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2022年05月05日12:55

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知床観光遊覧船事故は起きるべくして起きた人災

【参考資料】

知床遊覧船がブラックな理由「船長は日給8000円のアルバイトで寮費と食事代は自己負担」
https://hanayaka-na-life.com/shiretokoyuransen/

「そこまで判断ミスない」知床観光船の社長 謝罪会見後に従業員へ…疑惑のメッセージ
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000253323.html

桂田社長、沈没は「クジラの可能性」 知床の観光船事故
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/675917

「嘘はつくよ、あの人」元従業員の証言。コロナで自粛も破る営業の実態
https://www.hbc.co.jp/news/dcf315a60e5505428a32bdc2a73ee6eb.html

船長の訓練「コロナ禍での1年では足りない」…専門家「安全管理かなりずさん」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220428-OYT1T50004/

知床・観光船“沈没”の可能性は 高波を再現「実証実験」では海面にとどまり続け…
https://news.ntv.co.jp/category/society/a15c9feec26241da8300e5dd407990c6

【まとめるとこういう事】

・ブラック企業体質のコンサルタントの言う事を鵜呑みにし、賃金が高いからとベテランの船長を解雇。
新人の豊田船長は他県の人で、操舵技術はそれなりにあっても、知床の海は詳しくない。
座礁したり、他の船にぶつけそうになったり、そういうことが多々あった。

・豊田船長の教育期間は数ヶ月〜1年程度だった。(通常、船長をやるには5年は甲板に上がって雑務や実務をこなし、先輩船長に教えてもらうとのこと)

・沈んだKAZU1は瀬戸内海で使っていたもので、外海で使うには不向き。

・船長判断で「今日は波が高いからダメだ」と出航を取りやめると、社長が「何で出さないんだ!」と叱責してくる。
しかもそれは一度や二度ではなく、たびたびあったとのこと。
社長は海の事も船のことも知らないズブの素人で、記者会見でも「港付近は穏やかだったから大丈夫だと思った」と言っていたが、他社のベテラン船長たちからは「港が穏やかでも沖の方は荒れてることは珍しくない」と失笑されていた。

・ベテラン船長解雇後、KAZU1は2度も事故を起こしていた。

・船首に15cm程度のヒビが入っていた。(引き揚げて調査しないと分からないだろうけど、上記参考資料の中で「浸水しない限り沈没は考えにくい」と言われていることから、そこから浸水したと考えられる)

・無線が壊れており、陸地と繋がらなかった。
カシュニの滝付近ではドコモ以外の携帯電話は圏外になる。
豊田船長の携帯電話は圏外で繋がらず、客の携帯電話を借りての118番通報だった。(海上保安庁側の認識)

・当日、水温は4度程度で海に飛び込むのは自殺行為。
にもかかわらず救命ボートの装備すらなかった。

・豊田船長は低賃金だけでなく過重労働で、業者に頼むと金が掛かるからと言う理由で船のオイル交換も毎日やらされていて憔悴しきっていたとみられる。

・船長仲間から「23日は(海が荒れるから)ダメだぞ」と言ったが、多忙過ぎて耳に入ってなかったようだとの証言。

・コロナ渦の自粛期間でも平気で営業していた。
同業他社から批判されたときは「稼ぎは皆様に還元しますから」と言ったが、実際は何もしていないとのこと。

・同地域の同業他社はある程度横の連携を取って足並みを揃えているが、ベテラン船長を解雇してからはそれもしなくなった。

・社長の人となりを知っている同業他社の証言。
「絶対、全部を豊田の責任にすると思ってたから、記者会見で全部自分の責任だと言ったのは驚いた。誰か助言したのかも」

【起きるべくして起きた人災としか言いようがない】

観光遊覧船に限らず、どんな業務でも人の命を預かる際に人命を第一に考えるのは当たり前です。
旅客運送業務でも、医療・介護業界でも、保育業界でも何でもね。
人命を軽視し、必要な安全管理や教育を無視し、カネ・カネ・カネで無茶な営業を繰り返した結果がコレでしょう。
故障箇所の修理もせず、船の上での最高責任者である船長をアルバイトの低賃金・長時間労働でコキ使い、無理な営業を続けた結果、船と船長が限界に来て道中で沈んだわけです。

【知床半島の北側は古代の自然がそのまま残る地域】

私も知床半島は一度行ってみたい地域の一つだったので色々調べたことがありますが、知床岬を含む知床半島の北側は国立公園に指定されており、基本的には立ち入り禁止。
人工物は番屋などがポツポツと、後は船が立ち寄るための小さい港と半島先端の知床岬がある程度で、基本的には古代の自然がそのまま残る地域です。
ヒグマの遭遇率も高く、陸路なんてあってないようなもの。
海路でなく陸路で知床岬を目指す場合は、道なき道を進む必要があり、場合によっては海の中を歩いたり崖を登ったりするらしい。

海の流れも速く、海に放り出された人が陸地まで泳ぐのはほぼ不可能と思われるし、仮に泳ぎ切って陸地までたどり着いたとしても生還するのは不可能かと。

【社長の父親は元町会議員で地元の名士】

この父親が事故発生の一報を知って「高額な保険に入っておいてよかった」と言っていたとのことですが、それが本当ならひとまず遺族への保険金は支払われると考えて良いでしょうが……
既に報道でも流れているように、同業他社への風評被害もあり、キャンセルも相次いでいるとのこと。
ホテル・旅館を幾つも経営していたようですが、もう地元で商売を続けるのは不可能でしょう。

しかもロシアから「漂流者を発見したが海が荒れており救助は出来なかった。リュックを引き揚げたら日本人の身分証が入っていたので連絡した」と打診があったように、海に投げ出された人の一部は北方領土方面に流されています。
ロシアは皆さんご存じの通り、ウクライナに侵略戦争を仕掛けて世界中から制裁を喰らって反発している真っ最中であり、もしロシアが漂流者を保護したら交渉材料に使ってくることは想像に難くない。
国内の問題だけじゃなく、国益を損ね、外交問題にも発展してるという事です。
そんな中で他の地域に引っ越しても、1からやり直すのはほぼ不可能でしょう。

【今求められることは、遺族への補償と社長の責任追及、そして同業他社の安全管理の徹底】

遺族への補償は保険で賄われるのなら良いのでしょうけど、引き揚げ費用は保険の対象なんでしょうかね?
それが対象外だったら、仮に行政が一度肩代わりして引き揚げたとしても、あの社長の性格見たら絶対、支払いはしないと思います。
人命を軽視したズサンな経営をするとどうなるのかという事を対外的にしっかり示すためにも、法が許す限り徹底的に追及すべきです。

同業他社への安全管理の徹底も、既に国会で審議してるようだけど……
強制規定を罰則をしっかり設けること、そして海上保安庁の検査(車で言う車検)も形骸化しないように組み立てなおすべきです。
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