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2022年02月14日07:33

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18970322 NO5059 御国書捧呈の件

18970322 NO5059 御国書捧呈の件
한국사데이터베이스 (history.go.kr)
012_0040_0040 駐韓日本公使館記録 12巻 四. 本省往来信 (4) 御国書捧呈の件
文書題目 (4) 御国書捧呈の件
文書番号 発第一九号
発信日 明治三十年三月二十二日 ( 1897年 03月 22日 )
発信者 加藤 弁理公使 (*加藤増雄 1897年 11 月には特命全権 公使を命ぜられる)
受信者 外務大臣 伯爵 大隈重信

(4) 御国書捧呈の件
発第一九号
本月十四日付送第一九号貴信でもって御送付になりました本官の御信任状及び原・全権公使御解任状を同二十日接到致しましたので、「大君主陛下へ謁見の上この捧呈の儀」を即日その筋に照会致して置きましたところ、本月二十二日午後三時引見遊ばされるであろうとの回答があり、そこで当日国分・通訳官並びに新たに着任の小池・外交官補を伴い慶運宮において大君主陛下に進謁、式に従い捧呈を終え、その際陛下の勅語並びに本官の言上は次の通りでした。

「増雄(*加藤増雄)は敬って奏上します。ここに本使を弁理公使に任じ大君主陛下の闕下に駐箚させる旨の大日本皇帝陛下の御信任状、並びに前任・原全権公使の御解任状を親しく大朝鮮大君主陛下に捧呈する光栄を荷います。」

ここで本官はこの両国書を捧呈した。大君主は自らお目通しの後、

大君主 貴国皇帝陛下の国書は朕が親しくこれを読み終えた。卿は長く朕の邦土にあってよく事情に通暁しているので、今回の昇任については朕を始め朕の政府並びに一般臣民はいずれも皆満足している。このようになったので両国の交際は将来益々親密を加えることは朕が信じて疑わないところである。

本官 陛下の懇ろで手厚い勅語を賜ることは、本使において実に望外の光栄とする所である。本使は非才だとはいえ、我が至尊である皇帝陛下の趣旨を奉体し、忠誠篤実もって両国の交誼を益々深厚にすることを一筋に勉めるであろう。常に陛下の寵眷(ちょうけん *お恵み)に感謝し、また聖明の幇助に頼ってその任を全うすることを願う。

大君主 貴国の皇帝・皇后両陛下は共に御健勝にわたらせられるか。

本官 両陛下は以前には一時御不例にわたらせられたのだが、この頃は全く御快癒遊ばされ至極御健勝で、近々京都で施行される英照皇太后陛下(*孝明天皇の女御)の百日祭に行幸なさる予定と承っている。

大君主 そうであろう。東京と京都間の御通輦(*輦はレン、天子の乗る車)は片路の日程は幾日を要するのか。

本官 早朝御発輦になるときはその日の夕刻には京都に御着輦の御都合でありましょう。

大君主 李・大使に対し貴国皇室より鄭重なる接遇を与えらているとの報に接し朕は深く感謝する。

本官 李・大使特派の事は実に陛下の手厚い思し召しによるところで、我が国上下挙げて歓迎款待(かんじ *親しむこと)するのは固よりその思し召しによってである。

なお本官より王太子殿下の御機嫌を伺ったのだが、「喪中の事なのでとかく健康が意の如くならない」との御言葉があった。本官はこの機会に更に貴王室の繁栄並びに貴国の隆盛を祈ると申し上げ、御前を辞し退出致した。この件報申に及びます。 敬具
明治三十年三月二十二日
加藤 弁理公使
外務大臣 伯爵 大隈重信 殿






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