12/4(土)
昨3日東京の多摩地区は、雲ひとつない青空が広がっている。小高いおから周囲を見渡すと、マンション群の奥から背骨のように、丹沢山系、または奥多摩・秩父の山々の稜線が連なっている。真っ白い雪を被った富士の頂も顔を出す。気温は午前11時時点で12度、湿度は40%台を記録した。本日4日(土)も澄んだ青空が広がった。最高気温は14度、湿度は昨日と同じく40%台である。午後5時に、夜空に浮かぶ金星が、見かけの明るさで最大光度となるマイナス4,8等級に達した。1等級ごとに明るさは2,5倍変わる。金星は、目安となる8光年離れたマイナス1,4等級のシリウスよりも80倍程明るいことになる。明け方と日暮れ時ひときわ夜空に輝くことからミロのヴィーナスの名前が付けられた。英名ヴィーナスを意味する金星は、天体内部に関すると、高濃度の二酸化炭素に覆われ、平均気温摂氏430度に達する。地球の兄弟として産まれながら、全く異なる道を歩んだ。今宇宙探査の一環として、天体内部に迫ろうとしている。
今回のテーマは、天文学である。月食や日食を含む天体ショーや、突如訪れる隕石衝突を含む天体イベントから、生命誕生まで幅広く考察する。前編、後編の2回にわたる。前編では、新たな太陽系外惑星ニュースについても取り上げた。参考リンクと共にご覧になっていただきたい。
目次
・初めに12月3日(金)の午前中、日本列島の2箇所で発生した地震について
第1章
��2021年11月19日 多摩市鶴牧東公園で部分月食を撮影
��地球生物史を塗り替える発見と共に日本列島で観測された火球について
�C狼總甘擇�凍る全球凍結事件
1:全球凍結仮説が産まれる
2: 全球凍結からの脱出
3:地質学者は探偵
次回掲載予定となる日記の目次
2020年8月22日(土)付け未公開日記
第2章
��2020年に日本列島で目撃された火球、生物の誕生の謎に迫る実験
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・初めに12月3日(金)の地震情報
今朝6時37分、山梨県富士五湖を震源地とするマグニチュード4,8の地震が発生した。震源の深さは19km、大月市で最大震度5弱を記録している。気象庁は、富士山の噴火との関連性はないと、否定しながらも、数日にわたって余震に警戒するように呼びかけた。
奇しくも同日9時28分頃には、紀伊半島の和歌山県でマグニチュード5,4、県内の御坊市で最大震度5弱を記録する地震が起こっている。沿岸部に面しながら津波の心配はない。首都圏でも秋以降相次ぐ微小地震により、警戒が強まっている。
第1章
��2021年11月19日 多摩市鶴牧東公園で部分月食を撮影
部分日食が観測された11月19日(金)を振り返ると、薄い雲が広がっているものの、日差はたっぷりと降り注いでいた。気温は正午時点で15度、湿度は30%台、風速は1m、多くの人々は、天体現象をこの目で見ようと、日中から期待に胸を膨らませていた。部分月食とは、月の一部が欠ける現象を差す。今回は、皆既食に近く、月の表面の98%が太陽光に隠れ、赤銅色に染まる。皆既食に近い部分月食が観測できたのは、1881年12月6日まで140年前まで遡る。
今年は、5月26日に一年で最も月が大きく見える「スーパームーン」と「皆既月食」が重なっていた。あいにく日本列島の多くの地点で、雲の影響により、観測が出来なかった。今回2021年11月19日は、東北地方の一部を除き、列島は概ね晴れている。今夜には、列島各地から観測便りが届くはずである。
私は、360度視界が利く多摩市の鶴牧東公園内にある小山の頂上を撮影舞台に選んだ。この日の夜景が綺麗なトワイライトタイムは、16時48分から10分余り、丁度月が出て、欠けていく様子も観察ができる。
16時40分過ぎに現地に到着した際には、地元の人を中心に、20人から30人程の住民が、待機していた。月が昇る東の空は、青みを帯びているものの、雲が発達している。対して西の空は、筋雲が茜色に染まる。夕焼けショットも狙った。
16時43分 夕日に燃える西の空
16時47分 東の空に欠けた状態で昇る月
16時49分 茜色の空に浮かぶ富士の頂
16時56分 トワイライトタイムに東南方向を撮影
夕焼け撮影の条件はよかったものの、部分月食の観測には、予想以上に条件が悪かった。午後6時過ぎに首都圏では、雲の合間から突如ほぼ95%以上の表面を赤銅色に覆われた月が顔を出したという。自宅に戻り家での仕事があった私は、撮影のタイミングを逃した。午後7時台に撮影した3枚の写真をご覧になっていただきたい。
18時59分
19時15分
19時17分
最後に、2018年1月31日に日本全国で観測できた皆既月食時の写真をご覧になっていただきたい。この日21時51分に皆既食が始まっていた。
撮影日 2018年1月31日 21時53分
次回の月食は、2022年11月8日なる。2021年5月26日と同じく、皆既月食である。乾燥が進む11月は、比較的晴天の日が多いものの、少しでも雲がかかれば、月を隠してしまう。天体ショーは、天気に左右される。今度は、天体イベントから我々生命について考察する。
��地球生物史を塗り替える発見と共に日本列島で観測された火球について
続いては、部分日食の観測を記念して、突如訪れる天体イベント「隕石衝突」と共に「生命誕生」について迫っていく。未公開のまま残っていた2020年8月22日(土)付けの日記と共にご覧になっていただきたい。
2021年7月29日、地球生物史を覆す一大発見があった。カナダのローレンシャン大学のハークウェル地球科学院に属するエリザベス・ターナー教授が、地球最古となる8億9000万年前の生物を発見したと発表した。7月28日付けの英国の科学誌ネイチャーに論文が掲載されている。教授は、カナダ北西部で化石化した構造体について、初期の生物である海綿由来で、8億9000万年前のものだと結論を下した。
詳細 ナゾテクノロジー 2021年7月29日付
https://nazology.net/archives/93694
これまでの常識では、地球全土が凍る「スノーボールアース」時代の脱出時に、氷に閉じ込められていた酸素の大量放出に伴い、生命が誕生したといわれていた。
実のところ海綿類の遺伝子を調べたところ、大雑把に5億年から10億年前に誕生していたことが明らかになっていたのである。初期の生物の存在を突き止めようと、世界各地で古生物学者が調査を続けている。一連の発見に貢献したターナー教授は、太古の地層が残るカナダ北西部からサンプルを採取し、研究室の顕微鏡で調べた。すると、海綿類の一部の体内に見つかる方解石の結晶を内包した微小な管状構造体の網状組織の発見に繋がった。この構造体が、海綿由来との証拠を提示すれば、新たに学会から世界最古の生物と認定される。生物史が書き換わろうとしている。
地球生命は、一説によると、宇宙から隕石に乗って飛来したといわれている。地球の厚い大気は、宇宙から降り注ぐ無数の小天体を分解し、太陽からの有害な紫外線を吸収するる機能を持つ。大気によって、生命体は守られていた。空が真っ暗になる夜に、地上からは小天体の落下時に発生する「火球」が観測される。大気中で消滅せず、地上に衝突した宇宙からの飛来物を「隕石」という。
直近では、2021年11月10日(土)の午後11時ごろ、高知県・いの町のカメラにて、夜空を横切る赤い火の球が、捕らえられた。兵庫県の赤明海峡に設置されたライブカメラを含め、西日本各地で撮影されている。赤石海峡に設置されたライブカメラには、午後11時16分、雲の合間を緑から赤に変化する筋状の光が写っていた。地球に飛来した小天体が粉々に砕け、飛び散っていく様子である。
写真=赤明石海峡大橋のライブカメラに写った火球 掲載元 朝日DEGITALより
https://news.yahoo.co.jp/articles/ebec9200b80e761672245931c7f4b728561170d7
実のところ首都東京では、2021年1月20日の午後8時頃、西の空に大きな火の玉が目撃されている。5秒間は、上弦の月と同じく、マイナス10等級の明るさを保ったという。空気が澄むと、夜空に火の玉が現れやすくなる。火の玉の正体は、地球に降り注ぐ隕石、地球の厚い大気が、分解することにより、天体衝突の被害を抑えてくれた。地球生命は、太陽活動を含め、宇宙現象と深く関わりながら推定40億年の歴史を刻んでいる。
�� 地球全土が凍る全球凍結事件
1:全球凍結仮説が産まれる
さて、生命の誕生と全球凍結がなぜ深く関わるのか、複雑な地球の大気循環にあった。過去に、地球全土が氷床に覆われる「全球凍結」は、24億年前、7億5000万年前、6億5000年前の3度確認されている。年代については諸説あり、正確には確定していない。この画期的な「スノーボールアース仮説」を世に広めたのは、アメリカのハーバード大学のポール・ホフマン教授だった。教授は、7億年前から赤道付近に位置していたナミブ砂漠内で、炭酸塩岩に混じった氷河体積物となる岩の欠片に着目していた。炭酸塩とは、炭素イオンを含む化合物の総称である。炭素イオンは、カルシウムイオンと反応して、炭酸塩岩として海底に堆積した。カルシウムを作りだすのは、サンゴや貝、フリズナ、ウミユリなどの有孔虫である。硬い骨格を作るため、二酸化炭素を吸収していた。二酸化炭素は容易に水に溶けやすく、炭素と酸素に別れる。豊富に存在する水素と結びつき、炭酸水が作りだされる。生物由来のカルシウムは、原子番号20、第2属元素となり、価電子2の状態だ。イオン化傾向の大きさの序列に当たる「電気化学列」では、原子番号3のリチウム、19のカリウムに次いで大きい。カルシウムイオンが、炭酸水素イオンと結びつき、押し固まることで、炭酸塩岩となる。氷河体積物の方は、もちろん寒冷地のみ確認される。なぜ温暖な浅瀬で育つ珊瑚を含む生物由来で生成される炭酸塩岩を氷河体積物が覆うのか、疑問を抱いた。氷河体積物を炭酸塩岩(英語でカーボネート)がすっぽりと覆っていることから「キャップ・カーボネート」と名づけた。化石の珊瑚は、風化してドロマイトと呼ばれる固いピンクの岩に変質していることから「ピンク・カーボネート」ともいう。
写真=キャップ・カーボネート 掲載元 岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)より
http://www.ha.shotoku.ac.jp/~kawa/KYO/CHISITSU/chisou/touketu/01.html
さて赤道付近でも氷河が発達することがないのか、科学的にみると、標高が1万mを越える山の場合は、考えられる。現に地球の陸地が一つにまとまった「パンゲア超大陸」時代、現在のアメリカニューヨークシティーには、高さ1万mを越えるカレドニア山脈が聳え立っていた。時を経て、雨による浸食作用が進み、跡形もなく消えている。アメリカのアバラマ州からカナダ南東部まで延びる全長3200kmのアパラチア山脈が、巨大カレドニア山脈の名残といわれている。平均標高は1000m台、最高峰のミッチェル山の標高は2037mだった。
現在沿岸部に位置するニューヨークのマンハッタン島の地層を見ると、大きな山脈を支えてきた証拠に、岩石が結晶質に変わった跡が残っていた。発見された地名にちなみ、「マンハッタン片岩」という。片岩とは、変成岩の一種で、片理と呼ばれる面状構造を持つ。広域変成作用により、地下深部で専断応力を受けて、再結晶した岩石である。変成作用とは、熱や圧力に伴い、鉱物組成が変化し、岩石の種類が変わることを指す。
写真=ニューヨークシティーのセントラルパークで鎮座するマンハッタン片岩 掲載元4Travel ヒストリカルストーリイ9th.012/07/16 - 2012/07/17より
https://4travel.jp/travelogue/11412787
写真=マンハッタン片岩 掲載元 ウィキペディア 結晶片岩より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%90%E6%99%B6%E7%89%87%E5%B2%A9
さてナミブ砂漠の体積物は、大きな山脈が崩れたことにより、運ばれてきたのか、詳しく検証する必要がある。確かに我々の暮らしにおいても、大雨による土砂災害が起こると、小石や落ち葉、木の枝なども、麓に雪崩れ込む。ナミビア一帯のキャップカーボネートは、距離にして500km、厚さ数百メートルになる。もし、大規模な土砂崩れによって、堆積物が運ばれてきたと仮定すると、標高1000m級の山が崩壊したことになる。赤道直下で標高1000m級の山でも氷河に覆われることはない。
ホフマン教授は、キャップカーボネートは、土砂によって運ばれたものではなく、この地をすっぽりと覆った氷河の堆積物だと結論を出した。教授は、1998年に科学雑誌「サイエンス」に検証データーを報告し、過去にも科学者が主張していた「全球凍結仮説」の裏づけ捜査において、大きな成果をあげた。ホフマン教授は、全球凍結仮説に関する研究が認められ、地質学の分野において優れた功績を残した人に送られる「アルフレッド・ヴェーゲナー賞」を受賞した。
全球凍結の脱出方法から生物の進化までの一連の流れは、コンピューターシミュレーションからも明らかにされている。
2:全球凍結からの脱出
多くの科学者は、全球凍結時代に終止符を打ったのは、真っ先に火山活動をあげている。全球凍結時代に火山が噴火すると、二酸化炭素が大気中にこもりだす。海に覆われた現代世界で、大気中の二酸化炭素は水分子と凝結し、雲を作り、温度の低下により、雨として降り注ぐ。大気循環により、熱を閉じ込める二酸化炭素濃度を一定程度抑制していた。地球全土が凍っていた時代、大気中に水分子はほとんど存在せず、二酸化炭素が残り、暴走温室効果をもたらす。1000万年の間断続的に火山が噴火すると、大気中の二酸化炭素濃度は、1000倍になる。一説によると、現代世界の300倍の二酸化炭素が大気中を覆っていたといわれている。100万年をかけて気温が急上昇し、赤道付近から溶け出した氷が、臨界点となる北緯35度に達すると、負のフィードバックにより、歯止めがかからなくなる。温室効果を発揮する水蒸気が大量発生し、地球の平均気温はマイナス50度からプラス50度へと一気に上昇したのである。いわゆる「気候ジャンプ」が起こった。ホフマン教授の仮説では、全球凍結時代と、その後の時代の気温差は100度に上った。大気中の二酸化炭素が一定のレベルを超えると、ドミノ倒しのように一気に氷が砕けて、陸地が再び現れ、中世代白亜紀のように無氷河状態になったのである。2500万年に及ぶ全球凍結が終わった後、氷の下で生きていたバクテリアは、水の恵みを受けて、大繁殖した。
全球凍結の時代、水分子が太陽の紫外線に反応し、氷の中で過酸化水素が生成された。過酸化酸素の水溶液は、すぐに水素と酸素に分離し、大気中や海中に大量放出された。酸素濃度の上昇により、エネルギー効率が良くなり、単細胞生物が多細胞生物へと進化を始めた。原始の多細胞生物は、大きさ1mmにも満たない胚だったという。
写真=胚の断面図 掲載元 ディスカバリーチャンネル 5回シリーズ地球の大異変♯2 全球凍結より
二酸化炭素濃度は現在の350倍、0,12気圧分に達し、温暖化が急激に進み、平均気温は摂氏50度になる。海水が蒸発し、大気中に分厚い雲を作った。中心気圧300ヘクトパスカル、最大風速300mに達するハリケーンが発生した。海岸線には、高さ100mに達する高潮が押し寄せ、アメリカのフロリダ半島は飲み込まれる。現代の世界で大津波は、文明に甚大な被害を与え、日本列島を始め、インドネシアやチリでは、多数の犠牲者を出している。
全球凍結から脱した直後、暴走温室効果は収まることになる。大量に発生した水蒸気が、二酸化炭素と結びつき、雲を作り、雨となって、降り注ぐ。水の循環が復活し、温室効果を働かす二酸化炭素を主成分とする石灰岩が、雨水の浸食を受けて、海に注ぐ。陸地からのカルシウムイオンの供給によって、一時的に溶けた石灰岩が元に戻り、堆積する。大気中の二酸化炭素が海水に吸収され、炭酸塩岩として残された。氷河体積物の上に残った炭酸塩岩こそが、キャップ・カーボネートである。キャップ・カーボネートには、7億5000万年前と6億年前に低緯度地域まで氷河が発達していたことを記録している。
全球凍結脱出直後に襲った大津波は、光合成生物の進化のきっかけを作った。熱水噴出穴から湧き出した栄養分が海面に上昇し、大津波の発生によって、撒き散らされる。全球凍結時代にひっそりと生き抜いた単細胞生物が増殖し、瞬く間に巨大化したのである。ホフマン教授が、調査したナミビア北西部のカオコランドと呼ばれる地域にある6億年以上前のオタビ層と呼ばれる炭酸塩岩の層を見ると、化石がほとんど産出されていない。この時代以降、地質年代が顕生代に移り、光合成物が増加の一途を辿ると、酸素を必要とする生物が次々と誕生した。生物が大型化した時代、余剰酸素を使って、コラーゲンと呼ばれる粘液のある物質が作られた。骨の有機物では90%、皮膚の有機物は70%が、コラーゲンで出来ている。血管も網目状の構造をしたたんぱく質の一種コラーゲンで生成された。肌に潤いや弾力を与え、丈夫な骨格を形成し、関節の動きをよくする。健康や美容には、コラーゲンなしでは語れない。産みの親は原始の微生物だった。
ナミブ砂漠には、全球凍結後に誕生した生物の化石も出土した。一本の節から左右に細かい毛が伸びたような単純な構造をしている。その一つが「プテリデニウム」である。
写真=プテリデニウム ひとり古生物祭り
https://ichi1kun.com/pteridinium/
手足はなく、自力で動けず、海底からの養分を吸収していた。シベリアには、プテリデニウムからやや進化した体調30cmのヨルギアが見つかった。周囲の岩には、判子で押したような跡がついている。ヨルギアは、現在のヒトデよりもゆったりとしたスピードで海底を這って、餌をとっていたのだった。一方ヨルギアに似たキンベレラは、触手が発達し、岩に張り付く餌をかき集めていたといえる。こうした多細胞から進化した生物は、1947年にオーストラリアのエディアカラ丘陵で発見されていた。殻や骨格を持たず、単純なつくりをしていた。現代の生命体と直接繋がりはなく、6億年前の地層から5億5000万年前の地層のみに見つかる。移動能力がほとんどなく、柔らかい組織で出来た生命体を、一つにまとめて「エディアカラ生物群」と分類されている。
5億5000万年前のカンブリア紀に出現した「バージェス動物群」が、多細胞生物の直接の祖先である。名前の由来は、カナダのブリティッシュコロンビア州バージェスにある頁岩(泥岩の一種)に沢山の化石が閉じ込められたことにある。視神経の発達により、外骨格はもちろん、目や耳、口などの器官を持っていた。5億年前の地層から見つかったアノマロカリスは全長は最大60cmに達したといわれている。ラテン語で奇妙なエビを意味する同種は、歯が発達していた。
写真=アノマロカリスのイラスト ウィキペディアより
化石の消化器官の辺りから三葉虫の骨の断片が見つかったことから、捕食者として君臨していたといえる。バージェス頁岩の中に閉じ込められたハンターは、肉食動物の先駆けとなる存在だった。地質調査することにより、全球凍結から生命誕生までの一連のプロセスが見えてきた。
3:地質学者は探偵
地質学者は、時に事件を捜査する刑事に例えられる。新たな事実を明らかにするため、現場に足を運び、手がかりを探りだす。残された化石や鉱物を断片的に繋ぎ合わせ、推理するのである。1960年代後半に全球凍結仮説は提唱されていたものの、多くの人々を説得できる資料が足らなかった。米国ハーバード大学のポール・ホフマン教授は、先代の科学者が蓄積したデーターを参考に検証を重ねた。陸地の全てが凍り付けば、永久に溶けることはないとの従来の考えを否定することから始まった。断続的に起こる火山活動によって吐き出される二酸化炭素によって、寒冷化に終止符を打ち、元の環境に戻ることが分かったのである。確かに、地球全域が凍りつく「スノーボールアース」の決定的証拠は出ていない。犯罪捜査において、間接証拠を積み上げ、起訴した犯人の有罪を立証できるように、地質学者も、同じ手法を使い、真実を導きだす。犯罪捜査において、検挙した犯人が有罪か、無罪か、決定権は裁判官にある。地質学の仮説については、学会のメンバーによって審議される。1992年にホフマン教授の裏づけ調査によって、全球凍結仮説は、一般に広く認められた。
我々の身近なところに沢山の謎が眠っている。過去の出来事を知ることにより、未来の地球を占うことが出きる。一説によると、2億5000万年後に地球の陸地は、再び一つにまとまり、「パンゲア・ウルティマ」と呼ばれる超大陸を形成するという。
写真=2億5000万年後に出現すると予想されるパンゲア・ウルティマ超大陸の想像図 掲載元 エコノミストONLINE 2021年2月12日より 日本列島はいずれ消滅する?「パンゲア・ウルティマ超大陸」とは何か
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210209/se1/00m/020/016000c
10億年後には、太陽の光度が現在より10%も増加することにより、温度上昇が引き起こされ、海水はたちまち蒸発する。有害な紫外線量の急増により、地球全域で生物が淘汰される。我々人類は、数億年先の未来を見つめながら、まずは現在の問題に向き合わなければならない。当面は地球の気温上昇を抑える方法を考える必要がある。このまま人類の活動により、二酸化炭素の排出量が現在と変わらずに続けば、21世紀末に世界の気温は平均4度上昇すると推定されている。2015年のパリ協定において、出席した各首脳は、18世紀末の産業革命からの平均気温の上昇ペースを2度に抑えつつ、1,5度を目指すことを誓った。現在深刻化している温暖化をストップさせることができるのか、全ては水素を含め、次世代エネルギーの普及にかかっている。
参考文献 全球凍結
http://dyna.geo.kyushu-u.ac.jp/~yoshida/japanese/lecture/rikei-kyoyo/reports2004/kano.htm
書籍 全地球凍結 (集英社新書) 新書 – 2003/9/17 川上紳一書著
ヒストリーチャンネル ニューヨークの歴史より
NHK地球大進化 第2集全球凍結
■金星が「最大光度」に ひと際明るい「宵の明星」 夕方は南西の空に注目
(日本気象協会 - 12月04日 15:11)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=174&from=diary&id=6764801
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