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2022年06月13日20:12

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アマゾン下請業者の配達員が労組結成、「偽装請負」指摘し労働環境の改善求める

アマゾン下請業者の配達員が労組結成、「偽装請負」指摘し労働環境の改善求める
2022年06月13日 18時34分
弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_5/n_14589/
アマゾンの下請業者を通じて、配達業務に携わっている配達員たちが労働組合「アマゾン配達員組合横須賀支部」を結成し、6月13日に厚生労働省で記者会見を開いた。

配達員たちは現在、下請業者との間で業務委託契約を締結して業務を行っているが、直接的な指揮命令になっていることから、労働基準法の労働者として扱わないことが「偽装請負」にあたる可能性が高いことを指摘し、アマゾンや下請業者に対して、長時間労働の是正や、荷量の適正化などを求めている。

●「是正されないと、ドライバーは働きながら死んでしまう」

この組合は、連合加盟の「全国ユニオン」に参加する地域合同労組「東京ユニオン」に、神奈川県横須賀市の配送センター(amazon三春)で働く10人が参加する形で結成したもので、配達の現場で組合が結成されたのは初めてだという。

配達員はいずれもアマゾンとの直接の契約ではなく、下請業者である若葉ネットワークや、さらにその下請業者と契約を締結して、配達業務を担ってきた。

現場では、アマゾンの配達用アプリ「ラビット」の使用を義務付けられ、アルゴリズムによって決定された配達先をまわっているが、GPSで位置情報を把握されたり、労働時間を管理されたりしているという。また、若葉ネットワークによる朝礼や業務指示、他の配達員の応援指示などもあることから、業務委託ではなく、労働者であると主張している。

組合を支援する菅俊治弁護士は「業務委託だけれども、労働者のように働かされている配達員はたくさんいる。古くて新しい問題だ」と批判。「荷量が拡大の一途をたどり、過重労働が生じている。横須賀だけの問題ではなく、全国で配達業務をやっている人にも一緒にやろうと呼びかけたい」と語った。

荷量については、2021年6月に、アマゾンがAIの導入で配送先を決める方式にして以来、1日最大120個と説明されていたものが、200個を超えることが常態化し、報酬も1個170円から、日当1万8000円に変わったため、健康や生活に重大な影響が出ていると主張している。

組合支部長の男性は「もう耐えられない状況だ。是正されないと、ドライバーは働きながら死んでしまう」と語り、副支部長の男性は、過労による自損事故を起こしたことを語ったうえで、「偽装請負として指摘されていることが全部自分に当てはまる。今のままなら、また事故を起こすかもしれない」と組合結成の動機を語った。

アマゾン三次下請けドライバー「収入同じなのに荷物激増」 労働法の保護なく悲鳴
2022年02月16日 20時19分
弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_5/n_14126/
「収入は変わらないのに、運ぶ量が倍になりました」。三次下請けとしてアマゾンの荷物を運ぶ男性には、この1年で大きな変化が起きた。二次下請けとの契約が変わり、荷物の量に関係なく、報酬が定額になったのだという。

それまでは1個170円。平均約100個を運んでいたから、1日あたり1万7000円ほどだった。しかし、定額になり、報酬は1万8000円になったものの、約200個を運ぶ日もざらではなくなったという。

「毎日12、13時間働く。月に何回かは14、15時間の日もあり、休憩もとれない。フリーランスですが、配送センターの命令に従って働いています。その日の朝にならないと配達コースや物量はわからないし、断ることもできない」

●「重層下請け構造」に課題

別の男性ドライバーも苦境を語る。この男性も三次下請けだが、もともと個数に関係なく月30万円台の報酬でアマゾンの荷物を運んでいたという。

しかし、コロナ禍の需要増もあって、昨年5月ごろから荷物量が増加。単価に換算すると110〜120円台だったのが90円台にまで落ちた。

建交労軽貨物ユニオンによると、コロナ禍で軽貨物の個人事業主が増えるとともに、労働相談も増加している。

名目は個人事業主でも、実態は労働基準法上の労働者と疑われるようなケースもあるという。

「労働組合を立ち上げて交渉したいが、交渉相手は中小企業。アマゾンや元請企業にまで声が届かない。そもそも会社側が、労働組合として扱ってくれない恐れがある。少なくとも労働組合法上の労働者と認めるよう国には基準の見直しを求めたい」(同ユニオン高橋英晴代表)

また、代金の減額などがあっても、直接の契約先の資本金が1000万円に満たなければ、下請け法の対象にならず、重層下請けになっていると対応が難しいという。

●実態は労働者なのに個人事業主化

労働者性が認められるべき労働者に、労働法の保護をかけず、個人事業主として就業させるビジネス手法が広がっているとして、軽貨物ユニオンも加盟する全労連は2月16日、厚労省などにフリーランスの法的保護を求める要求書を提出した。

提出後の記者会見では、複数の労働組合が実態を報告。アニメーターも加盟する映演労協(映画演劇労働組合連合会)は「アニメーターの多くは業務委託。しかし、実態は会社の指揮命令下にあり、長時間拘束されている」などと話した。

アマゾン配達「勝ち組」ギグワーカー「自由な働き方、ブラック社員より遥かにいい」、ネガティブ報道に反論
2022年05月07日 11時37分
弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_5/n_14439/
「なんで取材する方々はそんなにアマゾンに批判的なことばかり書かれるのでしょうか。日本の大手運送会社よりもよっぽどいいですよ」

普通自動車の運転免許と黒ナンバーの軽貨物自動車などを用意すれば、誰でも運送業者として、アマゾンの宅配業務ができる「アマゾンフレックス」。自由に働けるギグワークの一種として、ウーバーイーツなどと同様に知られているが、その実態を取材しようとしたところ、現役ドライバーの佐々木さん(仮名)から、報道する側への冷ややかな言葉をぶつけられた。

ギグワークについては、海外の大手プラットフォーマーの対応を中心に、メディアで否定的に批判されることも多いが、実際に現場で働いている人の思いはそう単純なものではない。(編集部:新志有裕)

●「報酬も高いし、自由なので最高の仕事」

佐々木さんは、10年以上前に大手の運送会社にいたことがあり、その職場は「超ブラック企業」だと感じていた。早朝から深夜までの長時間労働に加え、ハラスメントまがいの理不尽な指示。それに比べると、アマゾンフレックスには、何よりも「自由」があるという。

「下請業者のドライバーと違って、アマゾンと直接やりとりするので、報酬も高いし、何よりも自由なので、最高の仕事ですよ。自由にやれるんだから、やりたくなければやらなければいいだけなんですよ。これからはそういう時代です」

アマゾンフレックスは、2017年の「宅配クライシス」と呼ばれる、大手運送会社の送料抑制や値上げを経て、アマゾンが2019年から独自に始めた仕組みで、ドライバーはアマゾンと直接契約して、アプリで働きたい時間帯の仕事を確保する。倉庫から荷物を持ち出し、AIで組まれたルートに従って配達する。「置き配」が基本になっていることも特徴的だ。

時間単価がいいことから、参入する人たちが増えている。佐々木さんのような慣れたドライバーにとっては、働きやすく、稼げる仕事であり、否定的な見方をされることには、違和感があるという。

●巨大プラットフォーマーの「掌の上の自由」という面も

過去にアマゾンフレックスの宅配ドライバーをやったことがある原田さん(30代男性、仮名)も、以前に中小の物流会社を業務過多でやめたことがあり、「やりたい人が自由にやればいいということは理解できる」と語る。

ただ、「自由であることの良さ」を感じている反面、それはアマゾンの「掌の上の自由」だとも感じている。ある日、突然アカウント停止に陥ってしまったからだ。

「急にアカウントを停止されて、異議申し立てをしたけれどもマニュアル通りの返事しか来なくて、何もできませんでした。その前から、荷物が届いていない件数が多いという警告が出ていましたが、誤配などのミスはなかったと自覚しています。客から何らかのクレームがあったのかもしれませんが、こちらの言い分もまともに聞いてもらえず、納得がいかなかったですね」

プラットフォーマーの一方的な対応は問題視されることが多い。建交労軽貨物ユニオンの高橋英晴代表は「アマゾンフレックスの場合、下請け業者(いわゆるデリバリープロバイダと呼ばれるアマゾンの委託業者のさらに下請け)でドライバーをやる場合に比べて自由はあるのかもしれないですが、アカウント停止や、トラブルがあった時の機械的な対応など、下請けとは違った問題があります」と語る。

また、自己責任で仕事をこなせるのであれば、自由を享受できるが、そうでない場合、淘汰されることになる。

原田さんが東京都の多摩地域でアマゾンフレックスの配達をしていた時、倉庫にいる担当者から電話がかかってきて、「もう何時間経っても(残りの配達個数が)80個くらいから一向に減っていない人がいて、ヘルプに行ってください」と連絡がきた。行ってみると、50代の男性ドライバーで、端末も使いこなせず、地理感覚もなくて四苦八苦していた。原田さんはその時、20個くらいの荷物を預かって、代わりに配達することになった。

後日、倉庫の担当者に聞いてみたところ、「もうその人はやめちゃったよ」ということで、姿を見かけることはなくなったという。

原田さんは「自由にできること自体はいいことだけど、どんな人がやってくるのか、全くわからない面があります」と振り返る。

●「誰もが運送業者の時代」を迎えて

デリバリープロバイダの下請けに入ったことのある、関東の宅配業者の男性経営者・佐藤さんは、アマゾンフレックスも含めて、「誰もが運送業者の時代」がやってきたと感じている。

「アマゾンのAIが指定したルート通りだと、微妙にピンがずれていることもありますが、アマゾンフレックスには、そういうことも確認できずに失敗する『三流』のドライバーもいます。誰もが運送業をできる時代になり、どこかの会社に所属する必要もなくなりましたが、それで本当にいいのかと感じることもあります」

それでも、大手運送会社の経験がある佐藤さんは、「宅配クライシスのころは馬車馬のように働かされていました。そこで一流の配達スキルを身に着けることはできましたが、もうその時には戻りたくはない」と話します。

「誰もが運送業者」の時代になって、良い面、悪い面があることは事実だが、今回、話を聞いた3人のドライバー経験者たちに共通していたのは、アマゾンに対する温度差はあっても、既存の日本の運送会社の働き方がいいとは全く思っていないということだ。

特に、冒頭の佐々木さんが、「日本の大手運送会社はアマゾンに吸収されてしまった方がいいんじゃないか」と極論を語っていたことが印象に残っている。

「宅配クライシス」のころよりも労働環境改善が進んでいるとはいえ、能力が高く、自由にやっていけるドライバーからすれば、人を縛りつける従来型の「働かせ方」に対する見方は厳しい。アマゾンのような巨大プラットフォーマーがもたらす「自由な働き方」については、単にプラットフォーマーの良し悪しだけを見ていては捉えきれない面がある。

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