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2022年02月26日04:40

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フェルメールについて

 今月、東京に来ているフェルメールの作品を二点鑑賞した。そのうちの、六本木の国立新美術館での『信仰の寓意』について、この絵を鑑賞して「全てのフェルメールを見た」旨を日記に書いたが、まあ、その続稿である。
 私の言う「全てのフェルメール」というのは、以下のものである。

1,現在、原則公開されている作品。
2,小林頼子氏の説に従って、フェルメールの真筆であろうと認定される作品。

 「1」については、リストアップされた作品のほとんどは美術館の所蔵品であるので、現地美術館や来日にした際には鑑賞可能である。1点のみ『ヴァージナルの前に座る若い女』という作品だけは個人蔵になっているが、これは「2」にも関わると考えている。
 あともう一点、ボストンに有った『合奏』は、1990年に盗難に合っているので、現在は犯人並びにその関係者以外は見ることが出来ない。いつか、戻されて公開されたら鑑賞したいものだが、この作品も、当面リストから外す事になる。・
 「2」については、通常フェルメールの作品は「30数点」と呼ばれているが、この「数点」というのが、研究者によって判断が分かれるところなのである。そこで私は、小林頼子氏の説に従い、かつ私自身の素人鑑賞眼をもって、以下の作品は真筆とは認めがたい、乃至は真筆であっても、あまり出来がよろしくないものと判断されるもの。
『赤い帽子の女』
『フルートを持つ女』
 上記二点は共に、ワシントンDCのナショナルギャラリーの所蔵。この二点の内、私は『赤い帽子〜』は見たが、明らかに質の劣る、品位の欠ける作品であった。
『ヴァージナルの前に座る若い女』。これは個人蔵であるから、なかなか鑑賞出来る機会はないだろう。私は、2008年に東京都美術館で見たが、いささか「弱い」という印象を受けた。これら3点は、リストから外してもよろしいと判断する。
 以上、4点の作品を除外したリストの全てが、私にとってのフェルメール作品、という事であり、その全てを鑑賞したという事である。
 ところが、このフェルメール作品群の中には、来日が困難なものが数点ある。以下に掲げる。
 NYのフリック・コレクションのもの。個人コレクションを元に美術館になったものだが、フリックの遺言を守って、他美術館への貸し出しはしていない。これらを見るにはNYへ行かなくてはならない。
『士官と笑う娘』
『中断された音楽』
『婦人と召使い』
 次に、バッキンガム宮殿のロイヤル・コレクション。この一点も貸し出しの可能性はかなり低いだろう。ロンドンに行く必要があるが、この宮殿内のコレクションを見学するのは、普通の美術館に入館するよりは厄介である。私は、20年ほど前に、女王在位50周年記念事業の一環の、宮殿公開の際に、現地で時間指定券を購入して入館した。
『音楽の稽古』
 更にもう一点、これは来日の可能性はあるとは思うが、現地で鑑賞するにも、やや苦労するもの。所蔵のケンウッドハウスは、ロンドンでも郊外にあって、中心部から往復して見学するだけで半日を要する。いささか気負って行動する必要がある。
『ギターを弾く女』

 上記5点は、日本で座して待っていてもその鑑賞の機会は低いので、是非、現地へ、と。
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