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2021年12月02日03:11

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野口五郎の器

歌謡界の大スター、野口五郎
僕はあまり知らないのも手伝ってか、郷ひろみ、西城秀樹に比べたら1つ見劣りするような印象をずっと持っていた

しかし音楽にも結構精通しているようだったり、やはりただの歌手ではないのかと近年になりようやく考えが変わってきている
郷ひろみがミスターストイックパーフェクトな人なら
歌唱力では西城秀樹が群を抜いていて
野口五郎はバランスの人なのかもしれない

コロッケはずっと野口五郎のおふざけモノマネをしていたが、ある日初めてコンサートを観に行った時に「僕は野口さんの事を何も知らなかった」と号泣したというエピソードがある


そんな野口五郎の中でも一番驚いたのが、お酒である
彼はプロレスラーや力士などとよく飲み比べをして打ち負かしたという逸話がある

酒に強いのかと思いきや、野口五郎は普段一滴もお酒を飲まないのである
彼曰く「格闘家に何か腕じゃ勝てないからお酒だけでも勝ってみたいと思って」というのである
強敵と飲む時には「もう気合いですよ、ひたすら、絶対に何がなんでも勝ってやるという気持ちで飲む」というのだが
僕はこれを聞いた時にただ感銘を強く受けたというか、何て格好良い気概なんだと思ったのですよね

お酒を飲める事が格好良いのではなくて、普段お酒を飲みすらしない人が気持ち1つで屈強な酒豪自慢を打ち負かせるのだと…

精神力は体質を越える
死に物狂いでそうして勝った所でその相手の全てを越えた訳ではないし、ここで勝つここで負けると言い出したらキリが無い
飲み比べで勝つ負けるの価値観で考えたらどれだけ目を開けていられるか対決、どれだけ息を止められるか対決、指相撲最強決定戦、熱々あんかけ対決…
所詮は世界からしたら虚無なのである
しかしだ、何か1つを証明してみせたという事に何かを感じてしまった
人間の何かのヒントの1つである事は間違いない
現に俺は言い様のない感動を未だに抱いている

くだらない争いに精を出すという意識では決してなく、ただ何かを証明出来そうな事に全力を出してみる価値はあるような気がする
それが結果的に結局大した事ではなかったとしても…



しかしこの話には何とも凄い続きがある
野口は家路に着く頃になり、酒が回って倒れたそうだ
しかし、気を持っていなければ一杯目の時点でそのようになっていた事だろう
酔いを大幅に遅らせ、軽減させる事は気持ち一つで出来るという事である
あの世界で生き抜いて来たタレントは圧に強いメンタルの持ち主が多い事もあるかもしれないが
しかしどうしても、何かで強いという事実は格好いいと思ってしまうのだ
人間、どうせ全知全能なんて存在しない、これからも現れない
だったらパーフェクトなんて諦めて、棄てる事は棄てる、自分が拘りたい所だけでも負けなかったら楽しいかもね



しかし更なる事実がある…
野口が打ち負かしたプロレスラーとは高田延彦なのだが、解散後野口が倒れ、起きた時に何気無く付けたテレビでやっていたプロレス中継に、高田延彦が戦ってたというのだ
みんな、怪物である
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