18970607 NO5048 任免一束•雑件
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012_0030_0090 駐韓日本公使館記録 12巻 三. 本省往復報告 (9) [任免一束•雑件]
文書題目 (9) [任免一束•雑件]
文書番号 探聞報告第二七号,発 第七○号 (京城),発 第七一号(仁川),発 第七二号 (釜山),発 第七三号(元山)
発信日 明治三十年六月七日 ( 1897年 06月 07日 )
発信者 加藤 弁理公使
受信者 大隈 外務大臣
(9) [任免一束•雑件]
探聞報告第二七号,発 第七○号 (京城),発 第七一号(仁川),発 第七二号 (釜山),発 第七三号(元山)
任免一束
一. 二品奉常司提調・権膺善（クオンウンソン）は江原道観察使に、三品高霊郡守・�鳥榔福淵船腑轡茱鵝砲老直案酘惨兒〇箸法△い垢譴眄莊酘鷭集淨�に任ぜられた。
一. 副領・李敏宏（イミングアン）は軍部砲工長に去る五日任ぜられた。
一. さきに閔泳瓚（ミンヨンチャン）の兄・泳煥（ヨンファン）に付き添って欧州に赴いて以来長く空席となっていた学部協弁職は、先月二十九日に宮内府特進官・閔泳柱（ミンヨンジュ）に任命があったのだが、同氏は直ちに辞表を呈し本日七日聞き届けられた。
一. 安駉寿（アンギョンス）は先月三十一日再び命じられて中枢院一等議官となった。
一. 警務使・金在豊（キムジェプン）は辞職し、本日軍部協弁・閔泳綺（ミンヨンギ）にその署理（서리 職務代理・代理）を命ぜられた。
一. 駐箚日本公使館書記生・李弼栄（イピリョン）は先月二十四日依願免官となった。
雑件
一. 先月二十日楊州にある荘烈王后・趙氏の山陵にある徽陵の丁字閣と称する一宇が焼け落ちたので、宮内府は直ちに掌礼院卿営繕司長などを遣わし調査させ、法部もまた厳しくこの取調べに従事していたのだが、この頃に至り、この陵の官吏十五、六名を警務庁に引致し審問することがあった。これにかかわらずこの陵閣は再建する事となり去る一日この再建費二万元支出の事に裁可があった。
一. 大行王后(故閔后)の葬式期日の事については、報告第二十六号中において再び延期して陰暦八月七日に改定されると記載して置いたが、その後先月二十日官報号外で「国葬その他各項について吉日を選んで入奏せよ」との詔を下され、その期日を入奏することになっていたのだが、思っていた通り、掌礼院卿は本月一日をもって陰暦八月七日に改定する事を奏上し、直ちにその裁可を得た。
この件につき葬儀演習をなしつつあることは前報告中に記載して置いたのだが、その第一回は既に先月九日において施了しているので、その第二回は陰暦七月十七日、第三回は同月二十九日において施行されると去る二日仰せ出された。
一. 復讐（ポクス）上疏のため金顕峻・李舜九・鄭会圭という三人の名をもって四方に飛檄してその一味を集めた事は前報告中に詳記して置いたのだが、この飛檄の結果、無頼不平の徒で入京するものが日に日に数を加え、その上近来「伏闕上疏（・王城の門前に服して上疏すること）」ということは一種の流行物の様相を呈し、多くは朋党陷擠のため使嗾（しそう ＊指図してそそのかすこと）によるもので、その使嗾者の意外の辺にあるの形跡も相見へ（＊この二十字不明）、政府は今後このような事の恐れがあることを懸念して、先月二十六日において次の詔文でもってこれを禁止された。
「詔して曰く、国王に意見を述べる道を開くことは国の先務であるとはいえ、近頃上疏を喜ぶ人は往々にして、中・外を扇動し大衆を誘って財を集めており、外には意見を述べるのだと言っているが、内は実に事を起こそうとしている。これに対しては特別に禁止を行うことを先務としなければならない。即ち秘書院より曉諭して退送させる。もしまた命に従わないならば、「内部」に警務庁に伝えて一切禁断させる。」
そして幼学・蔡光黙の上疏に対しては、
「この件についてどうしてお前たちの言葉待つことがあろうか。自ら諒解していることがあり、しばしば正していることである。即ち退去をなせ、云々」
また慶尚南北道の幼学・姜懋馨などの上疏に対しては
「しばしば戒めているにもかかわらず、このように煩請するのはまた道理ではない。即ち退去をなせ、云々」
との批旨をもっていずれも退けられた。
これに反し「尊号勧農講武非傭露兵」（＊ロシア兵士を雇用するな）を上疏した前三奉・蘇台永などはなにか別に嫌疑を受けるかどがあったのか、先月警務庁に拘束されている。
一. 新設の侍衛大隊兵舍に旧典園局が充てられ、既に改造工事に着手中である事は機密第二六号侍衛隊新設に関する件の中に記載して置いたのだが、これは先月末において同所の工事が竣成したので、同二十九日に一同が入営した。
一. 今回京城・元山間の電線修築が落成したので、先月三十一日よりこの通信を一般に取り扱うことを農商工部令第十三号を以って発布した。
一. 露兵雇入一件に関し、沈・軍部が韋貝（＊ロシア国代理公使カルル・ウェーベル）氏と直接往復する所があったので、李・外部は権限を侵害されていると言って辞表を提出したのだが、沈・軍部も責任を取って辞表を提出した。しかしながらいずれも国王の優旨をもって許可されなかった。
一. 韓廷の調査による戸口統計表によれば、
京城内外の戸数は四万五千三百九十三で、
人口は二十二万○六百三十二。
これを細別すると、男十一万六千○十五、女十万四千六百十七人である。
平安北道の戸数は九万○四百五十一で、
人口三十四万一千○二、
これを細別すると、男十八万五千百八十三、女十五万五千八百十九人である。
一. 各道に地方兵を増設する事については、本年三月十日宮内府と軍部と協議の上、各地の駅土を軍部所属に移し、なおこれまで廃止してきていた各道所在の各営所属の屯田などを再設し、その利金をもって右の費用に充てる事に定められたのだが、その結果として今回増設した区域及び兵数は次の通り。
水原 五百名 (その内竹山広州開城の三邑に、各一百名宛分置)
公州 五百名 (その内忠州へ二百名、洪州へ一百名分置)
光州 五百名 (その内雲峰へ二百名、羅州へ二百名分置)
安東 三.百名 (その内尚州へ一百名分置)
晋州 四百名 (その内慶州へ二百名分置)
黄州 四百名 (その内兎山へ一百名分置)
原州 五百名 (その内春川へ二百名、江陵へ一百名分置)
安州 五百名 (その内陽徳へ二百名分置)
宣州 五百名 (その内江界・義州・楚山へ各一百名ずつ分置)
咸興 三.百名 (その内三水へ一百名分置)
鏡城 四百名 (その内鍾城へ一百名分置)
合計 四千八百名
以上は露国教官の計画から出たものだとの事である。
以上報告に及びます。 敬具
明治三十年六月七日
加藤 弁理公使
大隈 外務大臣 宛
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