で生活しなければならなかったのか、なぜ宗教儀式の中ですぐにトランス状態になりやすいのか、その神寄せと称して数々の家族の問題に一方的に解決策を与える自分の立場の危うさ・心理的負担が分かれば分かるほど、夫婦以上の絶望がギータの内を占めている悲しさも見えてくる。
中盤までは、苦痛に満ちている人生における救いを得る方法はただ「人と関わっていく」しかないと説く本作。ある程度の段階まではギータによって夫婦は救われ、夫婦によってギータもまた救われていくものの、ギータの心の傷が癒えれば癒えるほどに祈祷師としての仕事がうまくいかなくなり、ギータ自身の生きる場所を失わせていく結果を招いていくと言うアンビバレンツが立ちはだかる。
サラスウォティ側も、ギータとの信頼関係が高まれば高まるほどにギータと夫との仲を勘繰り、子供にもあたりだし、神への信仰に救済を見ていたはずの彼女の心は暗い疑念ばかりで満ちて行ってしまう。人の心とはなんと脆く、悲哀ばかりを溜め込んでいくものである事か…。
主人公の1人サラスウォティを演じるガウリ・マッラは、1952年カトマンズ生まれ。89年の「Santaan」で映画デビューし、02年にネパールのモーション・ピクチャー主演女優賞を獲得したのを始め、数々の映画賞を受賞する名優。一時米国に移住していたものの、14年にネパールに帰国しTV・映画双方で活躍している。
もう1人の主人公ディーパク役のラタン・スベディは、本作の後01年の「Siudo Ko Sindoor」に出演しているらしいけれども、詳しい情報が出てこず…。
重要人物であるギータ役のミティラー・シャルマーは、1963年カトマンズ生まれ。9才から子役として活躍。家政学とダンスを修了しつつ、TVや舞台にも多数出演。86年の「Biswas」で映画デビューもして、100作以上の映画にも出演している。女優やダンサーの他、歌やダンスの講師としても活躍中。
そして、映画終幕。
一時的救済によって心の傷が癒えるかと思われた3者は、それぞれの関係性によって寺院の祈祷の場に集合し、その衝撃的な結末を迎える。
自覚的であろうと無自覚であろうと、心の傷から逃げて癒しを得たであろう3者は、結局は癒しによって傷ついていくことになるその暴走した姿は、背景となる宗教文化では説明できない「生きる事」「生活を続ける事」への悲哀を見るよう。その3者3様の虚しさと悲しさは、人の持つ原罪のようなものなのか、はたまた…。
・本作のツェリン・リタール・シェルパ監督の劇映画監督作第2作「Karma(尼僧カルマ)」はこちら
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1979097230&owner_id=3570727
・Mukundo を一言で斬る!
「宗教(religion)のことを『ダルマ(正法、権利、徳、秩序などを含む語)』という感覚。わりとヒンドゥー文化圏理解に必須な感覚なんでなかろか(面倒な面でもある…?)」
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