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2021年12月06日03:06

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それ、電車じゃない!気動車。

■まるで絵本の1ページ 1本の電車が照らす銀世界...ファンタジックな景色に見惚れる
(Jタウンネット - 12月05日 18:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=241&from=diary&id=6765833
あのさぁ〜…
言ってもせんない事なんだろうけど…
これ、電車じゃないよ。コレは気動車、ディーゼルカー。
そりゃ素人さんには一目見ただけで車種まで解らないとしても無理は無いし責めるつもりはないけれど仮にもMediaで文書書いてお飯喰ってる記者なら、言葉は正しく使おう。
車種が解らないならせめて[列車]と呼んでくれ。1両でも[列車]は成立する。
(もっと言えば[停車場間の本線路上を列車番号と前後部標識を掲げて走る車輌列]が列車で駅構内や操車場・車両基地にいるものはたとえ10両以上繋がっていても車輌…でああるが其処まで言い出したらキリが無いから其処は不問としよう)

喩えて言えば
スパゲッティもマカロニもペンネもひっくるめてパスタであるように
電車=スパゲッティ
気動車=マカロニ
SL=ペンネ
列車=パスタ
こんな概念で捉えてあると嬉しいのだが…
山手線も小田急線も阪急電鉄も列車と呼んで間違いないが
小湊鐵道や関東鉄道常総線を電車と呼ぶと間違いになるのだ
尤も巷では何となくパスタ=スパゲッティな感触を感じるのは気のせいかな?

ややこしくて紛らわしいのが内燃動力で走る車種の内電気式ってヤツ。コレはディーゼルエンジンで発電機を動かしそれで得た電力でモーターを回して走る鉄道車輌。言ってみれば電車や電気機関車に火力発電所を載せたような車輌だ。
北海道で貨物列車を牽いてるレッドベアことDF200(九州でななつ星を牽いてるのも同系車)や、JR東海のHic85系などが該当する。
これらは広義の内燃車輌なのだが、JR東海ではHic85系は[電車]としている。
(JR東海の見解には色々複雑な[大人の事情]があるが紹介しきれないので割愛)

翻って件の只見線。キハ40は純然たる内燃車輌(ディーゼルカー)だ。

尚、内燃車輌とはシリンダー内で燃料を燃やすタイプのエンジンを備えた車輌のことを言う。ディーゼルエンジンを使う車輌が一般的だがガソリンや灯油を燃料とするエンジンを搭載した車輌もかつてはあった。では何故それらはいなくなったのか?
性能・技術面もさることながら最大の理由はガソリンそのものにある。コレで文字通り大火傷を負ったから。

1940/昭和15年1月下旬だった筈。大阪の西成線(今の大阪環状線の前身)安治川口駅でその悲劇は起こった。
その日の朝、通勤通学客を満載した朝の列車=ガソリンカー3両編成=がやや遅れ気味だった。然し安治川口駅で軍用の貨物列車と行き違い=当時は単線で駅でないとすれ違えなかった=を行なうことになっていた。当時の軍は絶対的存在。軍御用達列車を遅らせてはならない。まだ若い転轍手は焦りポイントの切替を急いでしまった。然し、3両編成の最後尾車輌がまだ通過中だったため前後の台車が泣き別れ、股裂き状態になってしまい脱線横転、燃料タンクに亀裂が入りガソリンがこぼれてしまった。そのしずくが火花散らしたバッテリーボックスに降り注いで…
瞬時に爆発炎上、阿鼻叫喚の地獄絵図となり190人もの尊い命が失われる大惨事となってしまった。
あまりの事態に当局は大慌て。ガソリン車は運用を停止した。
その後軽油ならまだガソリンよりは危険性がまだ低いということでディーゼル化が一気に進んだ。一時期は旧国鉄だけで5000両を超えるディーゼルカーを擁したが、現在JR各社の保有台数を合せても其処まではない。電化の進展、ローカル線の廃止、旧世代車の淘汰などで数を減らした。

近年は純然たる内燃車輌より電車のシステムを取り入れたハイブリッド車なども出て来ているからその当りの概念も変えねばならないのかも知れない。


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