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2022年05月05日11:44

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ペタペタ日記１２６「守るべき者」

■防衛産業、基盤強化に本腰＝相次ぐ撤退に危機感―政府
(時事通信社 - 05月05日 08:02)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6945840

「どうして防衛予算をもっと我々防衛産業の方に廻していただけないんですか？」
「申し訳ない、つい最近まで政権を守るための防衛費に防衛予算の大半を使ってたもんだから」

大切なものを守り切ったおかげで日本がどれだけ貧しくなり、日本の社会がどれだけギスギスしたものになり、日本人の心性がどれほど卑しくなったかはおそらく浮かれた連休が終わればよりリアルに実感できるのだろう

今朝のワイドショーでは江の島の混雑を見て女性レポーターがこう叫んでいた
「ものすごい人の『量』です！」
いよいよ庶民は十把一絡げで量り売りされる時代に突入したようだ

新居に引越しした次男坊は三兄弟の中では一番好みが変わっている
普通の勤労サラリーマンなら買わない赤のフィアット500に乗っているし
新居のダイニングには北欧のデザイン照明を吊るしている

「そこまでこだわらんでもええんやないの？」と言っても
「そこは譲れんのよ」と笑っている
まあ人間的に鼻に付くところがないのでそれ以上のことは言わない

６５インチの大きなテレビがリビングの壁に掛かっていて
ソファーは今日中に入るようだ

ちょっとイキり過ぎだろうと貧乏人の親は鼻白むのだが
「この方が部屋がスッキリするから」と言われれば後の言葉が出ない
ダイニングテーブルと椅子は地元の有名木工会社の逸品だそうだ

「いくらだったん？」と下世話な質問をしたら
「セットで40万くらいかなあ」と言う
「ひえ～！」
貧乏人は悲鳴しか出ない
そんな値段と釣り合うような暮らしぶりができるのだろうか？
と心配はするものの自分たちみたいな百均ライフを実践しろ！とも言えない

段ボールからは北欧のデザインの皿や大谷焼の新しいブランドの茶碗などシャレオツな食器も出てきた

我が家で使っているスーパーや百均で買ったものとは値段とセンスが違うようだ
まあ他人に阿ず自分らしい生き方をするのは良いことだと思う
自分を鮮明にする生き方こそが美しいとむのたけじも言っている

しかしどうしてもおかしいと思うことがあった
使い方はよくわからないがテーブルに置いてその上に食器を並べるようなアフリカ産の大径木をスライスした30㎝＊40㎝くらいの板が数枚あった

「この板は食器棚のどこに仕舞う？」と訊くと
「いや、ちょっとそれは加工のやり直しに出すからそのままにしといて」と言われた
見た感じではきれいに仕上がっていて手直しの個所などないように思えた
「どこを直すの？」
「隅に丸みが付いてるやろ？そこがあかんねん、そこはシャープな直角やないと」
「はあ？」
普通は危険防止や衝撃の緩和のために板の四隅は程度の差こそあっても面取り加工をするのが普通だ
しかも写真のとおりついているかいないかのごくわずかの丸みである
たぶん加工業者も良かれと思って丸みを付けてくれたのだがそれが気に入らないらしい
いったいその丸身加工のあるなしで美的センスにどれだけの落差が生じるのかが自分にはわからない
「これくらいなら一緒やろ」と言っても
「いやいや」と頑なに否定された
おそらく次男坊にはイメージする彼自身の世界観や美的世界があるのだろう
隅にまでこだわる人間に隅をつつくような意見をしたってそれは負けるに決まっている

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