アニメ徒然４７１

　今年ももう終わりだが、TVアニメ作品が山のように量産されて浪費してゆく現状は、あまり良い傾向とは思えない。玉石混交で粗製濫造しても、作品全体の質が低下するばかりで業界の未来は暗くなるしかないのは嘆かわしい。例えば、今季、巨大ロボアニメが多数作られたが、結局良かった作品が１本しか残らない。そろそろ日本の未来というか、アニメの未来を考えるなら、抜本的に見直す時期にきていると個人的には思った１年であった。

・ブルーピリオド
　１期終了。原作はまだ連載中なので続編はありそうだが、とりあえず芸大合格という当初の目的は達成されたので、ここで終わってもいいかな。学園部活系アニメに該当すると思うが、美術の素晴らしさに目覚めた主人公が奮闘努力してプロへの道を歩みだしたのは立派だったし、面白かった。絵画の世界って奥深いわ〜。
　
・月とライカと吸血姫
　１期終了。米ソの宇宙開発競争で、ソ連側の歴史事情が何となく理解できたのは面白かった。現実はもっとえげつない事やってそうだけど。最後に吸血種の暴露をして未来があるような描写は良かったが、吸血姫との仲は決着つかなかったのは残念。後は米国のアポロ計画まで描写して欲しいが、原作がまだ完結してないし、ここまでかなあ〜。
　
・吸血鬼すぐ死ぬ
　１期終了。テンポのいいギャグとちょい下ネタで意外と笑えて面白かった。もう終わりかと思ったら２期あるのね（笑）。ただ、女性キャラのデザインが今一つ美人じゃないのがもったいない。ギャグ作品に美形を求めるのは間違いかもしれんが、エロは美人がボケるからそのギャップが面白いのに。
　
・takt op.Destiny
　とりあえず終了。音楽とバトルを融合させた華麗な描写は良かったが、ストーリーは後半失速気味だったような気がする。音楽に引き寄せられる怪物の謎解きもされなかったし、組織の内部分裂のゴタゴタで終幕とはいかにも歯切れの悪い終わり方だった。２期いらねえ。
　
・プラオレ！
　とりあえず終了。アイスホッケー宣伝作品としてはまあまあかなあ。特に荒れた作画も無かったし、女子の友情もそれとなく描かれて、部活系アニメとしてはこんなものかなあ。最後のステージは余計な付け足しだと思うが（苦笑）。ただ、スポ根アニメとして観るなら燃え要素が全然足りなかった。「かげきしょうじょ」くらいの情熱を注がないと（スポ根じゃないが（笑））。

・進化の実
　１期終了。異世界転生系ではそれなりに楽しめた。まあ、単なるハーレムアニメでしか無かったが（笑）。チート能力がどんどん加速してゆく描写は楽しめたし、人外ばかり嫁候補になってゆくのは笑えた。正妻ゴリラだし。普通美少女に変身したら戻れないのに、簡単にゴリラ変身するしなあ。中の人の演技力には脱帽。２期があれば観たいかも。
　
・サクガン!!
　とりあえず終了。タワーの正体の謎解き無しの投げっぱなしエンドかよ（怒）。巨大ロボアニメの中では期待してたのに、とんだ期待外れの作品だった。ヒロインの正体が人外だからって、テロ集団が終盤近くに突然現れて謎が増えただけじゃねえか。血縁が無くても親子の愛情は変わらないというポリシーは立派だが、世界設定の説明ぶん投げるな〜!!!。
　
・白い砂のアクアトープ
　終了。最後に奇跡が起きて元の水族館が復活するかと思ったがそんな事は無かった（苦笑）。最初キジムナー出して ファンタジー路線かな？と思わせておいて、実はガチでリアルなお仕事系作品だったのは意外だった。ヒロインが将来水族館館長になる立身出世の物語ならばそれでいいのだが、絵の可愛らしさにいい意味で騙された作品だった。まあ面白かった。ここで幕引きして、続編は要らないかな。
　
・マブラヴ オルタネイティヴ
　一応終了。結局、原作は消化しきれなかったか。本編アニメ化するまでに随分時間掛かったのに、やはり１クールで語れるものでは無いか。最後、クーデター未遂で幕引きなのは、本編未消化の恨み節の暗喩なのかもしれないなあ。フェイトシリーズみたいに長くアプローチ出来ればいいが、無理そう。昭和時代ならともかく、令和の今に右翼色傾向の作品出しても一般受けしないみたい。ロボは格好いいのだが…残念。
　
・メガトン級ムサシ
　１期終了。いやあ、予備知識無いから予想外の面白さだった。今季の巨大ロボアニメ作品の中ではトップの良さじゃなかろうか。メカ設定描写は細かくリアル系なのに、戦闘のアクションは昭和のド派手でスーパー系という、ロボアニメの良いところ取りのハイブリット感が堪らなかった。スパロボ参戦待った無しだと思うが、肝心のアニメ版がまだ完結してしてないから、早くても３年後だな。２期は期待したい。失速するなよ〜。

・大正オトメ御伽話
　とりあえず終了。大正時代だから関東大震災は入るだろうなあと予想していたが、案の定ラストにもってきたか。絵の可愛らしさからつい忘れがちだが、物語は結構シリアスだったなあ。不遇を物ともしないヒロインの頑張りは何故か癒された。レトロ恋愛作品としては充分及第点を上げられる。
　
・ジャヒー様はくじけない！
　とりあえず終了。ギャグ作品としてはまあ面白かった。魔法少女を創ったのが、魔王の妹で、姉の気を引く為のしょうもない姉妹喧嘩に巻き込まれて魔界破壊されたんかい（苦笑）。
　
・海賊王女
　良かった、きちんと完結した（笑）。最初海賊と王女の組合せと聞いてどんな感じになるのかと思ったが、結局これ、令和版のＴＶアニメ版「宝島」だったのを改めて理解した。主人公の少年を美少女にしてシルバー船長を主人公の騎士にして憧れの情を恋愛に変えて宝の地図が主人公本人だったという、非常に解りずらい改変を施した予想の斜め上をいった作品だった。面白かった。ヒロインの正体が神が人類を査定する役目の一族で、役目を終えると記憶消去されるのは酷だと思うが、恋愛物としては相方が無償の愛を捧げる美形だからそれでいいのか。
　
・見える子ちゃん
　とりあえず終了。まあまあかな。ホラーコメディとしてはお笑いのセンスが今一つだったが、異能系バトルの亜流と考えれば有りかなあ？。ヒロイン本人が修業して霊能力をパワーアップし、霊が見えなくなるよう制御するのが最終目的なのだろうが、それだと作品が終わってしまうので中途半端なオチにしたか。お稲荷さんの使いがまだいるから、将来ＪＫ陰陽師の道へ進むかもしれんが、そうなるとコメディから路線変更するからやらないか。どこまでも霊災難の娘じゃのう。