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2022年04月01日09:14

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心に刻まれた言葉

フランスの作家、セリーヌの自伝的小説『夜の果てへの旅〈上〉〈下〉』からのセレクト。


俺たちはちっとも変わらん
靴下から、ご主人から、意見まで

首の回りにはそいつの指が
しっかりとからみついている

酔っ払って無力になればなるほど
自分が強力で
何でも手に入るような気がしてくるものだ

青春の大部分は
不手際のうちに空費される

愛国心の大量投薬と
士気という強壮剤の実物注射

街が大きければ大きいほど
高ければ高いほど
彼らは無関心になる

新しい環境のもとで
僕はもう一度
新しい顔を覚え
別な話し方と嘘のつき方を
学ばねばならない

一生通じて探し求めるものは
生命の実感を味わうための
身を切るような悲しみ

運命の神様は
いったい何を飲んでいなさったのか

自分の場所はてっぺんに決めてある

悩みは自分をひけらかす
それにひきかえ
快楽と貧乏は恥じ入る

ひとりぼっちになることは
死に向かって引きずられること

この世の幸福は結局
楽しんで、楽しみの中で死んでいくこと

悪魔は僕らを誘惑するありとあらゆる手を
持ち合わせているもの

やつには永遠を
僕には当座を

(自尊心)
そいつは
僕の収入に対して
千倍も費用がかかりすぎる

大人たちは心細がっている
子供がもう
両親と同じアクセントではない

手すりから
手を放してしまった

目を閉じさえすればいい
するとそこは人生の向こう側だ
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